箱根駅伝で注目された厚底シューズに注目
- 2019/01/18
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確かに注目されている厚底シューズ
今年のスポーツイベントのスタートを華やかに飾った感もある箱根駅伝で注目されたのは、青山学院大学の5連覇を阻んで初優勝した東海大学でしょう。
それも往路優勝したのは東洋大学だったのですが、終盤で安定した走りを見せた東海大学が大会記録で総合優勝をもぎ取ったのです。
5連覇を逃した青山学院大学も復路優勝し大会記録も更新していたのです。
・厚底シューズの占める高い割合
これだけのハイレベルな大会を支えた影の立役者に、厚底シューズがあると巷ではささやかれています。
具体的にはナイキのヴェイパーフライ4%がその代表格になっています。
優勝した東海大学の選手の10人のうち7人がナイキのシューズで6人がヴェイパーフライ4%を履いていたのです。
また各区間賞を奪った選手10人のうち7人が厚底シューズだったのです。
さらには区間新記録も5区間で出ましたが、そのうち3区間でナイキのヴェイパーフライ4%によって達成されているのです。
箱根駅伝に参加した選手の約40%がこのナイキの厚底シューズだったことからすれば、来年になってもまだまだナイキの占める割合は増えそうな状況になっています。
かつて長距離ランナーのシューズと言えば、練習用は厚底で試合用は薄底が常識であったかのようですが、それもすっかり様変わりしているようです。
厚底であればシューズに重さの負荷がかかるのが気になりますが、それを超えるメリットがあるのでしょう。
厚底シューズのメリット
まず勘違いしそうなのが、底が厚いからと言って決して重たくは無いと言うことです。
そして土踏まずからかかとの部分にかけて厚くなっていますので、普通に履くだけで前傾姿勢になってしまうのです。
つまり自然な姿勢で後方から圧力を受けることになるのです。
フォーム的には足の裏全体で大地を蹴って進むのではなく、つま先だけで風のように疾走するイメージとなってしまいます。
また、この厚みのクッション性の高さから衝撃を和らげ、膝や腰にダメージを与えない構造になっているのです。
ひたすら前方に向かって自己ベスト記録を目指すにはいかにも合理的な発想だと言えます。
厚底シューズのデメリット
自己ベスト記録を目指しているのはトップアスリートばかりでもありません。
それでは一般市民の間でもこれからは厚底シューズが全盛になるのかと思いきや、それはあっても短期的なブームに終わる可能性も高いようです。
姿勢が必ず前傾になってしまうので、合わない人には合わないし、合っていても変にフォームが前傾に固定されがちになってしまうようなのです。
足の裏のつま先部分から接地することになりますので、ケガをしやすい足先への負担も大きくなります。
総じてスピードは出ますが、持久力を維持するのに相応なトレーニングが求められるシューズと言えそうです。
市民ランナーとしてはどうなのか
こうしてみると一般市民ランナーにはデメリットの方が気になります。
それも週末のジョギングだけなどに使用するのであれば、不向きではないでしょうか。
ブームに釣られてチャレンジしたくはなりますが、取り扱いの難しいプロ向きのシューズであることを認識した上で購入するべきなのでしょう。
それでも考え方次第ではあります。
足腰への負担の優しさなどのメリットの方が大きいと感じられれば、それはおすすめです。
トップアスリート気分を味わえることだって大きなメリットに感じられればそれも良しです。
この先、トップアスリートの使用割合ももう少しは上がるのは間違いなさそうですが、それもどこかに上限もあるのかもしれません。
ましてや一般人は気になれば実際に使ってみて、自己判断に委ねざるを得ないのが正直なところなのです。