軍事力行使への言及が地域の安定に及ぼすマイナスの影響とは
- 2019/01/31
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北朝鮮と見間違う韓国の言動
昨年の暮れに起きたレーダー照射事件から1ヶ月を経過したにもかかわらず、事態は迷走の一途を辿っているかのように見えています。もっとも、日本側は一貫して冷静に対応しています。迷走しているのは韓国側という見方ができる一方で、韓国の姿勢も「悪いのは日本」という一点であり、その意味では一貫しておりブレがありません。そのために主張する内容がブレているだけです。
なんとなく、デジャブーというか、どこかで見たような光景という気がする人も多いようで、何のことはない、日本に謝罪を求め続けるのはいつものことと思うかもしれません。しかし、ことはそう単純な話ではないかも。
というのは、現在の文政権の態度は北朝鮮がやってきた瀬戸際外交とダブって見えるのです。
韓国国内からも、文大統領は親北であり、そろそろ北的な部分が全開になっているとする指摘があるようですが、そうであれば韓国政府が北朝鮮的な言動を前面に出すのも当然でしょうか。ポイントは韓国の中からこういった見方がでている点です。
シビリアンコントロールが機能していればいるほど、韓国軍も文政権の影響を色濃く受けることになります。本来のシビリアンコントロールはそういうものではないですが、最高指揮官の命令に従うのは軍隊として当然の義務でもあります。だからこそ、政権選びは重要なのです。韓国人の中にも文政権を選んで失敗したと考えている方は多いようで、今後の展開が気になるところではあります。前任の朴さんのようになるのでしょうか?
さて、その韓国側ですが、いよいよ武力行使に言及しているかのような表現を使い始めました。さすがに、北朝鮮の「ソウルを火の海にする」に比べれば地味な言い回しですが、意味するところはむしろ韓国の方が危険です。
報道によれば、韓国国防部の長官が、日本の挑発に対して「適法かつ強力に対処せよ」と指示しとあります。」適法は当たり前として、強力な対処とは何か?
一連の流れから考えれば、武力行使も解釈のうちに入ってきます。戦争でもする気ですかね?
国内向けパフォーマンスでは済まないという指摘
いまのところは、搭載ヘリの出撃や警告射撃の検討という話で、直接的に攻撃を加えるという話にはなっていませんが、話がエスカレートしていることは間違いありません。そもそも、証拠と称するものが証拠の態をなしていない「日本機による脅威」を前提にした対応です。
ただ、韓国の発言は従来より国内向けパフォーマンスの意味合いを抜きにして考えることはできません。国民に向けて反日を煽って支持率の回復を図るために強気の発言をするものの、本気でそんなことを考えてはいないというアレです。
とはいえ、いつまでもそれが通用するとは限りません。現実に、韓国の国民の構成自体が変わっています。いわゆる韓国がいう日帝強占期を知るお年寄りが激減し、戦後の反日教育が浸透した世代がメインになることで、軍隊内部の反日機運の高まりも見過ごせないと危惧する声が上がっている状態です。
つまり、これまでの「政権は反日でも軍隊は日本軍(自衛隊のこと)を友軍的に考えていた」韓国軍とは異質なものとなっているのではないかといいます。
そこにあるのは、韓国政権の強気な姿勢に日本が反応する前に、韓国軍が暴発しかねないという懸念です。今回のレーダー照射が青瓦台(韓国の大統領府)からの指示ではないとすれば、軍中央なり海軍が勝手に動いたということになります。
いよいよ地域の安定を脅かす状況になりつつあるわけです。北朝鮮と手を組んで日本を攻撃しろ!という韓国国民の声は昔からありますが、その数がドンドン増えるという事態が目の前にあるといってもよいでしょう。
韓国政府としては、もしかしたらいつもどおりの反日姿勢を貫いているだけで、特に大きく変わったことはないと考えているのかもしれません。しかし、積み重ねの悪い効果が出てしまうと後戻りはできないのです。
戦争をする気がないのなら、無理筋の主張はやめて矛を収め、認めるべきところは認めるべきといえます。いや、戦争する気があってもやめろとしかいいようがありません。そんなアホな戦争はあり得ないでしょう。幸いなことに、相手はこの段階でも動きを見せない穏便至上主義の日本なのです。韓国政府が見るべきは日本の反応ではなく、自国民の危険な反応といえます。
日本国民としては、今後の韓国の動向を注視しましょう。