あなたが飲んでるシャンパンは本物?シャンパンの本物は〇〇で見分けられる!
- 2018/08/21
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「AOC」とはブランドを大切にする姿勢である
「本家◯◯」とか「元祖◯◯」とか。
何かがヒットすると、後発して類似品が登場。
「こっちが本物だ」とか「こっちが元祖だ」とか、看板をめぐって争いを繰り広げた挙句、ブランド自体のイメージが悪くなり、共倒れになってしまうということはよくありますね。
そんな問題に、早い時期から取り組んできたのはフランス。
特色ある農産物や、ワイン、チーズといった農業製品に「AOC」なる認証を与えることで、類似品の登場を阻止しようとしています。
例えばカマンベールチーズの本家ともいわれる「カマンベール・ド・ノルマンディ」。
ノルマンディ地方で生産されたカマンベールチーズなら、これを名乗れるか? というと大間違い。
特定の県で生産されること、伝統的な製法を守ること、出荷時には木箱を使うこと……これらの細かい規定をクリアしないと、カマンベール・ド・ノルマンディと名乗ることはできないというのがAOCの例。
チーズ一つですら一つのブランド、一つの財産と考え、国をあげて守ろうとしているのがAOCなのです。
カンタンに「シャンパン」とは名乗れない理由
厳しいAOCの規定が及んでいるのはワインでも同様。守られている商標は300近くあるのですが、それぞれに細かい規定があり、それらをクリアすることで初めて名乗ることができるようになっています。
例えば超高級ワインの代名詞「シャトー・マルゴー」。
この名前の内AOCに当たるのが「マルゴー」の部分。フランス・ボルドー地方のメドック地区、マルゴー村で生産されたブドウを原料にし、同村で製造されたワインしか「マルゴー」と名乗れません。
そしてマルゴー村の中でも、より特別な生産者「シャトー・マルゴー」によって、製造されたものが「シャトー・マルゴー」となるのです。
これと同様に、ワインの一種である「シャンパン」も、AOCで規定されている要素を全てクリアすることで名乗ることができるもの。
フランスのシャンパーニュ(Champagne)地方で採れた特定のぶどうを原料にして、同地方で製造された発泡ワインしか、シャンパンと名乗れないのです。
加えてシャンパンの場合は、製法についてもAOCによる規定があるもの。
例えばシャンパンに付きものの泡は、よくある炭酸飲料のように、二酸化炭素のガスを添加することで作られるものではありません。ビン詰めされたワインが、ビンの中でもう一度発酵することで生み出されるもの。
シャンパーニュ地方で造られただけでなく泡の作り方もクリアしなければ、シャンパンとは名乗れないのです。
ラベルに「Champagne」とないシャンパンは……?
ですから本物のシャンパンにはラベルにハッキリと「シャンパン」と記入されています。
フランス語で「Champagne」=シャンパーニュと書かれていないシャンパンは、シャンパンのようでシャンパンではない……ただのスパークリングワインということになるのです。
ドン・ペリニヨン、ルイ・ロデレール、モエ・エ・シャンドン、ヴーヴ・グリコ……夜な夜なキャバクラを中心に栓を抜かれている、これらの銘柄は正真正銘の「シャンパン」のブランド。
フランスのシャンパーニュ地方で収穫されたブドウを原料にして、同地方で特定の手法で製造された、スパークリングワインということになる。
その証拠に、これらのラベルには「Champagne」の文字が必ず入っている、ということになります。
シャンパンじゃなくても美味い銘柄はあるけれど
しかし世の中にはシャンパンでなくても、美味いスパークリングワインはあるもので、フランス「クレマン」やスペイン「カヴァ」といった銘柄が代表的なもの。
その上ブランド物のシャンパンよりも、安かったりするものです。
だからといってキャバクラでお気に入りの嬢のお誕生日に、わざわざ「クレマン」をオーダーするのは無粋。
「シャンパン以外にも美味しいスパークリング・ワインがあることを、君に知ってほしかったんだ」などというセリフを付けるてしまうと、無粋なだけではなく「キザ」という最悪の事態に陥ってしまいます。
そんなことは十分にわかった上で「ピンドン」でもオーダーしてあげるのがナイスなオヤジ。だってキャバクラに通う目的は、美味いシャンパンではなく彼女の笑顔……のはずなのですから。