五輪新種目の空手ってどうやって勝敗を決めるの??
- 2018/08/23
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2020年東京オリンピックの空手競技
東京2020オリンピックでは、新種目(新競技)のひとつとして空手が実施されます。空手の世界大会で行われる組手の種目としては、男女それぞれ5階級が組まれているのが通例です。しかし、2020年の東京オリンピックの空手競技では、男女とも軽量級と中量級、それに重量級の3種目にまとめられます。
また、組手とは別の種目として「形」も実施されます。形は、世界空手連盟で規定されている98種類の中から選んで演武することとなっています。種目数としては、男女とも1つの計2種目です。
組手と形を合わせて、全部で8種目が行われる東京2020オリンピックの空手ですが、勝敗の決め方がどうなっているのかが気になるところです。空手の勝負って、素人にはわかりにくかったりしますしね。ガチで殴りあう、蹴りあうようなファイトならわかりやすいですが、あくまでもスポーツとしてのルール上で行われるわけです。
まず、組手について確認しておきましょう。組手とは、ザックリいえば敵と味方で対戦するわけです。流行の言葉でいえばコンタクトスポーツってやつでしょうか。敵と味方といっても、個人戦で選手は双方1人だけ。
打ち・突き・蹴りの3種類の技を繰り出す戦いです。剣道と同じように、ヒットする部位は決められており、他の部位に攻撃を加えても無効となります。しかも、ただ攻撃すればよいというものではなく、攻撃姿勢の美しさや技の制御が問題です。※ヒットといっても実際に当てるわけではありません。それが制御であり、コントロールと呼ばれるもので、いわゆる寸止めと考えればわかりやすいでしょう。
きれいに技が決まれば規定のポイントが加算されます。このポイントの差が8点以上になれば勝負アリ。もちろん、ポイントの多いほうが勝利ということです。また、制限時間内に8ポイント差がつかなかった場合も、ポイントの多い方が勝ちます。制限時間は、男子が3分で女子は2分です。
なかなか細かい勝敗判定
制限時間終了時にポイントが同数だった場合は、判定により勝敗が決まります。ただ、判定といっても、オリンピックでは「先にポイントをとった方」というのが勝利の基準です。さらに、反則負け・棄権・失格などの勝敗基準もあります。
技の評価例としては、有効と呼ばれる上段への突きが1ポイント、1本と呼ばれる上段蹴りが3ポイントなどとなっています。また、技ありと呼ばれる2ポイントの中段蹴りなどもあります。呼び方だけなら柔道みたいなものかと思うところですが、呼び方はどうであれ、前述の勝敗基準以外で決着がつくことはありません。
次に、形は相手と向き合う戦闘ではないため、余計に勝敗の決め方がわかりにくいかもしれません。勝敗は各人の演武を採点することで決しますが、フィギュアスケートや体操競技などと異なり、全員の点数から順位を出すわけではなく、1vs1の組み合わせによるゲームとなります。つまり、どんなに低い点数であっても、対戦相手より上であれば、その試合には勝てます。
また、別々に行われる試技を審判が採点するため、フィギュアスケートで指摘されるような、納得感のない採点が起きないことを祈りたい気分です。ちなみに、審判による判定といえば、柔道で旗を上げるシーンを思い浮かべるかもしれません。
空手の形でも、審判が旗を上げて多い方が勝ちとするやり方があります。しかし、オリンピックでは、あくまでの点数を出す方向になりそうです。
ところで、形で行われる演舞とはどのようなものなのでしょうか? そこは空手ですから、戦うシーンをイメージした攻防を演じるものとなっています。つまり、実際の対戦相手が目の前にいれば「組手」で、いなければ「形」ということもできそうです。