イヌ離れ進行のカギはオヤジが握っている
- 2018/01/19
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今年は12年に1度の戌年だというのに、のっけからイヌ派の皆さんには哀しいお知らせをしなければなりません。
なんと昨年初めて、日本で飼い猫の数が飼い犬の数を逆転したんだそうです。
日本ではペットといえば古今東西「犬」でありましたが、これからはその座を猫に明け渡すことになります。
「また犬が盛り返す日だって来るんじゃない?」そうお考えの方もいるでしょう。
ところが、今訪れているイヌ危機?はそんな生やさしいモンじゃあありません。
なにしろこのところの「イヌ離れ」は、まるで波が引くかのように猛烈な勢いで日本人に浸透し始めているからです。
尋常じゃない急速なイヌ(だけ)離れ
そもそも、ワンちゃんがトップペットの座を明け渡したのは、猫ブームが起きたからではありません。
ペットフード協会の調査によると、ここ5年で猫の飼育数はほぼ変わらなく推移しているのに対して、ワンちゃんはといえば
▼2012年 11,534 → 2016年 9,878(単位 千頭)
見ての通り、だだ減りなんです。
頭数にして165万頭!
率にして15%!
加えてワンちゃんを飼っているお宅の数も
▼2012年 9,082 → 2016年 7,902(単位 千世帯)
なんと100万を超える世帯で、ワンちゃんを手放していることになります。
日本の総世帯数は全然減っていない(むしろ微増)なのに。
2011年には、飼育頭数のピークを迎えていたんですよ?
それがなぜ…
しかもワンちゃんだけ…
2011年のピーク時に何があった?
動物博士として著名なムツゴロウ(畑正憲)さんは、すでに50年前から「いつかは猫が逆転する」と見ていた方のお一人。
ムツゴロウさん曰く、「日本の住宅環境が大きく変化したことで
犬を飼いにくい(猫なら飼いやすい)状況へとつながっていった」らしいのです。
確かにワンちゃんは基本的に外飼い、猫は内飼いですし、マンション住まい、または一戸建てでも狭い敷地への引っ越しなど、住環境で犬を飼えなくなる事情はいくらでも出てきそう。
ただそれにしても、年々減り続けていたならまだしも、飼い犬の減少に拍車がかかったのはここ5、6年の出来事ですから、もっと他にも大きな事情があるはずです。
そこでふと思い当たるのが
▼2011年 東日本大震災の影響
です。
本来なら数年経って戻ってもいいはずのイヌ派の皆さんが、以前のように飼えずに悲しんでいるのではないか。
飼い犬に不びんな思いをさせたことが深く心に刻まれてしまったのではないか。
また震災のような未曾有の緊急時に、犬を抱えながらの生活が難しいことに、被災地だけでなく、全国の方が気づき始めたのではないか。
すべて想像でしかありませんが、2011年という年は、ワンちゃん愛好家たちにとっても大きなターニングポイントとなったようです。
ワンちゃんを手放すかどうかはオヤジ世代の気持ち次第
ワンちゃんを飼っているお宅そのものが減っていることはすでにお話ししましたが、もう少し詳しく数字を見ると、
▼中でもオヤジ世代のイヌ離れがいっそう激しい
ことがわかるんです。
とくに50代ではここ5年で4.7%もの方が、ワンちゃんの飼育から手を引いています。他の世代では見られないダントツの傾向です。
加えて「これからワンちゃんを飼いたい気持ちはあるか」という問いに、5年前まで一番「飼いたい」といっていた50代の割合が10ポイント近く減り、今では20代より少なくなっています。
直近ではその減り方にやや歯止めがかかりそうな動きは見られるものの、オヤジがワンちゃんとお別れをするシーンは、今後も頻繁に続きそうです。
人間の自己満足、自分勝手な最後にならないよう、30、40代のうちから、また飼う前から、ワンちゃんの将来についても考えておきたいものです。