好きで『ゆとり』になったわけじゃない?ゆとり世代が困る中高年上司のこんな行動
- 2019/02/14
- ビジネス
- 323view
- キャリア
- キャリア
- ビジネス
- ビジネスマン
- 仕事
- 社会
20代前半の社員を目の当たりにして『これだから、ゆとり世代は』と、グチってしまった事はないだろうか。向こうだって『好き』で『ゆとり』になったわけではない。
この政策を推し進めたのは彼らの親より上の世代なのだから、責任の一端は我々にある。
ゆとり世代をどう扱っていいのか判らない上司、上司世代に自分の生き方や仕事のやり方を押し付けられて戸惑う『ゆとり世代』双方に言い分はある。
そこで今回は、ゆとり世代から見た、40代以降の上司に『これは判ってほしい』という本音を探ってみた。
この記事の為に様々な職業から10人ぐらい話を聞いたのだが、実に様々な本音が聞けた。
僕たちは大事な人の為に仕事をする
40代以降の人と違い、20代は目的が明確でない飲み会には参加しない。
40代以降が仕事第一であったり、仕事のウサ晴らしに始めた趣味で繋がった友人を大事にするのに対し、彼らは家族もしくは大事な人の為の仕事ありきなのだ。
あれほど人気だった広告代理店やアパレルが就職したい企業ランキングのトップに入らず、福利厚生を充実していたり、ユニークなモノづくりに挑む中小企業が人気なのはその為だ。
世間が右肩上がりの時代に20代を経験した先輩の話や、趣味にお金を使う為に仕事は我慢するという概念は『人生観が合わない』と思っている。
『ゆとり』という言葉は、彼らにとってヘイトスピーチで、ハラスメントとして受け止められているのだ。
『円周率は3.1だったんでしょ?』なんて言ったとたん、なんだこのオジサンはと思われるだろう。
そんな彼らが、中高年上司に『語られ』ても困る話題がある、それは何か。
困る話題は、オジサンが好きな話
ちなみに、ゆとり世代が『ノって話されてもリアクションに困る』としているのが、政治(軍関係含む)、ギャンブル、エロの話題だ。
40以上と違い、何事にもガツガツしてるわけでもない。
ガツガツ喰らいつき、評価された世代ではなく、評価されたのはごく一部の人間という俯瞰した考えのある世代。
この手の話を上司や趣味仲間に熱く語られ、お前もどうだと同意を求められると辛いという。
このサイトでは、政治、軍、ギャンブル、筋トレ、エロの話は常にアクセス上位に入っているが、それは読者層の関係上だ。
新入社員も同じ内容がウケるに違いないと、自分の好みを押していくと、新人にパワハラで訴えられかねない。
そんな事じゃ新人クンはいけませんね、僕たちが教育しないとねと言おうものなら、あの先輩は上目線の慇懃無礼だからロールモデルにならないと影で罵られる。
間違っても、飲み会の席で、この手のウンチクは新入社員や入社3年目までの社員の前で、ひけらかしてはいけない。
では、これらの話題がタブーになる理由は、どこから来るのだろうか。
何事も黙ってやり、経過を褒める事
ゆとり世代全員とは言わないが、彼らの世代から見て、40代から上は『巧く逃げおおせた』世代に見えると語る。
頑張れば年金が貰え、国に助けて貰え、親族の支えや稼ぎ次第で、老後は老人ホームに入れるギリギリの世代と彼らは考えているのだ。
ゆとり世代はどうかというと、自分たちの世代は年金は貰えないだろうし、国の保護は宛に出来ないと思っている。
だからこそ入社時に、会社独自の福利厚生に期待をする。
長男がミレニアム世代で、次男が、ゆとり世代と世代が離れた子供を育てている親なら話は別だが、来年度には、小学校から完全ゆとり教育を受けた新入社員が入社してくる。
彼らの親たちは、就職氷河期やブラック企業を経験した第一世代だ。
ちゃんと働けばお返しが来る、あうんの呼吸で現場の雰囲気を読み取れという、努力報酬が報われる昭和な考えと真逆の親に育てられている。
筆者が話を聞いた1人は、来年大学3回生で居酒屋の店長なのだが、就職希望先は有名商社だ。
今で何も声がかからないというのは危ないのではないかと、ひやひやしながら話を聞いていたのだが、彼は『評価されない事はやりたくない。』と言い切っていた。
商社の人事が聞くとあきれる話だろうと思うが、実際こんな風に『褒められないと何かをやる意味が見いだせない』新入社員がこれから続々と入ってくる危険性がある。
中高年上司からしてみれば恐怖の対象でしかない、ゆとり世代の新入社員だが、どう扱えばよいのか。
それは彼らの行動を観察し『経過』を認め、褒める事だ。
経過を認め褒めるといっても、ウソを言ってはいけない、あてにならないとみなされ、やめてしまう。
新入社員のくせに生意気なと思うのは勝手だが、上司である貴方の背中に全てがかかっている。
後は『何事も黙ってやる』事だ。
匿名を条件に話を聞いた若手たちはこんな辛辣な事を口にした。
『僕らの上司になる世代の人たちって、マニアやウンチクや哲学語る人が多いんですど、人間的に尊敬できるかどうかっていえば疑問ですよね。』
ロールモデルとなる社内の先輩がいないからこそ、3年で辞めてしまうし、言われた事しかしない。
表面猫かぶりされ、そんな事でブチきれるかと言う事でブチきれた挙句に、ある日突然やめるこの世代。その裏には、こんな辛辣な本音が隠されている。
上司として出来る事は、自分磨き、部下の経過を見守り外れなき様に伸ばして褒める事だ。
叩き上げを経験した上司世代には難しいかもしれない、私自身も最初の職場では毎日殴られた。
でもそれを武勇伝として口にしようとも思わないし、背中で語るしかないと思っている。