停まっている車をみて思う事。ワイパーを雪の日以外で普段も立てている車ってなんで?
- 2018/03/22
- ライフスタイル・娯楽
- 952view
- 自動車
- 生活の知恵
- 生活習慣
- 自動車
- 豆知識
- 車
冬の夜にワイパーを立てるのは、当然として
東京など普段が雪が降らない地域で、珍しく雪が積もる。
すると、車のワイパーを立てた写真に「ワイパーを立てるって、これでよかったよね?」とか「雪の日に駐車している車のワイパーはカタツムリのツノのようだ」なんて一言が添えられたツイートが数多く見られたりするのです。
それを見て、犬助ら雪国に住むに人間は「ワイパーを立てる行為がそんなに珍しいのか?」などと、ちょっと考えてしまうのですね。だって雪国では、今晩は積もると思ったならば、ワイパーを立てるのは当たり前の行為。当たり前すぎて、ツイートをするというアイデアすら浮かびません。
なぜなら、ワイパーが破壊されるから!!
なぜ、雪が積もる前日にワイパーを立てるのか?
それは、フロントガラスに積もった雪を取り除きやすくするため。そして、ワイパーが雪の重さで破損するのを防ぐため。
これは自動車学校でこそ習わないものの、免許取りたてのころに父親など先輩ドライバーから教えられることで、雪国では常識となっています。
積雪があった翌朝、雪国のドライバーの一日は、Tの形をした「雪下ろし棒」でフロントガラスに積もった雪を除去するところから始まります。
その時にワイパーが立っていないと、ワイパー周りの雪が非常に取り除きにくいもの。特に凍結しているときなどは、なおさらです。
これが不十分だとワイパーの可動範囲が積もった雪のせいで狭められる、ワイパーを動かしているモータに負荷がかかる、壊れてしまう可能性があるのですね。
またワイパーが雪の重さで破損することについては、その昔、車の品質が今ほど高くない時代に、よく起こっていたというアクシデント。ワイパーとモータを接続しているパーツが折れたといいます。
フロントのワイパーの場合、そんな話はあまり聞かなくなりましたが、注意しなくてはいけないのがワンボックスやハッチバック車のリアワイパー。
リアガラスが垂直に近い角度で付いているという構造上、雪の重みがモロにワイパーにかかりますから、こちらは今でも壊れやすいもの。
実際に、リアワイパーが壊れて垂れ下がった状態のままで走っている車というのは、雪国ではよく見かける光景です。
雪が降らなくても、ワイパーを立てる意味とは?
そんな話を考えていたら「ワイパーを雪の日以外で普段も立てている車」について「ヤジアップ」担当氏から聞きました。
「そんな奴、おらんやろー」と大木こだま師匠ばりに思っていたのですが、注意して見ていると確かにボチボチ見かけるんですよね。降雪がなさそうな日にも関わらず、ワイパーを立てている車が……「なぜ?」と考えていると、犬助や友人たちがこぞって免許を取得した10代の日々がよみがえってきたのでした。
「ワイパーに取付けるL字型のパーツ」、これが流行ったのです。
何のためのパーツなのか? これはフロントガラスとワイパーを密着させないためのもの。
Lの字を書いたときの終点部分がワイパーに取付けられるようになっており、Lの字の長辺が90度、フロントガラス方向に折れ曲がるようになっている。これを取り付ければ、ワイパーをカタツムリのツノ状に立てずとも、フロントガラスとワイパーの間に隙間を作ることができるという、一種の便利グッズです。
これを冬だけでなく、夏場も使って隙間を作っていたもの。
なぜなのか? フロントガラスが持つ熱でワイパーのブレード(ゴム部分)が劣化するのを防ぐとかいってましたね、このパーツを付けていた連中は。
ということは「ワイパーを雪の日以外で普段も立てている車」も、懐かしいL字型のパーツと同じ効果を得るためにやっているのではないか? と、考えることができるのです。
立てる構造になっていない車でも、有効なグッズです
雪の日ならずとも霜が降りるような寒い日には、ワイパーブレードがフロントガラスに張り付いてしまうというということも起きるもの。これを無理に動かそうとすると、モータに負荷がかかり……ということが、起こってしまう。
ブレードが痛み、キレイに水分を拭き取れなくなるという心配もある。
これらを防ぐためにもワイパーを立てたり、L字型のパーツを使うのは有効なのです。
ですから、ワイパーを立てるのは降雪が予想される夜だけではないということ。
普段から立てておくというのは、決して間違ってはいないということです。
さて、このL字型のパーツ。「ワイパースタンド」という名称で、今でも販売されています。これはボンネットの隅にワイパーが収納され、立てる構造になっていない高級車の場合でも有効なはず。よろしければお一ついかがでしょうか?