地味なベルトですが、選び方の基本ぐらいは知っておくべき
- 2016/07/28
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必需品なのに、ベルトはなぜかあまり語られない
スーツやネクタイについて小うるさく書かれた服飾本を見ていると、ベルトの話がほとんど書かれていないことに気づきますね。これはデパートやスーパーの売り場も同様で、ベルトはたいてい売場の片隅にひっそりと陳列されています。まるで、存在しなくたっていい、どうでもいいアイテムだと告知するように。
しかしながら、ベルトのないスーツ・ファッションは考えられないでしょう。この世には、もちろんサスペンダーなるものがあります。でも、これはベルト以上にマイナーな存在。なんだかんだ言っても、ベルトはビジネスマンの必需品なのですよ。
場合によっては、ベルトは人格を表すことも
ただでさえ地味な男のビジネス・ファッションの世界にあって、ベルトは最も地味な存在です。なにしろ、よほど注意していないと、見えないことが多いアイテムなのですから、それも道理。しかし、アンダーウェアについて「見えないところに美意識を持つのが本当のオシャレ」と言われるように、ベルトもまた軽く見てはいけないアイテムです。
例えば、ワニ皮のベルト、バックルはごてごてと飾りのついた大型のものといった格好を見たら、あなたはその人物をどう評価しますか? ださい、古臭い、うさん臭い。そんなところでしょう。ベルトにも、自分がどんな人間なのかを証明する機能はちゃんと備わっているのですよ。
素材と色、バックルの3ポイントで選ぶ
ビジネスウェア用のベルト選びは、難しくありません。幅3cmを基本に、素材と色、バックルの3ポイントで選びます。
まずは素材ですが、馬の尻の部位を加工したコードバンか、生後間もない仔牛から造ったカーフのどちらかが基本。カーフにしぼ加工をほどこしたボックスカーフや毛足が長く光沢のあるベロアといった素材もありますが、これらは日常着ではなくドレスアップ用のものと考えてよいでしょう。
次に色ですが、これは靴に合わせるのが原則です。黒靴なら黒、茶色の靴なら茶色のベルトを身につけ、コーディネートします。同じ黒でも、コードバンとカーフでは光沢が違います。その点にも注意して、スーツにマッチするものを選ぶとよいでしょう。
最後にバックルですが、ピン式/トップ式(バックル式)/リング式の3種類のうち、ビジネスではシンプルなピン式が決まりです。ここで注意したいのはベルト自体の長さで、買う際は実際に自分で装着。真ん中の穴、5つ穴なら3つ目の穴にピンが通るものを選びます。
ピンと穴不要のバックルは、日本人の発明
街中では、エンブレムをほどこしたトップ式のバックルを見かけることも多いですね。ピンを穴に通す必要がない形なので、不精者に向いているのかもしれません。
余談になりますが、トップ式のもとになったのは「徳尾錠」と呼ばれるバックルで、これを開発したのはシャープの創業者である早川徳次。そうなんです、日本オリジナルなんですよ。