日本の特異なアメ車事情、敗因はファンにあり?!
- 2017/02/15
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トランプ発言に全世界が右往左往中
Twitterでの発言と、乱発されている様に見える大統領令。
就任以来、トランプ大統領の一挙手一投足が世界を騒がせています。
立候補当初は泡沫候補扱いを受けていたトランプ氏、まずは注目度を上げるための作戦で、わざとセンセーショナルな発言を繰り返しているだけかと思ったのですが、今では彼のTwitterに世界中が戦々恐々としている状態。
その発言を受ける形で、トヨタが約1兆円の投資を表明したのには驚かされました。
トヨタが積んだ金、100億ドル
トヨタ側は当初の予定を遂行しているのみだとはいうものの、つぶやいただけで100億ドルでっせ……炎上させるのが関の山の一般庶民とは、さすがに格が違います。
加えて、大統領令の強力さ。
書類にサインしただけで、あれほど極端な法令が通ってしまうとは……アメリカの大統領が持つ権限の強さに対して、認識が不足していたと反省中。
世界で一番力を持つ国の仕組みについて、一オヤジとしてもっと勉強しなければなりません。
すべては関税のせいではない
さて、そんなトランプ氏の発言の中で、特に日本を震撼させたのが「アメリカ車が売れないのは不平等貿易がなされているからだ」というもの。
「トランプ爺、やっぱり耄碌しているのか?」多くの日本人がそう思ったはずです。
なぜなら槍玉に挙げられた自動車だけでいうならば、アメリカからの輸入車に対する日本での関税はゼロ、日本からの輸出には関税が2.5%かかるという仕組みで、アメリカ車が有利な条件になっている。
それでもアメ車が売れないのはなぜか、ということなのです。
意外と安い「マスタング」
そこで、アメ車の代表格「フォード・マスタング」の現行モデルについて調べようと、Webで検索をかけてみても、公式ページがヒットすらしない……と思ったら、フォード自体が日本市場から撤退していたという、トホホ。
気を取り直してもう少し調べてみると、本国ならばベーシックグレードの新車価格が2万5,000ドルちょっとなんですよね。
中型車でクーペ、押し出しの強いデザイン。
トヨタ・86がヒットしたことを考えても、マスタングが250万円ならば、ヒットすると思いませんか?
にも関わらず、日本に入ってきた途端に倍になってしまう価格、そりゃあ、シッピングコストを吸収するために、できるだけ高価なモデルを輸出せざるを得ない事情はわかりますが、これはちょっとやり過ぎではないかと感じるのです。
メーカーを甘やかすファンの存在
結果、フォードは売れなくて、日本から撤退することとなりました。
問題は長らくそんな状態が続いているにもかかわらず、アメ車を買い続けたファンにもあるのではないでしょうか。
アメ車=高級車、というだけでなく、アメ車=壊れる、ムダにでかいという価値観を是とし続けたユーザー側にもなかったかと思うのです。
近年のアメ車は壊れるというわけでもないですし、マスタングなど中型車、日本の道路事情に合わないということは全くないのに、そこをしっかりとPRしなかった、メーカー側が一番の問題なのですが、そんなやり方でも買い続けてくれる、熱心なユーザーがいたことが問題だったのではと思うのです。
トランプ氏はさすがに撤退はできないから
嗜好品でもないのですから、全員に向けてアピールすべきところを、一部にしかアピールしなかった。
これが、アメ車の敗因でしょう。
一部からの熱狂的な支持で大統領になったトランプ氏と、似ているような気がしないでもないのです。
まあ、舞台はアメリカですから、このまま撤退ということはないとは思うのですが。