ワインのデキャンタってなんのために使われているのか?
- 2018/07/12
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ガラス製のツボのようなデキャンタ
デキャンタって、名前は聞いたことあるけど、使ったことはない。というオヤジは少なくないでしょう。そもそも、デキャンタを使うのはワインを飲む人だけだといっても過言ではありません。しかも、ワインを飲む人の中でもデキャンタを使っている人は多くはないとも思われます。
ワインって、ボトルから注いで飲みますよね?
いや、グラスワインしか注文しません!という人もいるでしょうか。
では、デキャンタってなんのために存在しているのかが問題です。ビールのピッチャーのようなものでしょうか?
たしかに、ボトルに入ったワインを入れる容器という意味では、ビールピッチャーと似ているかもしれません。しかし、ワインにおけるデキャンタの意味はちょっと違うようです。
まず、ワインならなんでもデキャンタの使用に適しているわけではないとのこと。我々オヤジが日常的に飲んでいるような、安物のワインではデキャンタがもったいないかも。
・ボトルの底に沈殿物があるワイン
果実酒であるワインは、保管中に沈殿物がたまることがあります。沈殿物は澱(おり)と呼ばれるもので、タンニンなどの結合物です。その状態のボトルからグラスに注いだ場合、沈殿物が浮遊してグラスの中に入ってしまうことがあります。そうすると、澄んだワインの中に、異物が混入しているような見た目になりかねません。また、沈殿物を一緒に飲むと、味が変わってしまう可能性もあります。
そこで、ボトルから一旦デキャンタに移し変え、その際に、沈殿物が入らないようにするのです。
ワインを楽しむディナーなどは、高級なイメージがありますが、場末の居酒屋とは異なり、こういったところにも気を配るのがハイソなカテゴリといったところでしょうか。
風味を豊かにする意味もある
デキャンタを使う理由の2つ目は、ワインの風味を豊かにすることです。ボトルに詰めた状態で提供するよりも、一度デキャンタに入れ替えることで、空気に触れる時間を増やすことができます。
空気に触れたワインは、酸化が促進されることで、豊かな味わいになるというのです。こうしたデキャンタの使用は、主に赤ワインについて行われます。白ワインでも使えないことはないようですが、赤ワインほどの効果はないとか。
また、スパークリングワインをデキャンタに移すことはやめた方がよいでしょう。スパークリングでなくなってしまいます。
☆おさらい
・熟成が進んだワインでは沈殿物を除去するためにデキャンタを行う
・年代の浅いワインの場合、酸化熟成を促進させて風味を豊かにするためにデキャンタを行う
前者は白ワインでも対象になります。
さて、デキャンタをすればよいことばかりのように思えますが、そうではありません。気をつけなければならないのが「酸化」です。熟成を促進する目的とはいえ、酸化が進みすぎると逆効果になりかねません。
デキャンタしたワインは、なるべき早く飲みきってしまいましょう。
ところで、先ほどビールのピッチャーを引き合いに出しましたが、実はワインにもピッチャーのような役割をするアイテムがあります。それが、カラフェです。
カラフェは、必ずしもワイン用の容器というわけではなく、一般的な水差しとしても使用されます。ボトルワインを分けて飲むために一旦カラフェに移し変える他、ワインの酸化促進の用途でも使用されます。つまり、デキャンタ的な使い方もできるということです。
さっそくデキャンタを買って試してみようとおもったオヤジは、せっかくですからワインも高級なものを手に入れてください。味わいも格別なものとなるでしょう。その際、財布が~!というネガティブな思考は厳禁です。一気に味がしなくなりますから。