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昭和に愛された「オールド・パー」の魅力を、改めて考える

  • 2018/09/18
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始まりは、岩倉具視が持ち帰ったから

始まりは、岩倉具視が持ち帰

大政奉還、そして江戸城無血開城へ。NHK大河ドラマ「西郷どん」、マッハのスピードで展開しています。毎回、個性豊かなキャストが熱演を見せてくれているのですが、中でも異彩を放っているのが岩倉具視、だって笑福亭鶴瓶氏そのまんまですもの。

そんな岩倉は討幕の密勅を偽造したり、錦の御旗をでっちあげたりと、幕末から維新期にかけて大活躍するのですが、彼が成したのはそれだけではありません。
日本に初めてスコッチウイスキーを紹介したのも岩倉具視だったのです。

そのスコッチとは、遣欧使節団の団長を務めていた岩倉がイギリスで出会った「オールド・パー」。日持ちするスコッチウイスキーはお土産にもピッタリと思ったのでしょう、日本へのウイスキーの初上陸とされています。

そんなオールド・パーは明治天皇にも献上されたといいますから、ステータス性もアップ。
以来、長らく日本では「洋酒の王」として君臨し続けました。

 

★あの名宰相も愛した、オールド・パー

オールド・パーを愛したことでして知られているのが、第二次世界大戦からの復興で大活躍した名宰相・吉田茂。

私、アントニオ犬助は、彼が定宿にしていたホテルを利用したことがありますが、そこに飾られていたのが、飲みかけのオールド・パー。
ボトルの口こそ「ティンキャップ」という現在とは違う方法で閉じられてはいるものの、特徴的なビンは現在と変わらないもの。きっと寝酒に一杯やったのでしょうね。

そして吉田茂と同様、オールド・パーを愛したのは田中角栄。
吉田茂邸を初めて訪問した際に振る舞わて以来、彼もオールド・パーのファンになったとか。そこには吉田へのあこがれも、多分にあったことでしょう。

吉田、田中、戦後史に名前を刻んだ2人の総理大臣が愛飲していたということからも、オールド・パーの高いステイタスが感じられるものです。

 

昭和のころは庶民にとって、高嶺の花だった

昭和のころは庶民にとって、高嶺の花だった

オールド・パーは昭和のころ非常に高価でした。
それだけに庶民にとってあこがれの存在だったのですが、その理由は実に220%という従価税がかかっていたから。現在のオールド・パーの定価は5,000円ですから、これに220%の税金がかかるとして計算すると1万6,000円。おいそれと、手が出せる金額ではありません。

しかし平成元年に、従価税が廃止されるとオールド・パーの価格は下落。
誰でも手が出せる金額になると共にあこがれ性も下落して、オールド・パーは現在の立ち位置に落ち着くこととなりました。

今ならアマゾンなら並行輸入品を、3,000円程度で手に入れることができます。

 

オールドパーが愛されていた理由はバランスにある

オールドパーが愛されていた理由はバランスにある

そんなオールドパーを改めて口にしてみると、まあ、美味いんですよねこれが。
3,000円で手に入るならば充分すぎる味。昭和のころ、多くの人があこがれたというのも、うなずけるのです。

オールド・パーはスコットランド産のスコッチウイスキーですが、複数の原酒をブレンドしたブレンデッドウイスキー。
原酒の中で重きを占めているのが、スペイサイド・モルトに分類されるクラガンモアといいますが、上手くブレンドされていますから個性を主張しすぎることがない。誰からも好まれるバランスの良い味に調整されたのがオールド・パー、近年流行りのシングルモルト・ウイスキーと比べると個性はありません。

それだけに今のウイスキー好きは、物足りなさを感じることでしょう。
そして不思議に思うのが、なぜ、こんな無個性なウイスキーを吉田茂や田中角栄が愛したか? ということ。何といっても彼らは日本の首相、もっと高価で個性豊かな酒も散々口にしてきたはずですし、それを許す財力もあったはずなのです。

政治家に必要な能力とはバランス感覚とは常々いわれます。
一部の人から熱狂的な支持を得るだけではいけない、万人から支持されなくてはならない。それだけに吉田茂も田中角栄も個性的なシングルモルトではなく、没個性的な万人に愛されるバランスを持ったオールド・パーを愛したのではないか。と、犬助は考えます。

ところで……オールド・パーの独特なボトルは「立つ」ことはご存知でしょうか?
普通に垂直に立つのはもちろんのこと、バランスを取ってやるとナナメに立つのです。
オールド・パーのボトルには陶器のひび割れを模した模様が付けられており、これを上手く使うとナナメ立ちさせることができる。
これも、バランスの良さを表しているのかな、なんて思うんですよね。

ちなみに、このオールド・パーがナナメに立つということは、バーテンダーさんやホステスさんなら誰でも知っていることです。ドヤ顔で飲み屋で披露すると、内心「またかよ……」と思われること間違いありません。
これを試すならば、ぜひお家でやることをおすすめします。

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アントニオ犬助
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みんなに嫌われるジジイを目指して、日々精進中!!
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