使えないはずのApple Watchがそっと人類を助ける日

  • 2018/02/01
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  • のりき 夢丸
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かなり見えてきた相性の良さと悪さ

かなり見えてきた相性の良さと悪さ

「こんなの一時の流行り物で普及なんかするわけない」
お金がなくて買えない自分は、そうやって悪態をつくしかなかったスマートウォッチというガジェット。
とくにMac派である自分は、華々しく登場したApple Watchの出来映えをちらほら盗み見しながら、まだ使えないという声にどこかホッとしていた面もある。

あれからもう3年が経とうとしている。
その後もAppleの不屈の?開発作業により、少しずつではあるがいろいろなことが「スムーズに」できるようになった。
相変わらず「こんなんもできますけど」という新しい試みはコケることが多いけど。

そんな中、最近「ああ、これこそ人とスマートウォッチとの理想的な付き合い方ではないか」と思う事例があった。

それが米で起きた「アメフトドキドキ検出頻発事件」である。

 

好きでも心臓に悪い試合を見続けた結果…

好きでも心臓に悪い試合を見続けた結果…

米でシーズン正念場を迎えているアメフトNFLのヴァイキングスVS.セインツ戦。逆転に次ぐ逆転の息詰まる攻防を見ていた多くのファンのApple Watchがその瞬間、
「ちょ、ちょっとアンタ興奮しすぎだよ!」
と、警告を与えていたと報じられたのだ。

Apple WatchのwatchOS4では、安静時に突然心拍数が上がったりすると、「この人、倒れるんじゃね?」と警告を発する機能(米には別アプリも存在)があるんだとか。
設定で心拍数の上限などは変更できるようだが、初期設定は120とのことで、これならアメフト観戦くらいでも警告がバンバン出ておかしくないだろう。
心拍数120は人の脂肪燃焼にいいとか、今日はちょっと体動かしたなあと感じるレベルらしいので。

予期せぬ知らせに大方のWatchオーナーはビックリしたようだが、あえていえば、多くのApple Watchが初めてご主人に仕事らしい仕事をしてみせた瞬間、といえるかもしれない。

 

みずから動くか受け身に回るか

みずから動くか受け身に回るか

というのは、今までこの手のガジェットは、期待して自ら動かそうとすると肩すかしを食らうというか、のそのそ物足りない動きで終わってしまうのがネックだったから。

思うにスマートウォッチは「つけていることを忘れた瞬間」に、その実力を最大限発揮するものなんだろう。
なんだかワイヤーなしのブラみたいな宣伝文句だが、「ふふ、今日からApple Watch付け始めたぞ」な〜んてワクワクしているうちは、こいつのもたもた加減に業を煮やすことになりそうだ。

そしてApple Watchをはじめとするスマートウォッチと一番相性が良い分野は、通話やメールではなく、このヘルスケア部門で間違いないだろう。
もっとも大切なものでありながら意識することがない、それはスマートウォッチが到達すべき最終段階と同じフレーズなのだから。

 

ドキドキが活かせるマーケットもある

ドキドキが活かせるマーケットもある

今回の出来事は「好きなアメフトを見ていて起きた」事例で、興奮という楽しみをApple Watchが「ほとんどビョーキ(古い)」と勘違いしたものだが、今後はこれを逆手に取るマーケットもありそうだ。

つまり、

▼人に対してどんなコンテンツを用意すればどんな興奮状態になるのか
▼ハッキリ言えば番組や動画がおもしろいのかつまんないのか
▼どんなときにどの広告を突っ込んだら認知されやすいか

などなどを機械的に測定する物差しになり得るということだ。

またもっと簡単で発展的なところでは、男女交流サイトの「カップル成立パーセント」がわかっちゃうとか、お見合いではスマートウォッチをつければものの5分で成否が判断できるとか(あんまり頼ってほしくはないけど)…。

一生懸命Apple Watchに話しかけている御仁には申し訳ないんだけど、今のところスマートウォッチの未来は、どうも思ったほどコミュニケーションの発展方向には向かない気がするんであります。

この記事の作者

のりき 夢丸
のりき 夢丸
馬と日本酒と時代劇をこよなく愛するフリーライター。 モットーは「人の行く裏に道あり花の山」。 最近はドローンに興味津々の毎日。 競馬血統ブログ「ほぼ毎週競馬ナビ」にて執筆中。
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