恐るべし外来種、実は日本からも輸出している
- 2017/09/08
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外来種で困っているのはお互い様
地球温暖化の影響もあってか、日本には主に南方の地域から強力な生命力を持った外来種が動物、植物を問わず毎年のように襲い掛かって来ています。
今年を代表するトピックにはヒアリがありました。
1000匹単位での発見もニュースの扱いも小さくなりだんだん珍しくも無くなっているかのようです。
しかし、海外では日本からの迷惑生物も輸入されているのです。
それはいたって自然現象でもあるのです。
ネーミングもあからさまなジャパニーズ・ビートル
正しくはマメコガネと言われコガネムシの一種と言えばわかりやすいでしょう。
日本ではたまに家に入って来るとお金のように艶々していて美しくもありむしろ縁起の良い昆虫だともされています。
ましてや害虫としてはほぼ聞いたことも無い存在です。
それが約1世紀も前に穀物の陰に隠れて幼虫がアメリカに遠征したようです。
日本には幼虫の天敵になっているカラス、モグラ、ムカデ、アリ、そして成虫になってからの天敵のスズメやアブなどが多いのです。
北アメリカ地方には日本と違ってマメコガネの天敵が少ないために大繁殖したものとされています。
そこで天敵を放つ駆除方法もありますが、これは他の事例で見られるように自然のバランスをさらに壊す原因にもなってしまいます。
日本の土壌中にはたくさん生息しているバチルス・ポピリエと言う細菌がマメコガネの幼虫に寄生して繁殖を抑えられています。
そこでアメリカではこれを生物農薬として繁殖を抑える方法が使われているようです。
ジャパニーズ・ビートルとはアメリカでの通称名で大きさは2センチ程度とメスのカブトムシをミニチュアにしたようないかにも日本的なサイズからも付けられたのでしょう。
またアメリカだけでなく約50年前くらいにはポルトガルで被害が報告され今ではヨーロッパ全土でも作物を食べ尽くす事で怖れられています。
その名の通り大豆などのマメを好んで食べます。
他にはブドウなどの果物の葉や実を食べ散らかし、成虫はもとより幼虫の時からその根を食べてしまうので駆除にも厄介とされています。
日本は被害ばかり受けているのではない
日本にやって来ている有害生物は年々増えるばかりです。
その種類の多さにいかにも日本は被害国であるかのように思っていた人も、もっと外からの目で見てみると日本は同時に加害国でもある事がわかります。
その割合は圧倒的に被害の方が大きいのかもしれませんが、有害生物を排出していると言う点では同じです。
ここから学ぶべきは被害者であるからと言って被害者の顔ばかりしていても第三者が見ればそうとも言い切れない事もあるという事です。
外来種などこんな一見つまらなさそうな話題でも身を助ける事にもなるのが知識の良いところでしょう。
どんな生き物でも何もどの国の人にだけ迷惑をかけようなどとは思ってもいません。
みんな自分が生き抜くために必死に頑張っての事なのですから、被害を受ける方も加害者の身になって解決を図れるようになりたいものです。