役者などで二枚目はイケメンなどと呼ぶが一枚目・三枚目などはどんな意味か?

  • 2018/12/29
  • ライフスタイル・娯楽
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二枚目はなぜイケメンなのか

二枚目はなぜイケメンなのか
イケメンと言う言葉は、比較的最近になって一般化しているものです。
面つまり顔面がイケテるのですから、面食いの女性が好きそうな顔の男性のことです。
これはかつては二枚目と呼ばれていたもので、二枚目とイケメンはほぼ同意語になっています。
この二枚目があればその前に一枚目もあるはずですが、そんな言葉が一般に使われていたことは昔からもありません。
逆に次の三枚目については、一般に使われていて二枚目とは正反対なイメージが思い浮かびます。
これらの〇枚目と言うのはどういう由来から来ているのかがわかれば、なぜ二枚目がイケメンを意味しているのかもわかりそうではありませんか。

 

由来は歌舞伎役者の看板順

一枚目、二枚目、三枚目などと言うのは、歌舞伎の役者の分類に使われたのがその始まりとされています。
歌舞伎を演じる芝居小屋にかけられた出演者の札の順番で役どころが決まっていたのです。
歌舞伎は広く大衆娯楽であった流れを受けて、歌舞伎用語が一般にも通用することから使われるようになったのでしょう。
一枚目は一番先に紹介したい主役を指しています。
二枚目は舞台に色気を出させてくれるモテ役を指しています。
三枚目は舞台を笑いで包んでくれる受け役を指しています。
滑稽な役回りでサーカスで言えば客引きのピエロのような存在でしょう。
いずれの役も歌舞伎全体が盛り上がるには無くてはならない存在なのです。

・一枚目は使われていない
二枚目や三枚目に比べて一枚目と言うのは、世間では断然聞きなれないものです。
それは一般社会で主役として認められている人を決めづらい面もあるのではないでしょうか。

・二枚目とイケメンの違い
こうしてみると二枚目はモテる役と言うだけで本来、イケメンの意味ではありません。
現代でも外見だけでなく内面までも含めてトータルでいい男を二枚目とするのが正しい使い方となるのではないでしょうか。
また、モテながらも笑いも取れる人気者を世間では二枚目半と言う言い方もしています。
これは二枚目よりもさらにモテる人物として使ってみるのも正しい使い方のような気もします。

 

四枚目以降も存在していた

余談ですが歌舞伎の役者は三枚目までではありません。
四枚目、五枚目、六枚目、七枚目、八枚目までいろいろな役が存在しています。
これはさすがに初耳だと言う人も多いのではないでしょうか。
これらを一枚目から合わせて歌舞伎の八枚看板とされていたのです。
四枚目は、あまり目立ちはしない中堅役になりますが、中軸にもなっていて全体をまとめる役回りになります。
五枚目は、いわゆる悪役として主人公と対立する役です。
六枚目は、主人公の敵にはなりますが悪意で固められているのではなく決して憎めない立場にある役になります。
七枚目は、悪の大元に立っている人物の役で、比較的大物の役者が演じるものです。
八枚目は、舞台の元締めとなる座長になります。
こうしてみると、四枚目以降も一般に使えなくも無さそうではあります。
ですが比較的ネガティブで地味な役回りの人が多いので、あまり注目もされなかったのでしょうか。
一方、二枚目や三枚目のような人をストレートに表現するにははばかれる気もします。
そこでそれを避けて歌舞伎の用語で言い回すのが、遠まわしで言いやすく奥深しくもあったのでしょうか。

・テレビドラマの出演者順
歌舞伎は見に行ったことが無い人でも、テレビドラマなら何度も見たことがあるでしょう。
その際に冒頭か終わりの際に出演者が字幕で流されます。
その順番も歌舞伎の順番に照らし合わせてみると、おおよそ一致しているような気もするのではないでしょうか。
これを機会に順番だけで「なるほどなるほど」とわかってしまえるような気がするのを楽しめるようになれたかもしれません。

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