菜七子G1初騎乗キターーーー!その勝負度合いと秘策を探る

  • 2019/02/10
  • ライフスタイル・娯楽
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  • のりき 夢丸
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バツグンの相性を誇るコパ先生から朗報届く

バツグンの相性を誇るコパ先生から朗報届く
2月17日に行われる競馬のG1レース・フェブラリーS(東京競馬場・ダート1600M)で、いよいよ史上初めて女性ジョッキーの藤田菜七子チャンが騎乗する予定になっている。

しかもその騎乗馬が前走・根岸Sを快勝したなかなかの素質馬、コパノキッキング(セン4・村山厩舎)ときたから、さあたいへん。

馬主はもちろん、ドクターコパの愛称で知られる小林祥晃氏。
コパ先生が菜七子チャンと好相性の馬主さんで、しかも常々「いい馬がいたら菜七子に乗せてみたい」とおっしゃっていたことは周知の事実だが、それが単なるリップサービスでなかったことは驚きであり…。

いまメキメキと力を付けている最中の菜七子チャンにまたひとつ飛躍のチャンスが訪れたわけだが、はたして本番ではどのような結果が待っているのだろうか。

 

まずは騎乗馬キッキングの横顔から

今回菜七子チャンが騎乗依頼を受けたコパノキッキングは外国産馬だが、気性的に繊細な部分があったとのことで、デビュー前からセン馬として走っている。

日本ではこのセン馬の扱いがまだまだ浸透しておらず、単なる「問題児」「タマなし」として見られることもあるが、諸外国では牡馬をセン馬にする作業=去勢は盛んに行われ、気性難の解消や体質の強化に一定の効果があるとされる。

とはいえ、去勢後もどこかに難しい一面を抱えている馬であることは事実で、レースでは馬の扱いがソフトな、業界用語でいう「あたりの柔らかい」ジョッキーに騎乗依頼されるケースが多い。

その点、女性である菜七子ジョッキーはうってつけで、キッキングがへそを曲げる心配も少ないだろうというのが、陣営の見立てだ。

もうひとつ、ふれておかなければならないのがキッキングの「距離適性」。

キッキングはこれまで1400Mまでしか経験のない短距離馬であり、しかもその1400Mも前走で初めて勝った距離。
その前走時に騎乗したO・マーフィー騎手は、レース後の勝利者インタビューで次走フェブラリーS(1600M)に向けて「距離は1400までかな。もう1ハロン延長は厳しいかも…」と正直にコメントwww

スピード豊かなキッキングだからこそ、菜七子チャンにとってその制御が超難しいことは容易に想像できる。

 

コパ先生と相思相愛の菜七子チャン

一方でコパ先生と菜七子チャンの相性の良さといったら、これは競馬界広しといえども相当なもの。

たとえば17年のコパノアラジンなどは、それまで500万下をウロウロしていただけの馬を積極的な先行策で見事に連勝、準OPまで出世させたり、今年19年の菜七子初勝利が先月27日のコパノピエールだったりと、両者はいまや切っても切れない蜜月関係。

コパ先生はラブミーチャンやコパノリッキー、コパノリチャード等で大きなところをいくつも勝っている「勝ち組馬主」ではあるが、そんな名馬は数年に一度出ればいい方で、本当なら勝つチャンスのあるキッキングも有力騎手へと乗り替わりになるのが今の競馬界の流れ。

そこをあえて「菜七子に」というのだから、これはもうコパ先生の厚い信頼の現れと読むのが当然で、たとえ距離的な適性では厳しくとも、菜七子チャンにはどこかで一矢報いる騎乗が期待されている。

 

さあどう乗る、菜七子よ!

近走キッキングの戦法はだいたい中団からの「差し」で落ち着きつつあるので、本番もそこは変わらないはず。
まず初手は前走・根岸Sで名手マーフィーが見せた騎乗スタイルを踏襲するのがいいだろう。

問題は「道中で何か起こったときにどう判断するか」である。
キッキングには潜在的なスタート出遅れ癖があるも、これは当日ゲートに入ってみなければわからない。
また内枠でも引けば、砂をまともにかぶり続けたタフな経験も少ない。

もし序盤で何かあっても、慌てず、騒がず、腹をくくって後方待機にスイッチできるかどうか、またもし菜七子チャンの武器であるロケットスタートが決まったら、キッキングとどの程度仲良く折り合えるか、その辺に今回のチャレンジ成功の可否がかかっている。

そういう期待馬に乗せてもらったことをかみしめながら、当日は府中の長い直線で大いにキッキングを追ってきてもらいたい。

この記事の作者

のりき 夢丸
のりき 夢丸
馬と日本酒と時代劇をこよなく愛するフリーライター。 モットーは「人の行く裏に道あり花の山」。 最近はドローンに興味津々の毎日。 競馬血統ブログ「ほぼ毎週競馬ナビ」にて執筆中。
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