ベータテープが、今オークションで大変なことになっている件
- 2017/01/26
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録画済みのビデオテープが高く売れるとか?
以前、80年代のラジカセがちょっとしたブームになっているとお伝えいたしましたが、同様に「ヤフオク!」界隈で熱くなっているのがビデオテープ、それもベータに高値が付いています。
例えばベータテープ10本で2万5,500円!!
まあ画質や取り回しの良さで高い評価があったベータ、テープの製造もおこなわれていないからだろうなと思ったら大間違い。
このテープ、新品ではなく何と録画済みの品といいますから、よくわからないのです。
本数に応じて値段がつくとは限らない
他にも落札されている相場を見ていくと、同じく中古のベータテープ、30本で2万500円、60本で1万9,500円とそれぞれ高値が付いています。
しかし、先ほどの「10本、2万5,500円」と比較すると明らかに安い。
使用済みのテープを古いベータのデッキで再利用するならば、本数が多ければすなわち値段は高くなるはずなのです。
値段と本数の相関関係が見て取れない所が実に謎。
それで、しばらくそれぞれの内容を見比べていたのですが、両者には明らかな違いがありました。
ポイントは録画されている内容なのか?
「10本、2万5,500円」の方に掲載されている商品写真は録画内容が何となく推測できる様になっている。
一方で「60本、1万9,500円」の方の商品写真からは録画内容が推測できない、どうも、そこに鍵がある。
10本の方は、インデックスにはモザイクがかかっているものの「ポップ 87 2」などの文字が見て取れます。
つまり値段が付いているのはベータテープという媒体ではなく、「ポップ」というキーワードに関する録画内容。
なるほどなあ「ポップ」を懐かしむために、ベータテープを買う人がいるんだ。
と思っていたら、もうちょっと話は複雑なようなのです。
個人視聴のために落札してるのではない
ベータテープを落札するのは、個人視聴のためではないという話があります。
そのコンテンツをデジタル化して、Youtubeにアップするのが真の目的だとか。
よく「懐かしの○○」のようなテレビ番組やCMが上がっているのを見かけますが、そのほとんどが、ヤフオク!などを通して手に入れた古いビデオテープから発掘したもの。
子どものあこがれの職業であるユーチューバーを見ればわかる通り、Youtubeは視聴された回数に応じてアップした人にはいくばくかの金額がはいる仕組みになっている。
つまり、ベータテープの落札者はYoutubeを利用して金を稼いでいるというのです。
あのインデックスの内容で再生回数が期待できる?
試しにYoutube上で、「懐かし」「CM」で検索したところ、ヒットするコンテンツ多数。
車のCM集など人気のコンテンツになると視聴回数は117万回、少ないものでも数10万回は稼げています。
これらの視聴回数で稼げる収入はというと1回あたり0.1円と考えると11万7,000円、1回あたり0.5円という説もありますから55万円超!!……これは結構なものですよ。
ひょっとして件の「ポップ 87 2」なるコンテンツならば、もっと多い試聴回数を見込めるのかもしれません。
金を稼ぐのは、とにかく面倒だ
まあ、かといってヤフオク!で古いビデオテープを落として来ようとは思いません。
Youtubeにアップするという労力をかけるぐらいならば、もっと違った金儲けの方法があるから。
そして、金を稼ぐというのには、何をするにしても面倒くさいものなのですね。
それと、こちらの謎は解けずじまいなのですが、これらのビデオテープ、VHSになると高くても「59本、6,916円」と価格が大きく落ちるのです。コンテンツが目当てならば、ベータと同等の価格がついてもおかしくないのに……これがわかっていない時点で、Youtubeを利用して稼げるとも思えないのです。