ベストなタンパク質摂取量は?体重の2倍は嘘?ホント?
- 2017/10/21
- ボディメイク
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まず大原則!初心者はコレだけ覚えておこう
「筋トレしてる人は体重の2倍のグラム数」これがタンパク質の1日の摂取量として最も一般的とされる考え方です。私も度々過去の記事中において、この計算方法で必要タンパク質量をご紹介してきました。
この考え方は初心者からトップのボディビルダーやアスリートまで幅広く適用できる非常に汎用的な数値です。とりあえず初心者の方であれば自分の体重の倍のグラム数のタンパク質を毎日摂ることだけを厳守しておけば決して不足することはありませんし、逆に過剰摂取となる心配もありません。例外的に減量中に限ってはもう少しタンパク質量を増やすか、アミノ酸系サプリメントを活用すべきですが、それは限られた一時期の話しですね。
ただ、スポーツ科学の世界は日進月歩です。日々いろいろな研究データが発表されており少しずつ過去の常識はブラッシュアップされています。
今回は、もう少し突っ込んで1日に必要なタンパク質摂取量について解説していきましょう。どうやら年齢によってもその値には違いがあるようなのです。
年齢によって違う必要タンパク質量
トロント大学が行った実験によると、若年者程体重に対するタンパク質の必要摂取量は少なくてもよく、逆に年配の人程タンパク質は多く必要となることが分かりました。これはタンパク質を筋肉へと合成するための効率が、年をとるにしたがって悪化してしまうことを示しています(成長期は例外)。
例えば体重60kgの若年者と高齢者を比較した場合、1食あたりの適正なタンパク質量はそれぞれ14.4gと24gでした。その差は60%以上もありますから無視できない違いと言えますね。筋トレをしている人は毎日4回以上は食事を摂ると考えられます。そうすると、若い人は体重のほぼ1倍でも筋肉は増えますが、逆に高齢者の場合はやはり2倍必要ということになります。またハードにトレーニングしている場合は若年者で1.5倍。高齢者の場合は3倍近くも必要となるのです。この違いを我々オヤジはしっかりと認識しておくべきです。
筋トレ後にはたくさん摂取すべき?
マクマスター大学のまとめた別の研究結果によれば、筋トレ後の24時間以内に多くのタンパク質を摂取することで、筋肥大や筋力増強のスピードが上昇するとのことです。この研究では年齢による違いは考慮されませんでしたが、平均して体重の1.6倍のタンパク質量が適正であるとされています。
ここまでの実験や研究の結果を総合的に考えてみると、どうも結局は体重の2倍のグラム数のタンパク質を、毎日摂取していればとりあえず問題ないように感じます。「結局2倍かよ!」という声も聞こえてきそうなのですが、過去にアスリートやボディビルダー達が自分の実体験によってはじき出していた数値は科学的な検証にも耐えうるものだったというのは興味深いところです。
補足すべき点としては、体脂肪が多い人は体重の1.5倍を大きく超えるタンパク質量は必要ありません。逆に体脂肪が10%をきっちり下回っている人は最低ラインを2倍とすると良いでしょう。