仰天の南北合同チーム再び~卓球女子
- 2018/05/04
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スポーツと政治の融合
またまた南北合同チームの出現です。ついこの間終った平昌オリンピックにおいて、アイスホッケー女子の南北合同チームが結成されたことは記憶に新しいところです。そして、今度は卓球女子の戦いで、南北合同チームが結成されました。
それだけなら、結構なことじゃないですか。という話です。しかし、今度もルール無用の即席合同チームだったようで…。
スウェーデンのハルムスタードを舞台に開催されている卓球の「2018世界選手権スウェーデン大会女子団体戦」。ここで、5月3日に韓国vs北朝鮮の準々決勝が行なわれる予定でした。準々決勝というくらいですから、すでに両チームとも試合を行って勝ち上がって来たことになります。決勝トーナメントでは、韓国はこの試合から、北朝鮮は一回戦でロシアを破っての勝ち上がり。
ここを勝てばベスト4入りですから、銀メダル以上が確定します。両チームともに、メダルのためには負けるわけにいきません。
ところが、南北対決となるはずだった準々決勝のコートに姿を現した両チームは、対戦することなく、和気藹々と過ごしたとのこと。主催者側からは、南北合同チームを結成したとのアナウンスが。
え?
ルールってないの? というのが率直な感想です。ルールより重要なものもあるでしょうが、参加チームが途中から合体するってのは、どうなんでしょ。平昌オリンピックのときは、まだ戦う前でしたが、今回は試合を経ての出来事。
卓球が平和に貢献できるとのことですが、時期的なことも考えれば政治的な判断と考えられます。好意的な表現をするなら、スポーツと政治の融合でしょうか。
ただ、団体戦とはいえ、1試合の中でシングルス5試合を行う形式のため、その個々の5試合についていえば、単独チームか合同チームかの影響はないともいえます。
ただ、純粋に韓国と北朝鮮の卓球の試合を見たかったオヤジもいることでしょう。しかし、気になるのは出場する選手のことです。
今後は南北合同チームが中心に
単純に、人数が2チーム分になったわけですから、選手個人の出場機会という意味では少なくなってしまいます。ゲームに出て活躍したいというのは、アスリートであれば誰もが思っていることでしょう。
もっとも、普通に対戦していれば、どちらかが準々決勝で敗退ということになったわけですから、揃って準決勝に進出できることで、個人の出場云々はクリアできるのかもしれませんね。全選手が活躍できることが一番ですが。
今回は臨時編成の南北合同チームでしたが、今後の国際大会においては、南北合同チームでの出場が前提となるようです。南北首脳会談でも、その旨の宣言があったとされています。
さて、卓球で上位の存在となっている日本チームですが、対戦表では準決勝で南北合同チームと戦う予定となっています。日本の準々決勝の相手は、格下とはいえ、力をつけているウクライナでした。そのウクライナを貫録勝ちで破ってのベスト4となった世界ランク2位の日本チーム。
チーム世界ランクだけでなく、個人の世界ランクでも、3位石川佳純、6位平野美宇、7位伊藤美誠とシングルランカーが揃っているニッポン。もちろん、他の上位は中国選手という状況。普通に戦えば韓国チームか北朝鮮チームか、南北合同チームかに関係なく勝てるでしょう。むしろ、負けたら問題というレベルです。ちなみに、平昌オリンピックのアイスホッケーでは4対1での勝利でした。
ここは南北合同チームとの戦いの後、決勝での対戦相手は99.9%くらいの確率で中国となっているはずです。その中国戦を考えても、しっかりとした勝ち方であることが求められます。
南北合同チームの話題から逸れてしまいましたが、今後も各種の競技で見られることとなる南北合同チームの動向には目が離せません。ともあれ、日本のカッコいいオヤジとしては、純粋にスポーツを楽しむこととしましょう。