尿は情報発信装置。朝、起きたら、尿の色をチェックせよ

  • 2016/11/22
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人は、なぜ小便をするのか

どうして、人は毎日何度も小便をするのか。子どもの頃、そんな疑問にとりつかれた覚えはありませんか。尿意をもよおすたびにトイレに駆けこむのは、すばしこい子どでも面倒なもの。小便なんかなければ楽なのに、とうらめしくなったことがあるはずです。
それは口から水を飲むからだというのがたいていの子どもがたどり着く結論ですが、これはもちろん違います。大人のあなたなら、もう分かってますよね? え、水や食物に含まれる水分が出るんじゃないの、なんて言うようじゃ困ります。

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水分がそのまま尿になるのではなく、血液から抽出される

では、おさらい。
水を飲んだり水分を含むものを食べたりすると、水分はいったん消化管から吸収され、血液の成分となって全身の血管をめぐります。その途中、血液は腎臓に入り、ここで濾過されます。これによってできるのが、尿のもと、「原尿」です。
できた原尿は腎臓の中にある尿細管で再度吸収され、今度は100分の1にまで濃縮されます。これが膀胱に入り、やがて尿として放出されるのです。

 

 

何もしなくても、1時間に60cc.ほどの量の尿がたまる

若かった頃は就寝直前までビールをがぶがぶ飲み、そのまま寝床にもぐりこんでも朝まで平気だったのに、近頃はそれが難しくなったという声を40代からよく聞きます。だから、就寝直前はビールなど控える、それだけでなくお茶などの水ものも控えるというところに落ち着くわけですが、これは実は夜中に尿意をもよおすこととはあまり直接の関係はありません(関係ゼロではありませんが)。
腎臓に入る血液の量は、1日約1.5トン。そこから濾過され、濃縮されてできる尿は、1時間あたり60cc.ほどの量になります。これは眠っている間も同じ。8時間眠るとしたら、合計480cc.の尿が膀胱にたまっていき、朝起きると尿意を発信。トイレで放出ということになるのです。

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尿の色は、人の健康状態を示す信号

体内をめぐり、腎臓を通って作られる尿は、当然ながら体の状態をいろいろな形で反映します。素人にもわかりやすい情報はというと、それは「色」です。
平常はごく薄い藁色の尿は、例えば発熱したときには、かなり濃い色に変化します。また、腎臓や尿路系に障害があるときには「血尿」になります。血尿というと赤く染まった状態が思い浮かびますが、実際には障害の程度に応じて薄茶色からチョコレート色までさまざまです。
肉眼ではほとんど区別できないが、顕微鏡を使うと検出される血尿もあります。

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朝の尿チェックが健康管理の第一歩

そんなふうに、尿は体についていろいろな情報を提供してくれます。
朝、トイレに立ったとき、「あー、めんどくせえ」「ああ、さっぱりする」なんて思うだけでなく、色をしっかり観察しましょう。
それが、人生の端境期、40代の健康管理の第一歩ですよ。

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