黒いコートを安易に着ている人は要注意!?!?

  • 2018/12/21
  • ファッション
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  • ファッションマジシャン◆ yutaka
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突然ですが私は珍しいレザー(革)好きです。最近は私のお気に入りのお店で珍しい革の小物が新しく出てきてワクワクしてしまいました。革と言ってもいろいろあります。牛や馬、豚あたりは普通にありますが、他にも山羊や鹿がありますし、エキゾチックアニマルなどと称されるところだと、クロコダイルやリザード、パイソン、オーストリッチ、エレファント、シール、シャークなどなど。それぞれに見た目の特徴があり、扱い方や経年変化も変わってきます。だから魅力的なんですよね。なので、牛などの一般的な革小物も良いですが、ぜひその他の革も機会があればチャレンジしてみて欲しいと思います。きっと、お洒落の楽しみが広がるはずですから。

こんな風に「いつもの」「無難な」服から一歩踏み出してみるというのは、さらにお洒落になるコツと言えます。今回は、この時期に必須のコートについて、みんなが普通だと思って選びがちな「黒」という色のお話です。

 

とりあえず「黒」になっていないか?

とりあえず「黒」になっていないか?

冬になると、男性のコートは本当に多いですよね、黒いヤツ。フォーマルかカジュアルかによらず、多くの男性が黒の上着を着ています。あなたのコートも黒ではありませんか?黒だとしたら、なぜ黒を選んだのでしょうか?

ここ数年、なぜか日本男性(特に社会人?)は黒を選びがちな様です。例えばリクルートスーツ。そもそもスーツに「リクルートスーツ」なんてカテゴリーは無かったのですが、日本の就職活動時期に合わせていつの間にか市民権を得た言葉になってきました。ただ、その中身はキッチリ決まっている様なものではなく、かなり曖昧です。そんなリクルートスーツ、みんなが黒を着すぎて一部で話題になりました。「なぜ、社会に出たらほとんど着る機会の無い黒いスーツを、社会人として認めてもらう就職活動期間だけ着るのか?」という事。でもみんな着ているから、1番普通で無難に感じるんでしょうね。結果、真っ黒な就活生軍団が出来上がっていました。私もファッションに無頓着だった頃は服選びに迷ったらとりあえず黒にしとけば良いかな、なんて思っていました。なんとなくですが、どんな色の服にも合わせられるだろうという気分だったし、ちゃんとした形の黒い服なら、いざとなれば冠婚葬祭でも使い回しがきくかも、なんて思ったり。

 

ファッションにおいての黒とは?

ファッションにおいての黒とは?

これらの「なんとなく」は、ファッションの専門学校で学ぶ中で大きな間違いだった事が分かりました。本当に、大きな間違いだったのです。

実は洋服の歴史で黒は日本人にとってはキーとなる色でもあります。日本人デザイナーが洋服で世界的に認められた時、メインで使ったのが「黒」でした。当時は「黒の衝撃」と呼ばれて大旋風を巻き起こしたんですよ。

だから日本人は黒が定番なんだという話ではありません。「黒」がなぜ衝撃を与えたのか?というところが、ファッションを考える上では重要なのです。

その当時、「黒」というのはネガティブなイメージを連想させるためタブー視されていました。そこに、あえて黒を前面に打ち出して既成概念に真っ向勝負を挑んだのが評価を得たのが「黒の衝撃」です。ここまでネガティブなイメージを持たれ、それを使っただけで驚かれファッションの歴史に名を刻む様な色はまさに「黒」ならでは、ではないでしょうか。それほどに黒はかなり強いイメージを与えやすい色と言えます。

 

黒いコートってどうなの?

黒いコートってどうなの?

そんな黒いコートをビジネスやプライベートで着ると、どんな風に見えるのか?

フォーマルな場に用事があるのかも?というのは、まあコート以外の服を見れば判断が付くし、日本では黒だらけなのでそんな風に思う事は少ないでしょう。一方、やはり黒という色から受ける印象が厄介。色から受ける印象というのは、人によって差があるものの、共通しているものもあります。そういった中で、前述の通り黒はネガティブなイメージを与えやすい色という面を持っています。黒は夜の色、闇の色ですし、また悪の色として定番的に使われます。最近流行りの「ブラック企業」なんて言葉も、悪い意味で黒が使われています。着こなしがバッチリであれば、クールとか知的とか神秘的、高級感という様なイメージを与えられますが、失敗すれば根暗で怪しく、とりあえず黒を選ぶ様な、見た目に意識を向けないヤツという印象を与えてしまいます。

黒いコートを着るなら本当は、着こなしにかなりの注意を払う必要があるのです。ビジネス用であればオーダーするとか、プライベートならハイブランドのデザイン性の高いものを選ぶとか。さらに、それらの素晴らしいコートを自分のものとして着こなすためのファッションレベルも必要です。「なんだ、簡単じゃないか!」と思う方は、ぜひ実践して欲しいと思います。

ちなみに、私は黒いコートを持っていません。そもそも黒って色自体も奥が深くて本当に深みのある美しい黒ってなかなか無い、というのもあるし、やはり扱いにくいんですよね。なので、黒に限りなく近いチャコールグレーのコートはフォーマル用として1着あるものの、黒はありません。その他はビジネスならネイビーとオリーブグリーンだし、プライベートならブラウンとかベージュ、ネイビーといった色を使っています。

私としては、わざわざそんな難しい黒なんて色を使わずに、大人の男性はもっと自由にカラフルなコートで、冬の街中を華やかにすれば良いのに、と思っています。その中で、もし黒いコートが似合う人は黒を着れば良いのですから。ぜひぜひ、自由で鮮やかな大人の冬を楽しんで欲しいものです。

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ファッションマジシャン◆ yutaka
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ファッションの専門学校〜アパレル業界での経験を活かし オシャレに自信がない男性から 豊かな人生を自在に楽しむスマートミドルへ大変身するための マジックの様なファッション=ファッションマジックをお届けします。
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