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オヤジが爪楊枝でシーハーするのは理由があった!?【歯医者アドバイス】

  • 2019/06/09
  • ヘルスケア
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  • 橋詰 和英【歯科医】
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はじめに

オヤジの悩み 「オヤジが食後に爪楊枝でシーハーするのは実は歯周病やむし歯だった!?」 歯医者アドバイス

オヤジのみなさん、食後に爪楊枝でシーハーしていませんか?
みなさんの中には、昔は爪楊枝でシーハーしなくても良かったのに、最近はしないといられなくなってきたという方いらっしゃいませんか?
実は中高年になってから爪楊枝が手放せなくなったことには理由があるのです。
今回は、食後に爪楊枝でシーハーしたくなる理由とその対策を詳しく解説します。

 

爪楊枝でシーハーしたくなる理由

爪楊枝でシーハーしたくなるのは、歯に食べカスがはさまりやすくなるからです。
「以前はそんなことなかったのに」と悩んでいるあなた、その背景にはこのような理由があるのです。

歯と歯の間が広がってきた
歯と歯の間が広くなると、食べカスが入り込みやすくなりますので、食後に爪楊枝で取り除きたくなります。

歯に食べ物が引っかかりやすくなってきた
歯そのもの、もしくは被せ物や詰め物に食べ物が引っかかりやすくなるのも、爪楊枝が手放せなくなる理由に含まれます。

では、どうして中高年以降のオヤジ世代に突如そんなことが起こってくるのでしょうか。

 

歯と歯の間が広がる原因

まずは、歯と歯の間が広がってくる原因から説明します。

歯ぐきのやせ
歯ぐきがやせると、歯ぐきが覆っていた分だけ、歯と歯の間が広がってきます。
歯ぐきのやせを歯肉退縮症と言います。
実は、歯周病でない健康な歯でも平均すると1年間に0.2ミリほどの速さで歯ぐきがやせていくことが知られています。
つまり、加齢的な影響によって歯ぐきが年々やせて下がっていくのです。
病的な原因としては、不適切な歯みがきも挙げられます。
実は、歯ぐきがやせる原因で最も多いのが、この不適切な歯みがきであると言われています。
『硬すぎる歯ブラシを使う』、『力を入れすぎたみがき方をする』などが当てはまります。
そのほかにも歯周病も原因の一つにあげられます。
このように、いろいろな原因によって歯肉退縮症が引き起こされ、歯と歯の間が広くなっていくのです。

歯周病
歯周病とは、歯を支える歯周組織という部分に生じる病気です。
歯周組織は、歯肉(歯ぐき)、歯槽骨(歯を支えている骨)、セメント質(歯根の表面の硬い部分)、歯根膜(歯と骨をつなげている靭帯のような部分)の4つから成り立っています。
歯周病は、まず歯肉炎という歯ぐきの炎症から始まり、ついで骨が減ってくる歯周炎へと進んでいきます。
歯肉炎の段階では、歯ぐきが腫れるので歯と歯の間は狭くなりますが、歯周炎になると歯槽骨が減ってしまい、それに伴って歯茎もやせていきますので、歯と歯の間が広がってきます。
また、中高年以降の世代に多いのですが、歯周病が悪化した場合、歯がグラグラと動きやすくなってきます。
歯がはっきりとわかるほどに動き始めると、食べ物が入り込みやすくなります。
このように歯周病は、歯と歯の間を広げてしまうばかりでなく、食べ物を入り込みやすくさせてしまう要因でもあるのです。

噛み合わせのくせ
歯ぎしりや食いしばりといった噛み合わせのくせがあると、歯と歯が離れるように動いてしまいます。
噛み合わせのくせも、歯と歯の間を広げてしまいます。
特に何かとストレスを感じることが多い中高年のオヤジ世代は、気がつかないうちに、ストレスから歯ぎしりや食いしばりのクセを起こしていることがありますので、注意が必要です。

 

食べ物が引っかかりやすくなる原因

オヤジの悩み 「オヤジが食後に爪楊枝でシーハーするのは実は歯周病やむし歯だった!?」 歯医者アドバイス
食べ物が引っかかりやすくなる原因には、どのようなものがあるのでしょうか。

むし歯
むし歯の中でも、特に爪楊枝でシーハーしたくなるタイプを紹介します。

・隣接面う蝕(りんせつめんうしょく)
歯は、どの面にもむし歯が生じる可能性があるのですが、特に隣接面と呼ばれる歯の隣り合っている面にむし歯が生じると、食べ物が引っかかりやすくなる上に、歯と歯の間も広くなり、さらに入り込みやすくなります。

・二次う蝕(にじうしょく)
二次う蝕とは、詰め物やかぶせ物などを利用して一度治療が終了した歯に再発するむし歯のことです。
例えば、銀歯の中にむし歯が再発したとします。
銀歯は金属製ですから、むし歯菌によって溶かされることはありません。
ですが、銀歯の内部はむし歯で溶かされて、空洞になっています。
そこに銀歯の縁から食べ物が入り込みますので、食べ物が引っかかりやすくなるのです。
二次う蝕は、一度治療が終わった歯に起こるむし歯なので、若年層より、中高年のオヤジ世代に起こりやすいむし歯と言えます。

