緊急事態発生!ランサムウェアWannaCry
- 2017/05/19
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新たなるネット攻撃が始まった
インターネット接続を通じて攻撃が行われる社会となって久しいような気もしますが、インターネット自体の普及からみても四半世紀足らずです。しかし、この間にメールを介した攻撃やサーバーのハッキングなどネット犯罪は増える一方と言えます。ウイルスを仕込んだメールや危険なサイトへの備えとして、セキュリティソフトの使用は必須であり、マイクロソフトウインドウズなどのOSの使用に際しては、セキュリティ強化のためのアップデートが欠かせません。
攻撃側と防御側のイタチごっこの感はあるものの、しばらくは小康状態といったところだったでしょうか。しかし、2017年5月に入ってとんでもないニュースが飛び込んできました。WannaCryなるランサムウェアによる大規模攻撃がそれです。Wcryなど呼び方は複数あるようです。
そもそも、ランサムウェアと呼ばれる悪行ソフトの類は前からありましたが、今回問題になっているWannaCryは、従来型のものと同様な点もあれば異なる点もあります。具体的には、主に以下の点で厄介だとされています。
・何もしていないのに感染してしまう
ウイルスを仕込んだメールを開封したり、添付ファイルを開いたり、どこかのサイトを閲覧したりといった能動的な行動を一切していないにもかかわらず感染してしまうといわれています。
※但し、WannaCryはメールの添付ファイルで感染するとの情報もあります。とにかく、怪しいメールは開かないことです。
・対策方法がない
ひとたび感染してしまうと、ファイルが勝手に変換されてそのままでは使用不能となります。そして、有効な解決手段が存在しないとされています。コンピュータ自体は物理的な装置ですから、初期化してしまうのも一つの手です。しかし、バックアップを取っていない場合は大切なデータを失ってしまうのが大打撃です。
身代金を払う意味があるのか?
もうひとつの特徴に身代金の要求があります。迷惑アダルトサイトのような話ですが、ランサムウェアWannaCryの悪質さは格別です。但し、身代金の要求は今に始まった話ではありません。ランサムウェアとは身代金目的マルウェアのことだからです。
さて、WannaCryに感染すると、すぐさま画面に「復旧したければ身代金をよこせ」との趣旨のメッセージが表示されるのですが、WannaCryで身代金を支払った人や機関があるのかは不明です。そのため、金を払ったからといって復旧できるかどうかは未知数です。常識的に考えて、律儀に復旧させてくれるはずがありません。真っ当な商売ではないのですから。
こんなものに金を払うくらいなら、新しいパソコンを買ったほうが100万倍、1億倍マシというものでしょう。
既に、国内で感染した報告も出されており、これからどんどん被害が増えるかも知れません。全国のオヤジは、自分が使用しているセキュリティソフトが役に立つものかを確認すべきでしょう。OSとセキュリティソフトのアップデートは急務です。また、いつ被害に遭っても大丈夫なようにバックアップはこまめに取るようにしましょう。また、不要不急なネット接続はしないことも予防策です。
もし、感染してしまったり、セキュリティソフトに引っかかったりしたら情報セキュリティ安心相談窓口などの関係機関へ連絡しましょう。
ちなみに、2017年5月15日現在の情報では、マイクロソフトのWindows10に対しては攻撃の効果がないとのことです。Windowsを利用しているオヤジは、マイクロソフトのセキュリティ TechCenterサイトにある「日本のセキュリティ チームのブログ」から「ランサムウェアWannaCrypt攻撃に関するお客様ガイダンス」を参照すれば、より詳しい情報を得られます。