歯科医の二極化進む・やってはいけない治療と選ぶべき歯医者
- 2019/03/22
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歯科医の二極化が進んでいる。
歯医者余りで過当競争と言われる中、より良い歯の治療を目指す歯医者が少なくなる一方で、過疎地では、患者の高齢化や医師の高齢化に伴い後継者を探すにも探せず、やむを得ず閉院する所もあるという。
生き残りをかけた歯科医たちの中には、矯正や美容歯科、インプラントなど高額医療を患者に勧めてくる者もいるがこれはどうなのだろうか。
今回は、私のかかりつけの保険、保険外歯科の両名及び、母や友人の、かかりつけ歯科医に話を伺った。
違うという意見をお持ちの歯科医も、いらっしゃると思うが、それはそれで、今回の記事は、あくまで、こうした見解もあるという事で、受け止めて貰いたい。
いかに健康な歯を残せるかがベストな治療
歯医者のベストな治療は、いかに患者の歯を残すかだという。
永久歯は二度と生えてい来ない、にも関わらず、磨き残しの多い患者が多いというのは、歯医者の嘆きだという。
定期健診で、歯医者に褒められる歯を目指して歯ブラシ、歯間ブラシ、デンタルフロスできちんと掃除してほしい、というのが歯医者の本音だそうだ。
その為、抜歯は最後の手段となるので、何かあったらすぐに歯を抜こうとする医者は勧められないらしい。他にもインプラントをゴリ押ししてくる歯医者もどうなのか、という声があった。
インプラントは、顎の骨に金属の土台を打ち込み、その上に人工歯を固定するものだが、顎の骨が弱ったり、歯茎の力が緩んで来る高齢者にインプラントを勧める歯科医は信じられないという。
祖母の入居していた介護施設に回診に来ていた医師曰く、インプラントを入れている入居者を診る事が一番難儀だというのだ。
にも関わらず『入れ歯はつらいでしょうから、インプラントにしましょうか』という歯医者が居るので呆れるという。
その他にも、定期健診と共に予防医学と称し、万単位の診療費を払わされる歯科ドックを勧める歯医者も居る。
定期健診で医師に褒められる歯を目指していれば、これは必要ありません、とどの歯医者も口を揃えていった。
歯医者に行って、親しらずを抜いた人は多いだろうと思う、私も上下左右合計4本親しらずを、院長にぬいてもらったのだが、理由は、変な方向から生え、痛みが酷く、横の歯が巻き添えになって虫歯になったからだ。
抜歯を担当した院長は口腔外科が専門だったが、同じ患者で親しらずを4本も抜くのは初めてで、出来ればあまり抜歯はしたくないと言った。
彼曰く、親しらずも、横の歯が虫歯になるなど、悪影響が出ないとレントゲンで判れば、抜かないという事だった。
この様に必要ない抜歯やインプラント、審美治療を勧めて来る歯科医が出て来るようになった背景にあるのは何があるのだろうか。
歯医者にかからない歯が理想である理由
歯科医が、患者に保険外の高額治療を勧める様になったのは、その患者に必要である場合もあるが、そうでないケースも多い。
その背景には、以下の様な事情がある。
1:歯科医の余剰、過当競争
2:保険財政が厳しいのに、歯科にかける医療費は以前、保険財政の1割
3:新人歯科医の年収は300万弱
団塊ジュニアから、ポスト団塊ジュニア世代が小学校の時に、日本では歯医者が足りないと言われ、あちこちに歯医者が出来始めた。
日本歯科医師会の調査によると、平成28年度末の全国の歯科医の人数は、104,533人。
内訳は男性が、80,189人、女性が24,344人と圧倒的に男性が多い。
年々増え続けているのが現状で、過当競争にならざるのは判る。
新人歯科医の年収が少なく、独立開業するのも難しいのが現状だ。
その為、私が取材した歯科医や、私の見解を通して、良い歯科医の見分け方を言うと、
1:安易に抜歯したり、高額治療を勧めない
2:歯磨きなどの予防歯科をきちんと指導する
3:主治医が決まっている、行く度に医師がコロコロ変わらない
4:都会で開業してるのに受付も兼業する一人歯医者をさける
という点だ。
もしも理にかなわない審美治療やインプラントを勧められた場合は、遠巻きに断り、その歯医者にいかなければ良い。
私が虫歯を一回で治すために行くのは、保険外の歯医者だが、予約が殺到する為、少しでも様子が変だと思えばすぐに予約を入れる様にしている。
その度に、この歯医者に言われるのが、この言葉だ。
歯医者にはいかないで済む人になるのが理想ですよ。
彼は歯医者が大嫌いで、何とか歯医者に行かなくていい治療はないかと、日本で歯科医として何年か勤務した後、予防歯科の本場米国で学びなおし、今のクリニックを開いた。
彼の治療は万単位になるが、1人あたり最低2時間はかけてくれるので、安心して通う事が出来る。
ただ、治療時間も含めると一日仕事になってしまうので、やはり歯医者にかからなくて良い歯を作るべきなのだろうと、実感させられるのだ。
そうした学びの場を作ってくれるのが、良き歯医者なのだろうと思う。