豪快な酒飲みは力が弱い?筋トレとお酒の関係とは
- 2017/12/11
- ボディメイク
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酒は百薬の長なんて嘘っぱち
かつては百薬の長などと呼ばれ、適量であればむしろ健康に良い影響を及ぼすと考えられていたのがアルコール飲料です。
ところが最新の研究では、アルコールに適量というものは存在せず、単に少量のアルコールを摂取する習慣のある人は富裕層に属するケースが多かったため、十分な医療を受けるだけの生活的余裕があることから健康かつ寿命が長かっただけである、ということが明らかとなっています。
つまり、アルコールは飲まなければそれにこしたことはない、単純に毒性のある嗜好品としての価値しかないと言えるわけですね。タバコのように副流煙による二次被害、三次被害を引き起こすわけでではありませんからそういう意味では他人への害は小さいかもしれません。
しかし、酒の席で大暴れをして引退に追い込まれた横綱や、酒に酔ってタクシー運転手に暴行を働き社会的信頼が失墜した弁護士等々を見ていると、お酒による損失というのは計り知れないものなのだな、と背筋が凍る思いがします。
さて、今回はそんなアルコールの筋トレとの関係について解説します。筋肉の発達を第一に願うトレーニーとしては、一般の人よりも更にアルコールに関しては厳格さを持って向き合う必要があるのです。
お酒の悪影響はコルチゾールだけじゃない?
アルコール摂取により分泌されるコルチゾールというホルモンには、筋肉の分解作用を活発化してしまう働きがあります。コルチゾールはストレスホルモンの代表格ですから、この筋肉の大敵を分泌させてしまうアルコールには、筋肉に害があるとかなり昔から認識されていたのです。
また、最新の研究ではアルコールは筋肉合成の重要なシグナルであるmTORの活動性を低下させてしまうことも分かっています。
筋トレ後にタンパク質のみを摂取したグループと、アルコールとタンパク質を両方摂取したグループでは明らかにタンパク質のみを摂取したグループの方が筋肉発達のスピードが早いという実験結果も得られているのです。
ただ、このアルコールによるmTORへの影響は男女で大きな差があることも判明しています。さて、男女どちらがお酒による悪影響を受けやすいのでしょうか。るmTORるmTOR
「女性の方だったらいいな…」酒飲みオヤジの皆さんはそう思っていませんか?
アルコールの害が直撃するのは●性の方!
皆さんのご期待に沿えず大変心苦しいのですが、アルコールによって筋肉の発達が阻害されるのは明確に「男性」なのです。
2017年にノース・テキサス大学で行われた実験では、女性はアルコール摂取による筋肉発達への影響は見られませんでした。しかし、その一方で男性は明確に筋肉発達のスピードが低下したのです。
つまり、筋肉に関して言えば、気をつけるべきは男性のみであり、女性はほとんど意識しなくても良いという結果となったのです。いやー、辛いですね…。
あなたはアルコール依存症じゃありませんか?
ところで皆さんはアルコール依存症になってはいませんか?依存症というと相当どっぷりアルコール漬けの生活となっているイメージがあるかもしれませんが、実は依存症の定義とはもっともっとその手前にあるものなのです。
簡単に言えば、何かを我慢するとちょっとでも苦痛に感じるのであればそれはもう軽度の依存症です。というよりも、「我慢した」時点で依存症なのです。
「今日は休肝日にしよう」と、週に1度お酒を飲まない日を設ける人は多いと思います。一見自分の意思でアルコール量をコントロール出来ているようにも見えますが、休肝日を設けるという行為が必要なのは、アルコール依存症になってしまっている証左なんですね。
依存症は進行スピードは早く改善するのは難しいという特徴があります。また医薬品の服用で簡単に解決するものでもありません。
状況が悪化しないうちにアルコールの恐ろしさや有毒性をよく認識しておいてください。それが長く健康でいるための秘訣と言えます。