やる?やらない?床引きデッドリフトに思うこと
- 2018/07/18
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筋トレ種目のチャンピオン!それが床引きデッド
筋トレではたくさんの種目がありますが、中でも最も高重量を扱うことができ、筋トレ種目の中でも王者とされているのが「床引きデッドリフト」です。
デッドリフトとは床においてあるバーベルを両手で掴み、ただまっすぐ腰の高さまで持ち上げるだけのひじょうに単純な種目です。しかし、デッドリフトは強烈に体の背面を鍛えることができる素晴らしい種目。ハムストリングスから腰、僧帽筋の上部まで全て刺激することが可能なのです。
「デッドリフトで作った背中には凄みがある」と言われるほどハードな種目なのですが、最近では敢えてこのデッドリフトを実施しないトレーニーやコンテストビルダーも増えているようです。
今回は床引きデッドリフトのメリットとデメリット。そして安全に背中を鍛えるためのポイントについて解説していきましょう。
床引きデッドリフトのメリットは?
床から引くデッドリフトの最大のメリットはなんと言っても刺激の入る範囲の広さ。体の後面をほぼ全てカバーする全能性にあります。
背中を鍛えるための種目といえばベントオーバーローやラットプルダウン、ワンハンドローイングなどいろいろありますが、何か一種目だけで背中全部を鍛えようと考えるなら床引きデッドリフトがナンバーワンチョイスとなります。
床引きデッドリフトはパワーリフティング競技三種目の一つでもあります。そのため、床引きデッドリフトのMAX重量は世界中どこに行ってもトレーニー同士であれば共通の話のネタとして使えます。アメリカに行ってもロシアに行っても、相手がトレーニーであれば「床引きデッド、君は何キロがMAXなんだい?」という話題で盛り上がれるのです。これって何気に凄いことですよね。筋肉に国境はないのです。
というわけで床引きデッドリフトには他の種目では得ることのできないメリットがたくさんあるのです。
しかし、その一方でデメリットもあります。デメリットがあるからこそ冒頭でもお話した通り、筋トレエキスパートであるコンテストボディビルダーの中にも床引きデッドリフトを避ける人が多いのです。
床引きデッドリフトのデメリットは?
なんと言っても腰痛リスクが高いことです。これが床引きデッドリフトの最大の弱点ですね。同じ高重量を扱う種目のバーベルスクワットにも言えることですが、腹圧を高めて体幹を固めるテクニックを覚えていない初心者は特に危険となります。また、骨盤の前傾姿勢をキープする方法も会得していなくては床引きデッドリフトはデンジャーと言えます。
スクワットの場合は代替え種目があまり無い事もあり多くのトレーニーから支持されているのですが、床引きデッドリフトの場合は後述するいくつかの種目の組み合わせによってほぼ同じ効果を得ることも可能なため最近では腰痛リスク回避が優先される傾向にあるのです。
実は筆者も床引きデッドリフトは毎回の背筋トレーニング日に実施してはいません。筆者の場合は床引きデッドリフトも必要な種目だと認識し、自分自身では実践しているのですがそれでもやはり他のトレーニーにまで絶対必要不可欠と言い切ることはできない状況ですね。
ボディメイク目的ならトップサイドで十分
パワーリフティングの選手でないなら、つまり体作り、ボディメイクが目的なのであれば床から引くデッドリフトに固執する必要はありません。
代替え種目として一番のオススメはセーフティバーを利用したトップサイドデッドリフトです。これはセーフティバーの高さを膝の少し下の位置に設定し、その上にバーベルを置いて引き上げるデッドリフトです。床から膝の高さまで引く部分をキャンセルしている事となり、負荷は軽くなりますが腰痛リスクは激減します。
このトップサイドデッドリフトと、ルーマニアンデッドリフトやベントオーバーローを組み合わせることで背中を全て鍛えることは十分に可能となります。
床引きデッドリフトはとても迫力がありますし、200kg以上を引くことができれば多くのトレーニーから尊敬されることでしょう。ただ、それに伴うリスクも相当に多いのが悩みどころですね。