おしゃれな国フランスの軍事力ってどれくらい?
- 2018/11/04
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世界屈指の軍事大国フランス
フランスといえば、ハイブランドの本家本元のような国であり、ルイ・ヴィトン、エルメス、シャネル、カルティエ、クリスチャン・ディオールといった名前を知らない人はいないくらい。女性だけでなく、日本のオヤジだってこのくらいの有名ブランドは知っています。
また、芸術分野でも有名なフランスは、おしゃれな国とのイメージが強いです。しかし、おしゃれだから強面の部分がないということはありません。フランスは国際連合の常任理事国のひとつであり、核兵器をはじめとする強力な武力を保持する軍事大国なのです。
フランスの日本語における正式名称は「フランス共和国」で、人口6200万人あまりと日本の半分くらいの人々が暮らしています。経済的にも、GDPの世界ランクが一桁台という大国です。
そんなフランスは、第二次世界大戦で苦戦するまで、世界中に植民地を有する大帝国でした。当然、その背景には強大な軍事力がありました。しかし、1940年にはナチス・ドイツに占領される憂き目に遭い、アジアにおいては、大日本帝国軍により一部の植民地を占領されるといった状況に陥ります。
戦後の現地における独立戦争での敗戦などもあり、植民地の多くを失う中で、過大な軍事力は不要となったのです。しかし、連合国として戦勝国の一員となっていたフランスは、自然に軍事大国に復帰していました。
フランスが軍事大国の象徴ともいえる核兵器の保有を果たしたのは、1961年と見られています。以後、着々と核戦力を整備したフランスは、2018年現在で300程度の核弾頭を保有していると推定されています。
核軍縮の流れの中で、核弾頭保有数の削減を表明したこともありますが、それがどの程度実現しているのかは不明です。
フランスの通常戦力
さて、究極の大量破壊兵器である核は、使えない兵器としての評価が定着しつつあります。そんな中で、実際の戦争に用いられるのは通常戦力です。
フランスには、陸軍、海軍、空軍、国家憲兵隊の4つの軍種があり、総兵力は30万人規模とされています。これは、日本の陸海空3自衛隊24万人よりも25%も多い数であり、人口比で考えれば倍の規模です。もっとも、自衛隊の数が少なすぎるともいえ、また、国家憲兵隊の所属を除けば多いともいえないといわれています。
さらに、軍事力は人数だけでは測れないものであり、重要なのは使える装備です。フランス軍の主要装備には以下のようなものがあります。
・陸軍
比較的新しいといえる戦車「レクレール」が、兵力12万人規模を擁するフランス陸軍の象徴的兵器となっています。また、各種火砲や作戦機を多数揃えるなど、NATOの中核をなすフランスに相応しい戦力です。
さらに、フランス外人部隊はいろいろな場面で話題に出る有名な存在となっています。
・海軍
なんといっても、通常戦力の最高峰といえる原子力空母の保有がフランス海軍の象徴です。その名は「シャルル・ド・ゴール」で、アメリカの原子力空母と同様のネーミングといえます。しかも、搭載機に核武装可能な運用です。
また、原子力潜水艦を多数運用している点も軍事大国フランスならではでしょう。
・空軍
世界各国で使用されているミラージュ戦闘機の本国としては、その他の各種を合わせても運用する戦闘機の数が300に満たないため、多くないように思えます。しかし、現代では3桁の戦闘機を揃えている国の方が珍しく、ヨーロッパで200もあれば十分すぎる戦力といえます。
装備の面でもそうですが、フランス軍は都度、世界に展開しており、実戦的なスキルも高い軍隊です。
数多くのハイブランドを中心として、世界中のおしゃれさんを満足させるフランス。そうしたおしゃれな国を守るには、それなりの軍事力が必要ということかもしれません。