これからの中国は世界一の観光大国になるのか
- 2018/06/10
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中国の豊富な観光資源
中国は4000年の歴史がある国と言われてます。
黄河文明に始まり日本よりも遥かに遠い昔から近代的な国家を築いてきたのは間違いないのです。
そこには万里の長城に代表されるような世界遺産やそれに匹敵するレベルの遺跡群も数多く存在することでしょう。
また自然の多様さも良く知られています。
比較的穏やかな温帯地域を中心に東西南北に広い土地を有しています。
山岳地帯もあれば大規模な砂漠もあり、中国を取り巻く気候も多様に存在しているのです。
これによって世界でも珍しい自然景観も多種に渡っています。
また民族の種類も世界に例を見ないほどですので、旅行先で違った民族の暮らしぶりなども楽しむ価値にも富んでいます。
このような国で力さえ入れれば、観光産業が発展しないはずもありません。
しかし日本では、中国への観光ツアーはそれほどメジャーになっているとは感じられません。
それは中国の強硬な対日政策からくるイメージによって、敬遠しているのかもしれません。
実際に中国は観光産業にどのように取り組んでいるのでしょうか。
中国の観光産業対策
観光産業にもノウハウは必要ですが軌道に乗ってさえくれれば、既にあるものを公開するだけでも成立することもあるサービスでもあります。
収入が将来に渡って途切れなく得られる生産効率の良い産業なのです。
これを育成しない手はありませんので、国も注目しているところです。
・観光産業収入も増えている
中国の経済成長には観光産業の発展によるところも決して小さくはありません。
2000年代に入ってからは、毎年10%を超える伸び盛りの産業でもあるのです。
・従事者を増やす
中国における観光産業の問題点は、端的に従事者の人材不足にあります。
まだまだサービス業で儲けると言う観念自体に薄いものがあるのでしょう。
そのノウハウも外国から学んでいる段階とも言えます。
中国はとりあえず観光産業の従事者を毎年、100万人ずつ増やす計画を立てています。
2020年には3,300万人に達するように人材を送り込もうとしています。
観光産業は中国に向いている
およそ新しいモノづくりが得意な人たちだとは世界中の誰もが思っていないのが中国人です。
これまでの知的財産権の窃盗ぶりを見てもうんざりするほどなのです。
・地域間格差の解消へ
これに対し観光産業では、一定の人材とルーティンさえ揃えばある程度は成立します。
国がすることで大きな投資が求められるのは、アクセスの整備くらいなものでしょう。
これは差の開いた地方との経済格差を埋める手段にもなり得ます。
そして観光産業に関連する産業も刺激を受けることにもなります。
輸送業、ホテル業、飲食業などの他、保険業、出版業などにまで影響を及ばせられるのです。
地方で雇用される人も増えるでしょうし、地方で消費する場も増えることになるのです。
都会の消費力を地方で発散させてくれることにより、経済の循環も産まれることが期待されています。
これまでは日本へ観光旅行をしてくれていた人たちが、自国内で観光旅行をするような人の動きにもなるかもしれません。
主に対米輸出や不動産投資などで潤った中国主要都市の富が地方にまで行き渡っていなかった現状を打破する手段としても観光産業は有力なのです。
・世界一の観光大国へ
世界観光機関も中国が世界一の観光大国になるのは時間の問題と見ているようです。
内陸部にはまだまだ未開発の観光地が存在していて、そこに国が積極的に観光開発のための投資を仕掛けようとしているからです。
観光産業は地域間のあらゆる利害が関係しますので、国家主導でこそ発展しやすい産業でもあります。
その意味でも国の力をトップダウンさせやすい国、中国での観光産業は期待大なのです。