40代の20人に1人が緑内障?鍵は早期治療で進行を遅らせる事
- 2019/04/18
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知人のアラフォーの男性が、緑内障というのに驚いた。
筋トレに日々励んでおり、腹筋もバッキバキに割れて、栄養学にも詳しく健康面に問題がなさそうで、働き稼ぐ事に生きがいを感じる男性だけに、ショックだった。
中途失明原因トップとなるのが緑内障であるのは周知の事実だ。
格闘技をやっていた顔見知りは、試合のせいで網膜剥離になった事や、コンタクトの乱用のせいで結膜腫瘍になった悪友に関しては、自業自得としか言いようがない。
だが緑内障となると話は別だ。
日本眼科学会の調査によると、40代以上の20人に1人が緑内障で、定期的に治療を受けているのはそのうちの1割に過ぎないという。
ではなぜ治療を受ける人が少ないのか、失明を食い止める治療はないのだろうか。
緑内障って?
緑内障は視神経が傷つく事で、視野がだんだん狭くなっていく病だ。
最悪の場合失明してしまうが、早期発見で点眼薬や、飲み薬、レーザー治療を施す事により、進行を遅らせる事が出来る。
私たちの目は、ボールの様な弾力があるが、これを眼圧という。眼圧が何等かの原因で高くなると視神経が押しつぶされ傷ついてしまう。
一度傷ついた視神経は元に戻らないので、視野がかけるという事になるのだが、私たちは普段両目でものを見ているので、片目の視野が欠けたとしても老眼か片頭痛かと思い放置しておくケースが後を絶たない。
実際に治療を受けているのは、患者全体の1割と言われ、残りの9割は潜在的患者と言われている。
潜在的患者の緑内障が見つかる経緯は、検診もしくは眼科ドックを受けた時だという。
眼圧が高い=緑内障になるというわけではなく、眼圧が高くても視神経が痛んでいない『高眼圧症』という人もいる。こうした人は緑内障になるリスクはあるので、高眼圧症と診断された時点で、定期的に眼圧を測定し、必要があれば眼底検査を行う事だ。
その一方で、眼圧が低くても緑内障に進行する場合もある。
私の祖母がそうだったが、眼圧が低すぎて視神経に栄養と血流が行きわたらず、眼底検査で視神経が傷ついている事が判り、緑内障と診断された。
緑内障の6割は眼圧が正常もしくは低く、4割は眼圧の高い人というのだから、眼圧が低いから大丈夫とは、あながち言い切れない。
では緑内障には、どの様な病状の種類があるのだろうか。
徐々に進行するので気が付かない人も
緑内障には二種類存在する、10年以上かけて病状が進行するものと急激に視野が狭くなるものだ。
原発開放隅角緑内障は、一般的な緑内障で、10~15年かけて症状が悪化する為、視野がかなり狭くなってから眼科に行く人がいる。
目が痛み頭痛がするので、眼鏡が合わなくなり老眼が進んだかと思い眼科に行くと緑内障だと診断される事もあるのだ。
後者は、若い頃に遠視がきつかった人で早くに老眼になった人、目を酷使するストレスのある仕事をしている人に発症すると言われている。
急激に眼圧があがる為、吐き気や激しい頭痛が起こり、脳梗塞に似た症状が起こるのが特徴だ。
症状によっては緊急手術をする事もある。
では緑内障の早期発見と治療方法は、どの様なものがあるのだろうか。
早期発見の自助努力で、進行を食い止めるのが鍵
まず緑内障の早期発見の為には、眼科ドックを受ける事をお勧めする。
眼科ドックでは緑内障だけでなく、白内障・加齢黄斑変性・糖尿病網膜症・網膜裂孔(マクラパッカー)・ドライアイなどがあれば診断されるからだ。
視力検査の他、眼圧、眼底検査、視野検査、だけでなく目のCTと言われる光干渉断層計(OCT)検査や、眼球の内部にある液体(房水)の流れ口である隅角が詰まってないかを調べる検査もする。
治療方法は、点眼薬、内服薬、レーザー治療と三種類あるが、いずれにしても今の段階で傷ついた視神経を元に戻すメゾットは確立されていない。
一般的には点眼薬の治療が普及しており、1種類の場合は1滴、複数の場合は、最初の目薬をさしてから、5分以上おいてさすことになっている。
内服薬は、眼圧を下げる一方でかなりの眠気がくる上、レーザー治療も房水の流れを作る事が目的なので、視神経を回復させる治療は今の所見つかっていない。
いかがだろうか。
緑内障の治療は、早期発見であれば失明の危機から免れる事が出来る病だ。
恐れずに眼科ドックを受けてみるのも、一生の保障と思えばよいのではないかと思う。