プロ野球の一軍登録人数が拡大!その意図やメリットは?
- 2018/12/18
- ライフスタイル・娯楽
- 879view
- スポーツ
- スポーツ
- プロ野球
- メリット
- 選手
- 野球
プロ野球の一軍登録人数が変更!
来年シーズンより、一軍登録人数が28人から29人に増えることが判明したプロ野球。
長らく続いていた28人制は、今年限りで終わりを迎えたということになります。
ただ登録人数が29人に増えても、ベンチ入りの人数が25人であることに変更はないとのこと。
ベンチ入りの人数はこれまでと変わらないのに、登録人数だけ1人増える。
その意図やメリットは何なのでしょうか?
FA権の取得に有利になる
現行のルールでは、入団をした球団で8シーズン過ごすことによりフリーエージェントの権利を得ることができます。
ただ8シーズンとは言っても条件が課せられており、入団をすれば8年後に必ず権利を得られるというわけではありません。
年間145日以上を一軍で過ごさなくては、1シーズン分とカウントされないのです。
もし1年で145日に満たなかった場合は翌年以降の登録日数に合算され、145日ごとに1シーズン分となります。
入団が同時だった選手でもFA権の取得期間に差があるのは、このような145日ルールがあるためです。
一軍登録人数がこれまでの28人より29人に増えれば選手にとってはそれだけ一軍に上がる機会を得やすくなり、FA権の取得において有利となります。
それは選手を手放したくない球団にとってはあまり好ましくはないため、29人制は元々選手会との交渉カードだったと言われています。
野手の出場機会が増える
ベンチ入りは25人。
そのため28人制だった頃は3人、29人制になると4人がベンチから外れることになります。
一軍に登録をされているのに、ベンチには入れない。
そんなベンチ外となる選手は、通常は登板日ではない先発投手が選ばれています。
先発は5人~6人は常に一軍登録をされていることが多いので、これまでも登板日ではない先発投手がベンチ入りをしている試合も頻繁にありました。
しかし29人制になれば先発投手をこれまでよりも1人多くベンチ外に回すことができるので、そのぶん野手を1人多くベンチに置くことができます。
早ければ来年から導入かと言われていたセリーグのDH制は一旦は見送られたようですが、野手の出番が増える29人制はある程度その代替を果たしていると言えます。
中継ぎ投手の負担が減る
先に野手の例をご紹介しましたが、もちろん野手ではなく中継ぎ投手をベンチに入れるという選択肢もあります。
投手にとって、肩は消耗品と言われています。
先発と違って登板をしない日でも肩を作ることが多いリリーフ投手はその負担が大きく、数年で肩が壊れてしまう選手も少なくありません。
中継ぎを1人多くベンチに入れればそのぶん個々の負担は軽くなりますので、酷使による故障もある程度は防止をすることができます。
29人制によりできた1枠に野手を入れるか、それとも中継ぎ投手を入れるか。
選手起用の幅がこれまでよりも増えるのは間違いないでしょう。
負傷選手の様子見をしやすくなる
デッドボールや自打球、また守備や走塁での事故など。
そのように、野球選手には怪我が付き物です。
しかし一軍選手登録を抹消すれば10日間は戻ってくることが出来ないので、怪我の状況が微妙な場合はしばらく一軍に残して様子見をするケースもあります。
これまでよりも一軍登録人数に余裕ができる29人制になれば、そうした怪我の様子見もこれまでよりしやすくなることが想定されます。
変化するプロ野球
28人と29人。
たった1人の違いではありますが、その1人の違いによりこうした効果を期待することができます。
平成最後のシーズンオフにして、プロ野球界に決して小さくはない変化が訪れたと言えるでしょう。
またセリーグのDH制に関しても完全に流れたわけではありません。
新元号になって、プロ野球はどう変わっていくのか。
その初年度となる来シーズンは、3月29日にセパ同時開幕される予定です。