水害に襲われたらまずやるべき3つのこと
- 2018/07/26
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日本は水害大国!頭の隅に入れておきたい豆知識
先の西日本豪雨は各地に想像以上のダメージを与えたことがわかってきたが、こうした長雨や台風だけでなく、夕立やゲリラ雷雨など、局所的に急激に増える水によって私たちの自宅も思わぬ被害を受けることがある。
残念ながら「今までに一度もないからウチは大丈夫」とはとても言えなくなってしまったのが現実だ。
ダメージを受けた自宅や財産を前に落胆し、狼狽してしまうのは仕方がない。が、こんなときこそどうすべきなのか、素早く次の一手を打つべく、正しい知識を事前に頭にたたき込んでおくことも大切。
今回は被害の大小にかかわらず、水害に遭ったときまずすべき3つのことをご紹介したい。
被害に遭った自宅の写真を撮っておく
のんきすぎるように思われるかもしれないが、壁の汚い泥の跡を掃除してしまう前に、必ず「自宅外部の被害写真」を撮っておこう。
とくに床上浸水の場合、のちのち被害を証明する書類(り災証明書という)を作成するときにこの写真が役に立つ。
被害状況を写真で保存しないまま、初期のボランティア活動などで泥をきれいに落としてしまうと、行政による正確な被害認定の調査が難しくなる。
このとき大切なポイントは
▼外から、家の四方から、浸水した「高さ」がわかる写真を撮ること
一方向だけでなくまんべんなく壁の周囲を、また構図に人の指さしを入れるなど、浸水の高さが一目でわかるように撮ろう。
クルマから車検証を持ち出しナンバーを外す
浸水の被害を受けたクルマは、無理にエンジンをかけようとすると内部(とくに吸気系)に残った水のせいで、エンジン自体が壊れてしまうことがある。
また今普及しているハイブリッドカーの一部には感電の危険性もあるため、じゃまだから動かそうと慌てて壊れかけた車のエンジンをかけてはいけない(本来は近寄るのも危ない)。
こうなるとクルマはしばらく使えない状態になるので、水が引いたらまず車内にある車検証を持ち出しておこう。
そして「盗難防止」のために、できればナンバーを外しておくのもよい。
被災地に現れる心ない人間は火事場泥棒だけではない。
「廃車の無料回収」などという良心的業者風の人間が被災地を回って二束三文であこぎな商売を行うことも報告されているらしいので、要注意!
被害を受けたクルマは、
エンジンかけず→車検証とナンバー持ち出し→修理工場へ一度連絡
という段階を踏んでいきたい。
ジワジワ効く床下浸水の怖さを侮るな
場所によっては家の周りまで水が来ても、ギリギリ自宅の屋内(床上)には入ってこなかった?というケースもある。
しかしそのときも注意を怠ってはならない。
家の床下に知らない場所から水が入っているかもしれないからだ。
床下浸水の怖さは「災害が去ってしばらくしてから気づく」こと。
一見、家自体には全く被害がなさそうでも、床下の水気が家全体にカビを誘発し、残った泥が室内に悪臭をまき散らすのだ。
周囲まで水が押し寄せたときは、その後必ず自宅の床下、壁の状態を確認すること。
畳の下の床板、床下収納、専用の通気口、外したコンセント口など、のぞける穴という穴から十分に内部を目視する。
そしてもし床下に被害があっていたら、面倒でも泥をかき出し、風を送って水分を完全に乾燥させなければならない。
その際、壁や床の断熱材はとても乾きにくいので、水分が残らないように気をつけよう。
乾燥には丸1か月かかることもあるので、地道に堅実に作業したい。
他にもやるべきことは多い
もろもろの手続き上の話では、先に話した「り災証明書をスムーズにもらうこと」のほか「保険会社、大家などに連絡を取ること」もとても大切だ。
しかしここに挙げた3つの水害豆知識は、最初の、目の前の被害に立ち向かう心構えであり、知っておいて損はない。
被害の片づけの極意は「ゆっくり、できるところから」。
ライフラインが寸断されているうちは、思うように進まないことも多い。復旧作業は慌てず、健康を第一に、皆で声を掛け合って災害を乗り越えていきたい。