親の終活どうしてる?親はこんな所にお金を隠している!
- 2018/02/15
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1年間で、持ち主不明で拾われる現金の総額は177億円。
そのうちの3割が持ち主が、国のものになっているのをご存じだろうか。
何故ならこれらのお金、空き家の解体時に屋根裏やタンスの奥から出てくるものだからだ。
つまり『子供も知らなかった親のタンス預金』なのである。
親は万が一に備えてタンス預金をしていたのに、認知症になるなり、ガンで死亡するなりして、これらの後始末を
すっかり忘れた結果が、持ち主不明の大金となって現れるのだ。
貴方の親の家は大丈夫と言い切れるだろうか。
解体工事現場から大金が出てくる理由
昨年だけでも、家の解体現場や解体が終わった後のゴミ処分施設で、1000万を超える現金が見つかるという事件が全国で急増している。
ゴミ処分施設では、加賀市から2000万円、福島県田村市で1000万円の持ち主不明の現金が見つかった。
この様な事件の背景にあるのが、親と疎遠にしている、もしくは別居という問題だ。
離れて暮らしていると、親の要介護度が進んでいるのが発覚してから、娘や息子が慌てて介護施設を探した末に
入居させるので、空き家となった家がゴミ屋敷同然になってしまう事もある。
親世代は、ニュータウン全盛期に新婚だった人も多い。マンションにも同じ問題は、のしかかる。
家主である親が亡くなり、家財道具はそのまま、掃除も建屋もそののまま、手入れもしないで、解体を
業者任せにするのが、一番金がかかる上、思わぬタンス預金が発覚する危険性があるのだ。
昨年4月、群馬県沼津市の解体業者が民家解体の際に、栄養ドリンクの箱にピン札がぎっしり詰まったものを
見つけたという。お札の内訳は聖徳太子から諭吉までというから、長年にわたってタンス預金をしていたのが判る。
総額は4200万円。見つけた60代の作業員が危ないお金ではないかと怯えたというのだ。
幸いにも、このお金は引き取り手となる息子さんが現れ、持ち主不明になる事もなく、見つけた解体業者は
報奨金として1000万円貰え、一件落着した。
親は息子の為を思ってタンス預金をしたのだろうが、いつまでしっかりしているかは『タンス預金をした本人』
でさえ判らなくなるのだ。
では親はどの様な場所にお金を隠すのか。その理由とは。
親はこんな所にお金を隠している
ヤジアップ世代として気になるのは、親が妙な所にお金を隠して後でとんでもない事にならないかという事だ。
もっとも、借金を残されるよりは、ずっとマシではある。
筆者の一番年上の叔母は、家の中でこけて骨盤骨折をして老健に入院したまま、寝たきりになり、帰らぬ人に
なってしまった。
まさか本人も、そうなるとは思っても居なかったので、寝たきりになった後も、家に帰るつもりで、筆者に
定期的に掃除を頼んでいた。
もう家に帰れないと悟った叔母が筆者に言ったのが、預金通帳の場所とタンス預金の場所だった。
預金通帳は判るとして、叔母は一万円札を入れた封筒を沢山つくり菓子箱に入れ放ったらかしに
していたのだ。
叔母曰く、人に逢った時に、お礼をさっと渡せる様にという事だったらしいが、千葉の一部に同じ様な慣習が
ある事を聞いて驚いた。
『菓子箱預金』だけではない。
業者や、筆者が聞いた話によると、タンスの底、仏壇の下、ハンドバックの内ポケット、男性であれば
使わなくなったサイフから思わぬお金が出てくる。
これらのお金は、雑然と散らかった家を丁寧に片づけをしていって初めて見つかるものである。
よく親族の誰かが亡くなった後に、金目のものを『形見分けだから』という大義名分をつけ、とっていく人がいるが、
この時点では見つかる事はない。
いずれにしても、親が認知症を発症したり、大怪我をした後では遅い。
面倒な事態を避ける為には、エンディングノートを作って貰うなり、司法書士、行政書士に来てもらい、
『死後事務委任契約』を結ぶ事だ。
疎遠にしてる親族が多かったり、親の死後に『今まで見た事もない人』が親族と名乗り出そうで怖いのであれば、
委任契約を結ぶ事をお勧めする。
法的権限を持つ第三者に任せる事で、財産目当ての人間が寄り付かなくなるからだ。
では何故、こんなマネまでして、親はお金を隠すのか。
タンス預金には理由がある
親がこんなマネまでして『タンス預金』や『ハンドバック預金』をするのは理由がある。
ハンドバックや仏壇に細々と封筒に入れた一万円札が入っている場合は、日常の細かいお金を
銀行に引き落としにいうのが面倒な人である。
銀行でお金を降ろす=手数料がかかるというイメージがあるだけでなく、バブル崩壊後の銀行合併を
定年後に目の当りにしているのが、ヤジアップ世代の親たちだ。
銀行に預けておけば老後の資金は安泰という夢が崩れた最初の世代であり、資産の運用方法に疎い人と
そうでない人の差が歴然と別れるのも、この世代からである。
運用上手な高齢者は、家にタンス預金をしないし、クレジットカードも目的別に使いこなすが、そうでない人は
現金至上主義から抜け出せない。その末路がタンス預金や封筒預金となって現れるのだ。
親も親で、息子や娘に、いざとなったらまとまったお金があると言いづらい。兄弟親族が多ければなおの事だ。
もし親の家が空き家で、整理を業者に頼まなくてはいけない羽目になった場合は、出来る所まで前もって
整理して業者に頼む事だ。
できればタンスなどの家財道具は失くしてしまった方がいい。
業者も、見分け方が難しいが、低価格を売りにしている所は、社員の教育が行き届いてない所があるので、
避けるべきだろう。