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引退した稀勢の里は日本人横綱としてどれほど立派だったのか!

  • 2019/02/05
  • ライフスタイル・娯楽
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  • アントニオ犬助
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横綱の通算成績で負け越す直に、引退を決める

横綱の通算成績で負け越す直に、引退を決める
ああやっぱり、と思いつつも、何とも寂しい気持ちになるもので。
今年の初場所で、横綱・稀勢の里関が引退することになりました。通算で800勝496敗という戦績は堂々たるものですが、横綱になって以降の36勝36敗というのがいただけません。正に負け越しギリギリ、すっかり弱い横綱というイメージが付いてしまいました。

しかし横綱に昇進し、休場が重なるようになるまでの稀勢の里関は非常に強かった。そして、ずっと重圧と闘い続けてきた姿は立派だったと思うのです。

 

重ねたのは、記録的なスピード出世

中学校を卒業したばかりの稀勢の里関が、鳴戸部屋に入門したのは2001年。
2002年に「萩原」の四股名で初土俵を踏むと、2004年16歳にして幕下優勝、同年17歳9カ月で十両へと出世したのです。これは貴乃花関が持つ、17歳2カ月という最年少記録に次ぐものでした。

同年、前頭への昇進を果たし新入幕、そして「稀勢の里」と名乗るようになるのですが、この時は18歳3カ月。これも貴乃花関が持つ、17歳8カ月の最年少記録に次ぐものとなっています。どうです、立派でしょ?ここまでの稀勢の里関の出世スピードは記録的なものなのです。

とはいえ、このころの彼に注目していたのは、よほどの相撲好きくらいでしょう。
そんな稀勢の里関が、一躍注目を集める様になったのが、2005年秋場所。
前頭16枚目ながら、横綱・朝青龍関、関脇・琴欧州関との優勝争いに絡み、12勝3敗で敢闘賞を獲得することになりました。イメージは外国人同士の優勝争いに割って入った新鋭、この辺りから稀勢の里関は、日本人から期待を寄せられるようになったのです。

 

重圧を感じ始めたのは、2005年ころからか

入門時には朝青龍関、後に白鵬関、稀勢の里関が見上げていたのは、強すぎる外国人力士でした。そして彼のライバルも外国人、十両に昇進した際は琴欧州関、新入幕した際には安馬、後の日馬富士関が同期。常に自身が日本人であるということ、日本の国技である相撲を背負わなければならないということを、自覚せざるを得ない相撲人生でした。

サッカーでも野球でも日本代表に選ばれると、揃って口にするのが「日の丸を背負うという重み」なのですが、それを相撲界で背負い続けていたのが稀勢の里関。2005年から、その傾向が強くなり始めたと考えられる、これは強い責任感あってのことだけに立派なこと。同時に彼への重圧となったであろうことは想像に難くないのです。

 

稀勢の里関は一人で、日の丸を背負い続けたのです

稀勢の里関が三役、小結へと昇進したのは2006年名古屋場所、その後は足踏みが続くのですが、このころ印象に残っている一番は、2010年の十一月場所で、前頭筆頭にあった彼が白鵬の連勝記録を63で止めたもの。
このままでは、偉大すぎる横綱・双葉山関の記録、69を抜いてしまうのではないか?と、誰もが思ったのですが立ちはだかったのは日本人、稀勢の里関が期待に応えたのでした。

また大関へと昇進したのは、2012年初場所だったのですが、これより1年ほど前に相撲界を揺るがせていたのが八百長問題。日本人の大関として、日本の国技をリードしてくれるだろうと、稀勢の里関には単なる大関以上の重圧がかかっていたはず。そんな彼が大関であげた成績は12勝以上を収めた場所が8回というもの。これは歴代4位に当たる記録ですから、これもよく期待に応えたというべきでしょう。

そして遂に横綱に昇進した2017年の三月場所、左の肩、腕の故障を押しての強行出場。奇跡の逆転優勝を果たし、日本中を大喜びさせたのですが……無理がたたってしまったのは御存知の通り。左の四つ相撲を得意としていた稀勢の里関だけに、負っていた故障は致命傷。相撲人生を大いに縮める結果となってしまいました。

 

なぜ稀勢の里関は強行出場をしたのか?

言うまでもなく彼は、19年ぶりの日本出身横綱だったから。日本の国技、相撲のトップは日本出身じゃなくちゃと多くの人が思っていましたし、そのことを誰よりもわかっていたから。いわば、稀勢の里関は一人で日の丸を背負っていたようなもの……これは十分、立派なことだと思うのです。
彼の相撲人生を縮めたのは誰か?恐らく、日の丸を背負わせていた私たちなのでしょう。しかし、それが国技のトップに立つという宿命。私、アントニオ犬助が寂しさを感じるのは、ここなのです。

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みんなに嫌われるジジイを目指して、日々精進中!!
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