病院の口コミサイト規制は上手くいく?正しい病院の見つけ方

  • 2018/02/05
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功罪併せ持つ口コミ

厚生労働省が病院のランキングサイトなどを対象とした口コミの規制に乗り出しています。インターネット上の口コミといえば、ホテルや飲食店などの選択に重宝されているだけでなく、あらゆる業界の広告宣伝手段となっている面があります。広告宣伝となった瞬間、悪い書き込みは不都合となり、書き込む人がいたとしても、すぐに削除されるなど公正さが疑われる事態になりかねません。

功罪併せ持つ口コミ

また、顧客を誘引するために「口コミライター」の需要も増えます。実際には利用したことすらないにもかかわらず、仕事として店や施設の口コミをでっち上げるわけです。ひとつ数十円とかまとめて数百円などという激安の価格で、社会的に問題のある仕事を請ける側にも問題はありますが、こういうことを考える連中には困ったものです。高ければ良いわけではありませんが。

今回の厚生労働省の動きも、こうした各界における悪しき伝統?を踏まえてのものといえるでしょう。病院の口コミを掲載しているだけのサイトであっても、当該病院への誘導目的だと認められた場合は規制対象となり得るようです。また、アフィリエイトプログラムのように、病院サイトへの誘導で報酬が発生するケースも規制対象としています。

口コミは店やサービスを選択する上で役に立つものであることは間違いないものの、ネット時代においては嘘八百の宣伝機関であることも少なくないのかも知れません。誘引先の店やサービスがちゃんとしたものであれば、まだ被害がないからよいものの、病院でデタラメな賛美口コミを垂れ流されたらコワイことです。

もっとも、口コミの信頼度は昔から必ずしも高いものではありませんでした。ただ、ネット時代になってからは、口コミを発するハードルだけでなく拡散の度合いが段違いになっています。しかも、口コミそのものが商売として成立してしまった以上、話半分どころか話1割でよいかもしれません。口コミは功罪併せ持つものであることを、しっかりと胸に刻みこんでおく必要があります。

口コミの信頼度は昔から必ずしも高いものではありません

 

口コミ頼りの病院探しは考えもの?

人命にかかわる病院の評判を考えるとき、よい口コミだけでなく、悪い口コミも重要となります。いい加減な処置をするとか、医療ミスが多いとか、知っていれば行かなかったのにという情報は公にして欲しいものです。しかし、病気でも怪我でも治らないことはあるもので、患者が満足する理由も人によります。ネガティブキャンペーンの被害も考えられます。このような状況では、口コミを信用するのも考えものですし、かっこいいオヤジはほんの参考程度にしか見ていないのではないかと思われます。なんにせよ、規制によって、ある程度は社会がよくなると期待できるでしょう。

そして、口コミサイト規制をすることで大きく影響されるのは、口コミに頼っている人たちです。悪質な宣伝口コミの被害に遭うリスクは減りますが、他に判断材料がないから困ってしまうということになりかねません。必要なのは口コミサイトではなく、他の判断材料を持つことです。正しい病院の見つけ方とは?

・実際に経験した知人に聞く
本来の口コミのよさを再確認して、友人や知人の通院や入院の経験を聞いて判断すると失敗のリスクを軽減できるでしょう。ネット上の架空患者とはわけが違います。ただし、単にその人と担当医の相性による評価のケースには要注意です。人間の好き嫌いと病院・医師としての能力は別であり、その友人とあなたも別の人間だからです。

・病院のホームページを確認する
最近の病院はホームページを持っていることが珍しくありません。どのような理念で、どういう治療をしているか、スタッフにはどのような人材がいるか、得意な分野や治療実績はどうか、使用機器にはどんなものがあるかといった情報が詰まっています。しっかりとチェックすることで、ピント外れの病院へ行く可能性は下がります。

病院のホームページを確認する

・実際に覗いてみる
周辺の同規模の病院と比較して、患者の数が違い過ぎるとか、スタッフの人数が少ないとか、院内が暗い、清潔感がないなどの様子が見られたら、外れ医療機関である可能性を考えます。また、昔ならいざ知らず、患者を下に見ている態度を感じるなら、その場でUターンしてもよいでしょう。

どのような選び方をしたとしても、実際に診療を受けないとわからないことはあるものです。しかし、できるだけ最初の段階からよい病院を選びたいものです。さらに、診断が正しいものであるかは別の問題でもあります。そこで、セカンドオピニオンを考えます。別の医師の診断を受けることで、最初の病院の評価が変わることもあります。

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