指原莉乃もやったICL(眼内永久コンタクトレンズ)ってどんなもの?
- 2018/04/12
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近視矯正手術といえば一昔前までは、レーシックの独壇場だった。
が、近年話題になっているのが、黒目の裏側にレンズを入れるICL(インプランダブル・コンタクトレンズ)。
手術費用やレンズ代が、高額な事から手が出せないと言われていたが、
4年前に房水の流れを妨げない『穴あきICL』が発売されただけでなく、指原莉乃がやってTwitterで発表した事から、人気火が付いた。
医療業界でも、白内障の手術よりリスクが低い事から、白内障手術経験医師が、ICLに参入してくる可能性がある、この業界。
手術費用、日程、評判、副作用などはどの様なものだろうか。
コンタクト常用者にはメリット有
黒目(虹彩)と水晶体の間に、生体適合性の高いレンズを挿入する『フェイキックIOL』手術の一種であるICL。
欧州各国では’90年代後半からレンズの開発が進められ、今では世界70か国で薬事承認されている技術だ。
レンズの素材はHEMA(水酸化エチルメタクリレート)とコラーゲンの共同合体素材『コラマー』で、紫外線を9割カットする働きもある上、ICLを挿入した目に、カラコンを入れても大丈夫な事から、20~30代の男女に絶大な支持を集めている。
ICLを受けるメリットがあるのは、以下の4点が挙げられる。
1:レーシックを断られた人、角膜を削るのが怖い人。
2:常時コンタクトをしている20~30代半ば人。
3:裸眼視力が0.1までで、乱視が殆どない人
4白内障、老眼、緑内障の恐れがない人。
レーシックは角膜を28mmも削られる上、元の視力が弱い場合は、近視に戻ってしまうデメリットがある。
常時使い捨てコンタクトをしている人は、若い人であればあるほど、お得だ。
一か月5000円コンタクト代に使うとして、10年間に60万円コンタクト代に消えるとすれば、20代で手術をすると将来への賢い投資と読める。
現在のICLレンズは、穴あきICLで両目の手術費用は3年間の保証付きで70万近くなる。
手術にかける費用と、定期健診費用を考えると、若い時にやっておいた方がよいのだ。
オヤジ世代は、後15年すると老眼という問題が迫ってくるので、投資した費用を回収できるかどうかは定かでない。
1か月以上はスケジュールに余裕を見る事
では肝心の諸経費、期間、術前術後の注意事項はどの様なものなのか。
どの近視矯正クリニックも『日帰りで帰れますよ』だの『数日で仕事できますよ』というメリットをやたら強調してるが、どうやら本格的に手術となると、時間を拘束される上、仕事にかなりの支障が出る事が判明した。
施術は、1日目と2日目は検査、3日目が手術となるが、3日目は、検査日から1~3か月間が空く。
1日目は、目に関するもので、視力、屈折度数、前房深度、角膜、眼底、瞳孔を図るという検査になる。
2日目は、心電図や採決など体の検査になり、この時にレンズをオーダーする。
近視専用レンズだと1か月で作れるが、乱視で度数が高いと3か月待たなければいけないという。
ちなみに手術前の検査時間は両日とも、2時間半かかり、コンタクトをしている人は検査当日から数えてハードなら3週間前、ソフトなら1週間前から外しておかなければいけない。その上、手術は5時間かかる。
日程的に無理という人は、この時点でアウトになる。
手術当日は、コンタクトを外し、
1:点眼薬で麻酔後、角膜を3mm切開
2:インジェクターで筒状にしたレンズを挿入し、瞳孔の中で展開するのを待つ
3術後は、感染症予防と抗菌の目薬を三種類、5分おきに交互に付け、2時間半安静。
手術代に含まれているのは、手術の翌日、1週間、2週間、半年後の定期健診、および、その期間の目薬代だ。
それ以降は、1年に一回定期健診に行かなくてはいけない。完全メンテナンスフリーというわけではない。
筆者が調べた所、術後は、病院からタクシーを呼んで帰ろうと思えば帰れるだろう。
食事もインスタントやテイクアウトで良ければ取れますよ、というものだ。
問題なのは、一週間もお風呂に入れない事だ。フィットネスクラブを含む公共の風呂やシャワーは一か月禁止。
女性は一か月フルメイク出来ないのだから大問題だろう。
体験談を呼んでも、結果は良かったものの、二週間は目が真っ赤に充血していたという話もあった。
もしも運送会社の従業員だったり、整備士や、スポーツクラブのインストラクターであれば、一か月仕事に穴あけなくてはいけないのだ。
まわりに『そんなの大丈夫ですよ~』という人もいるかもしれないが、問題は貴方の目だ。その人じゃぁない。
もう既に、失敗している人がいるのだ。
乱視の人は要注意
実は、このICL既に失敗例があると聞き、おののいた。
体験談を告白しているのは、20代の男性Kさん(仮名)。常時コンタクトで、裸眼視力は0.02。
コンタクトを調達できそうにない発展途上国に行く事になったので、ICLを受けようと思ったという。
手術中、目の周りはテープや器具で固定され、眩しいライトで照らされる。
畳まれたレンズを目の中に入れられる時は麻酔が効いているが、レンズが瞳孔の中で展開する時は、目が腫れあがったのかと思う程痛いのだそうだ。
コンタクト常用者でこれなのだから、コンタクトを一度もしたことがない人のリスクがいかに高いか判る。
その他にも、術後の目薬(抗菌、感染症予防、散瞳薬)が、かなり目に沁みるという話もあった。
散瞳薬というのは、瞳孔を開く効果のある目薬だが、手術から数日後は、これをさしていないと、視界に光の環が出てくるというのだ。
望み通りの視力になり、体が慣れるまで、1~3か月かかるという話はあながち嘘でもない。
ちなみにKさんは、視力が弱かった上、乱視だった為に、視力矯正度数が高かった事もあり、いきなり鮮明に見えた事により、脳の前頭葉に過度の負担がかかっただけでなく、自律神経失調症に陥った。
その為、保証期間内にレンズを取り外す事になったのだが、レンズの取り外し方が恐ろしいのだ。
レンズ挿入方法は安全と思いきや、外す時は、眼球内でレンズを壊し、その破片を眼球から拾うという。
間違えば失明ではないのかとヒヤヒヤする。
Kさんの視力は、低下こそしなかったが、乱視が酷くなってしまったというのだ。
Kさんが行った病院は業界でも有名で、お粗末だったわけではない事は体験談から判る。
ICLを行っている医院では、視力の低下や体調の変化はないと言いながら、事実、この様な事が現実に起こっている。
ここで筆者が出したICLに向いていない人は、以下の項目に当てはまる人だろう。
1:コンタクトを入れた事がない人
2:人前ではコンタクトだが、家ではメガネもしくは裸眼の人
3:瞳が小さい、斜視、弱視など瞳孔に問題がある人
4:老眼や白内障の問題が15年~20年以内に迫っている人
5:乱視が酷い人
ちなみに、白内障手術を行う眼科医で、ICLについて知っている、かかりつけの眼科医に聞いてみた所、目の為には、裸眼で事足りるのであれば、裸眼に越したことはない、のだそうだ。
ちなみに筆者の視力は0.3で、TVを見る時だけ眼鏡をかけている。
近視矯正を受けない理由は、安全性の問題もあるが、水泳が出来ない上、ドライブに行けない事だ。
後、15年も待てば、細胞培養で、注射一本で近視矯正が出来る時代がくるかもしれない。