プレミアつきのデイトナも、一皮向くと……
- 2017/02/08
- ファッション
- 427view
- 時計
- ブランド
- 娯楽
- 時計
- 歴史
- 趣味
コスパで考えるならば、中古のロレックス
以前、ロレックスを購入するならば、中古に限るという話をしました。
また同じロレックスでも、デイトジャストやデイデイトではなく、サブマリーナやエクスプローラといった、スポーツモデルと呼ばれているシリーズがリセールという点では好ましいもの。
経年で値下がりしていく率がずば抜けて低い、うまくいくと売却時に、なぜか儲かったなんていうことになるかもしれません。
その中でもデイトナが至上と考える人は多い
さて、そんなロレックスのスポーツモデルなのですが、その中で極めて高い評価を受けているのが言わずと知れたキング・オブ・クロノグラフ「デイトナ」。
メカメカしい雰囲気のダイヤルを持つクロノグラフはそれだけで、オヤジの心に眠る男子心をくすぐってくれるのに充分なのですが、デイトナは別格。
たくさんの針がダイヤル上に配されているのにデザインがスッキリしているのは、やはり高度に計算しているからか。
デイトナの人気は非常に根強く、今すぐ手に入れたければ定価を数10万上回る金額を払って、状態の良い中古品を手に入れるしかないという異常事態が続いているのです。
プレミアモデルのデイトナのムーヴとは
さて、そんなデイトナだけに過去に生産された中にも、数々の伝説的なモデルが存在します。
代表格は名優ポール・ニューマンに由来する通称「ニューマンダイヤル」で、状態が良い物は1,000万円を超えて来るとか。
こうなると、すっかり貴族の持ち物ですが、まだ手が出るレベルでプレミアが付いているモデルに先代の「16520」があるのです。
かの名機、エル・プリメロとは?
1988年から2000年まで製造されていた16520、このデイトナの特長は時計の心臓部であるムーブにゼニス社のエル・プリメロを使用しているという点。
使用感が少ないものの場合、場合によっては150万円とか現行品を上回るような価格がついてしまいます。
ムーブが社外製、これは他社のエンジンを採用した車のようなものですから、それだけではありがたがる必要はないはずなのに、なぜ有難がられているのでしょうか?
それは、エル・プリメロというムーヴが傑作とされているからです。
実は、どうってことのないムーヴだったり
50時間というタイムリザーブとか、ハイビートだけに正確だとか、耐久性が高いとか、その辺はさすがなのかもしれませんが、いかんせんデビューは1960年代、今の時代、それほど性能が優れているわけではありません。
にもかかわらず、エル・プリメロという名前は、時計マニアの間で呪文のようにくり返されています。
MHLVグループ傘下に収まったゼニス社は大幅な値上げを敢行、昔のように手ごろな値段で優れた時計を作っていたブランドから、プレミアムブランドへと脱皮を遂げました。
そしてエル・プリメロはゼニス社の金看板として、今でも生産が続けられているのです。
エル・プリメロ自体は、それほど高いものではない
「ふーん、じゃエル・プリメロが手に入れば、デイトナ気分が味わえるわけ?」
そんな向きには1990年ごろに製造されていたモデルを中古で手に入れることをおすすめします。
値段は20万円前後、現在のモデルの約1/5程度で、ほぼ同じムーヴが所有できるのです。
そして、余りにも普通のクロノグラフであることに驚くはず。
ただの腕時計なのだから当然、これはロレックスの16520でも同じことなのです。