羽状筋と平行筋 違いを知って筋肉増強に役立てよう!
- 2017/11/02
- ボディメイク
- 4067view
- 筋トレ
- トレーニング
- 筋トレ
- 筋力
- 筋肉
- 身体
カニのハサミは羽状筋
筋肉には様々な分類方法があります。一番有名な分け方で言えば「速筋」と「遅筋」でしょうか。瞬発系の力を発揮する筋肉と、持久力系の運動に向いた筋肉は、それぞれの特異性を考慮してトレーニングしたり各競技種目に活かした方が良い、という点について過去にも解説してきました。
この速筋や遅筋は部位によって占有率の濃淡はあるものの、基本的には全ての部位において混在しています。
ところが今回ご紹介するもう一つの筋肉の分け方「羽状筋」と「平行筋」はそれぞれが部位ごとにほぼ完全に分かれているのです。
これは羽状筋や平行筋という分類方法は、筋繊維のタイプを差すのではなく、筋繊維の並び方によって分けられるものだからです。
ちなみにカニのハサミは筋肉の塊ですが、あれはモロに羽状筋です。中心に向かって肉の繊維が斜めに走っていますよね。アレが正に羽状筋の特徴なのです。
羽状筋と平行筋の特徴
カニのハサミは羽状筋であると言いました。羽状筋はその名の通り、繊維が斜めに走っています。その様子がまるで鳥の羽のように見えるので羽状筋と名付けられました。
また、平行筋は筋肉の外観に沿って真っ直ぐ平行に走っています。
それぞれの特性を簡単に説明すると、羽状筋はパワー型。平行筋はスピード型と言えます。平行筋は筋肉の縦軸に対して一本一本の長さが長いため筋肉を収縮させた時に縮むスピードが速くなります。一方、羽状筋は筋繊維が短いために収縮させるスピードは遅くなりますが、面積あたりの筋繊維の本数が多くなるので力は強くなるのです。
平行筋の代表例と筋トレのコツ
平行筋は主に「屈筋」を構成しています。屈筋というのは「関節が曲がる時に力を発揮する筋肉」のことで、例えば上腕二頭筋(力こぶ)が該当します。
平行筋は強い力を発揮するには向いていませんが、素早く動かすのには適しています。この特性を筋トレにも活かすことが大切です。
平行筋は「軽めの重量で高回数・高セット数」が基本です。上腕二頭筋で言えば15回×20回ほど連続して実施できる重量で4セット程ダンベルカールやバーベルカールを行うのが良いでしょう。
羽状筋の代表例と筋トレのコツ
上腕二頭筋のちょうど拮抗筋にあたる上腕三頭筋は羽状筋の代表例です。羽状筋は「関節を伸ばす時に力を発揮する筋肉」とおぼえておくと良いでしょう。脚で言えば前側の大腿四頭筋ですね。
羽状筋は強い力を発揮するのが得意ですから、高重量・低回数でトレーニングするのに向いています。バーベルスクワットを行う場合は5回~8回くらいを1セットとして実施するのが良いですね。
上腕三頭筋の場合はもう少し回数が多くても良いですが、メニュー構成としてはナローベンチプレスのような比較的高重量を扱う種目からスタートし、最後にトライセプスキックバックのような軽めの種目で追い込むようにしましょう。
人間の体全体を見ると、実は圧倒的に羽状筋の割合が多いのです。ですから、まずは平行筋をピックアップし、平行筋についてだけトレーニング方法が少し特殊となるよう意識しましょう。