多すぎると批判される内閣官房参与とは何者?
- 2017/12/03
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内閣官房参与とはどのような役割か
とりあえず攻撃材料になりそうなものは見逃さない!というのは、政治における野党の基本的な姿勢です。与党のアラを探しているというと下品な表現ですが、自民党であれ旧社会党であれ、民主党の系統であれ、野党というものはそういうものでしょう。
その中で、このところちょくちょく話題になっているのが、内閣官房参与が15人もいることと、その顔ぶれがお友だちではないかというものです。内閣参与と呼ばれたり、内閣府参与と呼ばれたりもしますが、正式には内閣官房参与と呼ばれます。
これまで、あまり聞くことの無かった内閣官房参与とは、いったいどのような役割を担っているのでしょうか。
まず、内閣官房参与とは昭和62年に決定された「内閣官房に参与を置く規則」を根拠として任命される人々であり、内閣総理大臣に各分野の専門家として直接助言などを行う非常勤の国家公務員です。
その選定方法に条件は無く、内閣総理大臣が適任と認める者を選任できます。また、任期はなく、人数制限もないため、その気になれば大量の内閣官房参与を置くことも可能です。2017年11月現在で15人という数字は、民主党政権下の菅内閣に並ぶ過去最多タイとなっています。
専門分野の重複する人がいたり、落選して間もない議員経験者で総理に近しいとされる人物が任命されたりしている点を野党が攻撃しています。ちなみに、菅内閣の当時は福島第一原発事故などの問題があったため多くてもおかしくないとのこと。
内閣官房参与の待遇と仕事
「お友だちである落選議員の救済ではないのか!」という声に対し、落選議員本人である荒井広幸前参議院議員がテレビのインタビューに答え、非常勤の手当てでは救済にはならないとの趣旨の説明をしています。そりゃそうだと思ったオヤジも少なくないでしょう。
さて、その救済か救済にならないかの待遇ですが、金銭面でいえば、非常勤であるため仕事をした日に応じた日当制になっています。少なくとも2万6900円を下回ることはありません。もっとも、3万円程度もらっても、月に1回2回程度の出勤では生活はできません。実際にどの程度稼動しているのかは人によるでしょう。10日稼動すれば、少なくないオヤジの月給よりも多くなりそうですが、それと比較しても仕方ないですね。
また、各自に一室執務室が用意されることになっています。荒井参与は個室を断っているそうです。
この内閣官房参与が、具体的にどのような仕事・活動をしているのか?そこが国民には見えにくいため、無駄ではないかとの声も出てくることになるのでしょう。しかし、総理大臣のブレーン的な存在であることから、見えやすいものではないという現実もあります。
とはいえ、2017年の日本において、見えにくいものは仕方がないと片付けることも適当ではありません。可能な限り、情報を発信してもらわないといけません。また、国民であるオヤジサイドでも、関心を持って見ようとする姿勢が必要でしょう。
本当に必要なのか、それとも無駄なのか。それは、野党の批判だけでは判断できないものです。