国内販売が再開される新型RAV4ってオヤジから見たらどう?

  • 2018/10/29
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現在のSUVブームの元は、トヨタ・RAV4だった

現在のSUVブームの元は、トヨタ・RAV4だった
マセラティ・レヴァンテ、ランボルギーニ・ウルス、ロールスロイス・カリナン……少し前ならば想像もしなかったようなメーカーが次々とSUVを発表、ブームもここに極まったという感がありますね。
これらのきっかけとなったのは、いうまでもなく2002年にリリースされたポルシェ・カイエンなのですが、それはラグジュアリーなSUVに限った話。

それを更にさかのぼっていくと、トヨタが1997年に発表したハリアーにたどり着くというのが、今までの私、アントニオ犬助の持論でした。しかし、1994年に発表になったトヨタ「RAV4」という重要な一台を忘れていたことに気が付いた。単なる乗用車を腰高にしただけという、なんちゃってクロカンの元祖はこれだったのです。

つまり、来春の発表が噂されているフェラーリ「プロサングエ」の系譜をずっとさかのぼると、RAV4に達するということ。なぜ、そんな重要なRAV4を忘れていたかというと……単に影が薄かったからですね。

 

初代はヒットしたものの、惜しむらくは影の薄さ

初代はヒットしたものの、惜しむらくは影の薄さ
RAV4が発売された当時は、三菱・パジェロなどが売れに売れた本格的なRVブームの前夜。CMに木村拓也氏を起用したこともあってか、初代はそこそこヒットしたことを記憶しています。
しかし、車高はより高いほうがいい。車体はよりデカい方がいいというRVブームが到来すると、存在感が薄れていってしまったもの。ライバル車種として投入されたホンダ・CR-VもRAV4を上回るヒットを記録、ますます影が薄くなっていったのです。

その一方で、2代目、.3代目となるごとにボディサイズは拡大続けましたから、自社のヒット車種であるハリアーとも競合。加えてクルーガーやヴァンガードといった派生車種まで誕生させてしまいましたから、RAV4は本当に存在意義がなくなってしまったのです。

 

一方で海外では大ヒットを記録するRAV4

しかし、トヨタはRAV4を生産し続けました。
なぜなら北米を中心とした海外で、好調な販売が続いていたから。2013年に発売された4代目RAV4は日本での販売こそ見送られたものの、2016年、17年と2年連続で世界のSUV販売台数1位に輝いたのです。

そんな好調さを受けて、日本でも来年の春ごろに発売の再開が予定されているのが5代目RAV4。コンパクトSUV、CH-Rがヒットしたこと、マツダ・CX-5や日産・エクストレイル、ホンダ・CR-Vが売れていること。これらに気をよくしたトヨタが、日本では影が薄かったRAV4を再上陸させようと目論んでいるのです。

そんなRAV4で予測されているラインナップは2,500ccとハイブリッドの2種類。価格は300万円~といいますから、こちらも好調なハリアーと自社競合で共食いしそうなのですが、高級感を打ち出したいハリアーに対して、新型RAV4はアウトドア感やスポーティ感で販売していこうという魂胆でしょうか。

 

なんちゃってクロカンで、スポーツ感を強調してどうする

なんちゃってクロカンで、スポーツ感を強調してどうする
しかしなあ……トヨタが最近打ち出している「キーンルック」や六角形のグリルでアウトドア感やスポーティ感を打ち出そうとしても所詮はRAV4。なんちゃってクロカンのイメージが払拭できないのは、私、アントニオ犬助が昔を知るオヤジだからでしょうか。

同じなんちゃってクロカンだったら、犬助ならばハリアーを選ぶ。なぜなら、あちらの方がなんちゃって感をうまく逆手に取っているから。クロカンではなく背の高い高級車ですよ、というトヨタのメッセージがピッタリ来るのです。

しかし、RAV4はなんちゃってクロカン。一時はパジェロらの本物に駆逐されてしまった存在ではないですか。2,500ccと新開発8速トランスミッションの組み合わせは、確かに魅力的ではありますが、どうしても昔のイメージがジャマしてしまうのです。

そして犬助がSUVを選ぶなら、スズキ・エスクードを選びたくなる。使いどころがないにしても、どうせならば本格的なクロスカントリー走行ができる潜在能力があったほうが、男子心が刺激されるというものではないですか。
でもなあ、恐らく大ヒットするんだろうな、トヨタ・新型RAV4は。

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