かれ続けるのに乱発…漫画やアニメの実写化で甘い汁を吸っているのは誰だ
- 2018/04/14
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実写化作品はなかなか微妙
ちょっとヒットしたアニメがあると、すぐに実写化しようとする動きが目立っています。
かつては1960年代に「鉄腕アトム」が実写化されて笑いものにされてしまったものです。
その頃と違って現代ではCG技術も進歩して、実写化にも耐えられる映画作りが簡単になっている影響もあるでしょう。
それでも2000年代に入っての「デビルマン」で、アニメの実写化には決定的な悪評が下されています。
しかしながら、今でも実写化の波が収まったとは言えません。
それは興行成績がそこそこのものにもなっているからです。
かと言って、その映画を見た人も果たして満足したかと言うとそうとも言えないようです。
一般に実写ではよりアニメよりリアルにはなりますので、決して不満ばかりとも言い切れません。
ですが、どうにも単なる実写化ではなく、原作とは全然違う作品のように感じられてしまうという人が多いようなのです。
それも昨今は「さすがにこれはないだろう」と感じられる作品が続々、誕生していることから、そろそろうんざりされ始めているのです。
・ふさわしい役者がいるか
実写化によって、アニメの幻想が幻滅になってしまうのはいかがなものでしょうか。
「ルパン三世」や「ゴルゴ13」などはあまりに主役の個性が強過ぎて実写でカバーできる役者などは存在しえないのが本音だったものです。
その先行する崇高なイメージにピッタリな役者でカバーできていなければ、実写作品を見てがっかりしてしまうことになるのです。
当然ながら無理な作品としての評価に至るわけです。
実写化は失敗作ばかりでもない
その昔の「サザエさん」のような漫画であれば、実写にするのも納得できるものでした。
1980年代の「スケバン刑事」などは、元が漫画だったことさえ知られないほどのヒット作もありました。
2000年代の「エースをねらえ」などは、懐かしさもあって好評だったと言えます。
この他にも「0課の女」のようにむしろ実写化することによって、アニメにはなかった世界が創られたと高い評価を受けるケースもあるのです。
成功の大きな要因には、的確な配役があったりもします。
この人がこのキャラをどうこなすのか、期待を超えられればヒットの可能性もぐんと高くなるようです。
そんなこともありますから、飽きもせず実写化を進めていればまたいつかヒットが出るチャンスも十分あるとの見込みもあるのです。
とりあえず確実に儲けられる
いくら結果的にある程度、不評で終わったとしても、物珍しさの注目度だけで興行成績はある程度の計算ができます。
これを何度も繰り返していれば、それだけで収益を着実に稼げるマネーマシンと化しているのです。
また、日本のアニメは世界にその名を轟かしているのも背景にはあります。
原作アニメがあるという強力な後ろ盾の下であれば、少々の無茶もわかっていながらどこか許容範囲が広がってしまうのです。
・お金が回りやすい
それでも、これでもかと実写化に踏み切るほどの収益に満ちているのでしょう。
企画が簡単、タイトルだけでスポンサーが付きやすい、後は有名俳優を数人出演させればそれだけである意味、失敗だけはしない安全な作品となるのです。
そこにはいいものを作れば結果が後から付いてくるという製作信念は微塵もありません。
すっかり経済第一主義に陥ってしまった感は拭い切れません。
製作サイドもそれくらいの認識はできるはずです。
でも、その流れを止めてしまっては会社としての先行きに不安があるのでしょう。
いくら一本、オリジナルの企画作品が大成功を収めたとしても、すぐに飽きられ新作への期待がかかります。
収入としては、ほぼその年だけの一過性の収入に終わってしまいがちなのです。
こうしてチマチマと安定収入を繰り返していることで成り立っている業界の構図も浮かび上がっても来ます。