何故夏休みの宿題はラスト1日で終わるのか?脳の仕組みを大解剖!
- 2018/07/02
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もうそろそろオヤジの子供もしくは孫が夏休みに入る。
そこで問題なのが、夏休みの宿題を先延ばしにした挙句、ラスト3日~最終日で泣きながら片づけなければいけない羽目になるのは何故なのかという事なのだ。
これに懲りて社会人になってから段取りよく仕事を片付ける事が出来る様になった人もいれば、西野カナの『Have a Nice Day』をBGMにしながら『頑張れ私頑張れ今日も』と皆が帰った部署で一人だけ残業しているオヤジもいると思う。
実は物事を先延ばしにするのは脳の仕組みが関係しているらしい、それは何なのか。
時間はまだあると思う最大の罠
英国の歴史・政治学者パーキンソンは、人間の『まだあるという欲望』を『パーキンソンの法則』として発表している。お金であれば『この間給料もらったから使ってもいいや』と思う『お金がまだあると思う支出の罠』を提唱。
時間であれば『締め切りまで日があるから、この仕事はまだ片づけなくてもいいや』と思う『先延ばしの法則』を提唱している。これには人間の短期記憶という脳のメカニズムが深く関係している事が近年の研究で明らかになってきた。
脳には作業の段取りや優先順位をつけるのにかかわる短期記憶という部分があるが、短期記憶で覚え、整理できる事柄の限度は7つと言われている。
7つの優先順位は、締め切り日、モチベーションで決まるので、夏休みの宿題など、期限が長く、モチベーションが上がらない上、成果が出にくいものは後回しになる事は言うまでもない。
ところが、夏休みも終わりになると、どうしても宿題を仕上げなければいけなくなる。
子供の脳は、夏休みの最後になると、納期の迫った工場や、締め切り前の週刊連載の漫画家と同じ状態になる。
そこでラスト1日~始業式当日もしくは宿題提出日まで信じられない様な集中力を発揮するのだ。親はあきれるだろうが、かつての親も同じ事をやっていたのだから、子供の事は言えない。
この様に、物事に取り組むにはやる気と、集中力が必要だが、毎回毎回夏休み最終日の集中力を維持するのは至難の業である。となるとどうすればよいのだろうか。
毎日が夏休み最終日から脱却するには
大人になっても、毎日が夏休み最終日状態の人は、漠然と『やらなきゃいけない事が沢山あって忙しいなぁ』と。思って過ごし、気が付いたら残業をしているのだ。
知り合いのアラカンの窓際族が、気が付いたら毎日終電だというが、彼一人が終電なのだから、何か解決法はそれなりにあるはずである。
こういう人は、頭の中にある『やらなきゃいけない事』をノートにリストとして書き出し、ノートに付箋を付け。優先順位をつける事をお勧めする。
取り掛かりにくい面倒な事は、目立つ色の付箋をつけておくと、付箋を取った後に気持ちもスッキリする。面倒な事でも、やってみると案外早い時間で仕上がる事もあるので、先延ばしにするよりは、書き出してやってみる事だ。
タスクを可視化する事で、先延ばしのクセをなくすことも大事である。
また集中して作業しなければいけない仕事に関しては30分以内で必ず休憩をはさむ事をお勧めする。『もう5分詰めて仕事ができたかもしれない。』という所で、切り上げるのがベストだ。
余裕をもって頭を休ませ、次の作業に頭をあまり使わない単純作業を組ませることで、創造性も養われる上、次の作業に移った時の集中力も持続し、仕事の質が向上する。
これを繰り返していく事で、いつどんな仕事や体調の時に、仕事の集中力が低下するか、向上するか。はたまた残業しなくて済むかというのを、スマホのデータに残しておけば、自己管理や予測がしやすくなる。
追いつめられないと仕事ができないという激しい人もいるだろうが、それでは精神衛生上よくない事である。自分自身のメンタルと向き合い、仕事の質を向上させることが、一味違うオヤジの仕事術だ。