世間の「忖度」をする、しないの良し悪しについて考える
- 2018/05/26
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●●メンバーは忖度か
有名芸能事務所のタレントが刑事事件の被疑者となったときに、マスコミでは●●メンバーと呼ぶことが多いのは日本のオヤジにもよく知られているところでしょう。同時に、これが一般人であれば、●●容疑者と呼ばれるところなのに、なぜ有名芸能事務所のタレントになるとメンバーなのか?という疑問を持っているオヤジもいるでしょう。
芸能界で大きな地位を占める有名芸能事務所に対する、マスコミ側からの忖度ではないかとの見方は以前からあります。勝手に忖度されているのであれば、有名芸能事務所にとっては迷惑な話かもしれません。
実際に忖度かどうかはわかりませんが、忖度で使っているマスコミがあったとしても、そうではないマスコミもあるようです。
たとえば、ある番組でこのような趣旨の説明があります。「メンバーは送検された後の呼び方」だそうです。一般人の場合でも送検後は容疑者とは呼んでいないので、それと同じだが、一般人のような職業などの肩書きがないため、メンバーと呼んでいるとのことです。直近のメンバーの事件の場合、マスコミが事件を知ったのは、検察が書類送検を行った後だったようで、この説明に合致するカタチとなります。
しかし、すべてがそうなのかは過去に遡って検証しないとわかりません。また、メンバーではなく容疑者と呼んでいるメディアもあったようです。
いずれにしても、忖度だとしたら、ご都合主義というしかありません。ちなみに、ここで「有名芸能事務所」と呼んでいるのは忖度ではありませんので念のため。
忖度自体は犯罪ではないし道徳的にも問題はない
ところで、国会における野党の発言がクローズアップされたことで、忖度が悪であるかのような印象が強くなっている感があります。しかし、本来、忖度は犯罪でもなければ道徳的に問題がある行為でもありません。
ただ、忖度する動機に不順なものがあれば、そこは突っ込まれても仕方がないものといえます。
さて、マスコミの各種報道を見ていると、同じような内容にもかかわらず、あるときは徹底的に糾弾する論調をとり、あるときは非常にソフトで奥歯にものの挟まったような言動に終始するというケースに出会います。
こういうケースは忖度しているのだろうと思うわけですが、相手がスポンサーだったらわかりやすい話です。しかし、スポンサーと関係なさそうな相手の場合でも、世間の空気を呼んで忖度しているのではないかと思えることもあります。
マスコミの信頼性が低下しているともいわれている昨今ですが、こうした空気も背景にあることは容易に想像できます。
そんな中、財務省の究極の忖度?が明るみに出たことで、財務省はいよいよ解体再編の必要性を叫ばれそうです。なにしろ、森友の交渉記録について、国会で「規則どおり廃棄した」と佐川さんが答弁したことに合わせるため、存在していた文書の廃棄をせっせと推進していたというのです。
これは、誰に対する忖度なのでしょうか。佐川さんに対して忖度する必要があったのでしょうか。佐川さんは、当時理財局長でした。その後は国税庁長官になっています。オヤジもよく知るところです。動機としては、納得できないこともありませんね。
仮に、佐川さんにでなければ、安倍総理大臣に対してでしょうか。しかし、安倍さんへの忖度というには整合性が足りません。別に廃棄されなくても安倍さんが困ることはないためです。
もっとも、財務省の意識を推し量るなら、誰に対する忖度ということではなく、誰であっても国会で答弁された内容と実態に齟齬があってはならないと思ったのかもしれません。そうだとすれば、忖度とは別の次元の話です。
なにはともあれ、忖度をするなら、その動機は純粋なものであるべきといえます。オヤジとしては、他人事ではない部分もあるのではないかと省みるところです。