・根面う蝕(こんめんうしょく)
根面とは歯根の表面という意味です。
つまり、根面う蝕とは、歯根の表面に生じたむし歯のことです。
このタイプも、中高年のオヤジ世代以降に増えてくるむし歯です。
普通、歯根は歯ぐきで覆われていますので、根面う蝕が生じることはありません。
ですが、歯ぐきがやせてくることで、歯根が露出してきます。
歯根はもともと歯周組織で守られていたところなので、むし歯菌の作り出す酸に弱く、むし歯になりやすい特徴があります。
歯ぐきがやせは、中高年以降に増える傾向がありますので、根面う蝕も中高年以降に増えてくるわけです。
根面う蝕を起こすと、そこに食べカスが入り込みますので、爪楊枝でシーハーしたくなってくるのです。

 

爪楊枝でシーハーしたくなった時の対処法

では、爪楊枝でシーハーする頻度が増えてきたなと感じた時には、どうすればいいのでしょうか。

原因を調べる
爪楊枝でシーハーしたくなる、つまり食べ物が詰まりやすくなる原因はいくつかあります。
その全てに当てはまるという人は稀です。
多くの人は、そのいずれかに当てはまるだけです。
まずは、食べ物が詰まりやすくなった原因を調べるために、歯科医院で診てもらいましょう。

治療を受ける
食べ物がはさまりやすくなった原因がわかれば、それに対する治療を受けてください。

・歯ぐきのやせ
残念ながら一度痩せてしまった歯ぐきを元の状態に回復させる方法は確立されていません。
歯ぐきを移植したり、伸ばしてみたりという方法もありますが、後戻りを起こしてしまうことも珍しくありません。

・歯周病
歯周病が原因の場合は、歯周病の治療が必要です。
『炎症を起こしているときは抗菌薬の処方』、『歯石やプラークがたくさんついている場合は歯のクリーニング』、『歯がグラグラしていなら、動いている歯の固定や噛み合わせの調整』というように、歯周病では症状に応じた治療が行われます。

・噛み合わせのくせ
歯ぎしりや食いしばりなどの噛み合わせのくせに対しては、マウスピースを作ってもらうといいでしょう。
マウスピースを入れることで、歯や歯周組織への過剰な力をマウスピースが受けてくれるので、歯や歯周組織にかかる負担を軽くすることができます。
この働きによって、歯がこれ以上動かないようにするのです。

・むし歯
むし歯が原因であるなら、むし歯の治療が必要です。
小さなむし歯なら、コンポジットレジンという歯の色に合わせたプラスチック製の詰め物でその日のうちに治せます。
ですが、それ以上に進んだむし歯の場合は、かぶせ物を付けたり、神経の治療をしたりする必要があります。

 

爪楊枝でシーハーしなくてもいいように

オヤジの悩み 「オヤジが食後に爪楊枝でシーハーするのは実は歯周病やむし歯だった!?」 歯医者アドバイス
爪楊枝でシーハーするのを予防する方法はあるのでしょうか?

歯みがきをていねいにする
歯ぐきがやせてくる一番の原因は、硬い歯ブラシで歯を強くこするなどの不適切な歯みがきです。
そこで、歯みがきをていねいにすることで、歯ぐきがやせるのを防ぎましょう。
ご自身に合った歯みがきの仕方がわからないという方は、歯医者で説明してもらえますので、一度ご相談になるといいでしょう。

プラークコントロール
歯周病やむし歯の原因菌は、プラークと呼ばれる歯の表面の白いカスのようなものの中にいます。
このプラークを取り除くことをプラークコントロールと言います。
つまり、歯周病やむし歯を予防するのには、原因菌を取り除くプラークコントロールが大切なのです。
プラークコントロールは、歯科医院で行う歯石やプラークの除去、つまり歯のクリーニングと、自宅でご自身で行う食後の歯みがきの二人三脚で行います。
歯医者での定期的な歯のクリーニングと、ご自身の食後の歯磨きによって、歯周病とむし歯を同時に予防しましょう。

フッ化物を使う
歯ぐきがやせたことで新たに露出した歯根は、歯の他の部分と比べてむし歯菌が作り出す酸に溶かされやすい傾向があります。
そこで是非利用してほしいのが、フッ化物、つまりフッ素です。
フッ化物には、むし歯予防の効果があるからです。
フッ化物の使い方としては、
①フッ化物が配合された歯みがき剤を使う
②フッ化物が配合されたうがい薬を使う
③歯科医院でフッ化物を塗ってもらう
の3通りの方法があります。
最近では、フッ化物の濃度が1450ppmに高められた歯みがき剤が発売されていますので、このような歯みがき剤がおすすめです。
そして、歯医者で歯のクリーニングをしてもらったら、フッ化物を塗ってもらうといいでしょう。
もちろん、根面う蝕に限らず、普通のむし歯予防にも効果的ですよ。

 

まとめ

今回は、オヤジが食後に爪楊枝でシーハーしたくなる理由やその対策について解説しました。
特に覚えておいていただきたいのが、
①歯と歯の間の広がりと食べ物のひっかかりが原因
②加齢による影響もあるが、歯周病やむし歯の影響も大きい
③シーハーしたくなるのを予防する方法もある
ということです。
今回の記事を参考にして、これ以上、爪楊枝でシーハーしなくてすむようにしてください。

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この記事の作者

橋詰 和英【歯科医】
橋詰 和英【歯科医】
歯学部を卒業したのち、大学病院の関連病院に口腔外科を主診療科として勤務して参りました。現在では、関連病院の口腔外科部長を拝命しています。オヤジの歯・口腔の悩みを解決するためYAZIUPの執筆&監修を行う。
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