「いんきんたむし」は自分で治せるの?
- 2017/03/11
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いんきんたむしは股間の水虫?
股間が痒くて、よく見ると赤い発疹があり、それが輪のように広がって、周囲が盛り上がっているように見えるなら「いんきんたむし(陰金田虫)」かもしれません。「いんきんたむし」は、足の水虫と同じく「白癬菌」が原因であり、股間に感染することで発症します。そのため、「股部白癬(こぶはくせん)」とも呼ばれています。
主な感染の原因は、保菌者との衣服やタオルなどの共有です。銭湯やサウナ、プールなど不特定多数が裸で行動するところでうつされやすく、既に発症している足の水虫からうつる場合もあります。放置すると範囲が広がり、掻いたり皮が向けたりしているうちに色素沈着を起こします。特に色白だと目立ってしまうでしょう。
彼女には性行為よりも、浴室を使わせたり、パジャマを貸したりするとうつすリスクが高くなります。さらに、いんきんたむしがひどくなると雑菌が繁殖しやすくなるので、股間の臭いが強くなります。彼女に不快な思いをさせてしまうかもしれません。
自力でこっそり治す方法
いんきんたむしを治すには、皮膚科を受診するのが一番です。けれども、恥ずかしいところを見せなければいけないので抵抗があります。できれば自力でこっそりと治したいものです。
水虫と同じ白癬菌が原因なので、水虫の薬で症状が改善される可能性があります。例えば、「テルビナフィン」や「ブテナフィン」、「ケトコナゾール」、「ミコナゾール」などです。これを1日2回患部に塗り、それを1週間ほど続けると痒みが治まり、1~2か月で概ね退治できます。痒みが治まっても、しばらく塗り続けるのがポイントです。
その痒み、本当にいんきんたむしですか?
けれども自己判断では、いつまでも改善されない場合があります。むしろ、その方が多いかもしれません。なぜなら股間の痒みが、いんきんたむしのせいとは限らないからです。いんきんたむしでもないのに水虫の薬を使っても、何の効果もありません。
例えば陰嚢(玉袋)が痒い時は、いんきんたむしよりも「陰嚢湿疹」の可能性があります。また股間は痒いのに、いんきんたむし特有の発疹や患部の広がりが見られない時は、単なる「陰部湿疹」や「あせも」かもしれません。
これらは、いんきんたむしと別物で原因も異なります。もし間違った薬をつけてしまうと、却って症状を悪化させたり、治りが遅くなったりする恐れがあります。だから専門医に診せて、症状を特定してもらうのが安全で確実なのです。同じいんきんたむしでも、症状に合わせて、より適した薬を処方してもらえます。
股間はいつも清潔に
いずれの症状も、股間の痒みを止めるには、治療と並行して股間を清潔に保つのが重要です。股間は高温多湿になりやすく、性器と密着して頻繁に汗をかきます。さらに尿や精液が付着して雑菌が繁殖しやすい環境です。
毎日入浴して股間を優しく洗い、下着も取り替えましょう。汗をかいたり、蒸れたりした時はウェットティッシュでこまめに拭き取ります。夏だけでなく厚着する冬場も気をつけた方が良さそうです。下着は通気性に優れて、締め付けないものを選びます。痒みが治まれば、より早く治療の効果が表れるでしょう。