モテるだけじゃない、陶酔する香りへ誘うハンドクリームの深い歴史…。「Aesopレバレンス ハンドバーム」
- 2019/11/04
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手を伸ばしやすい、モテるハンドクリームの秘密
男性はモテようと努力すれば、モテる生き物だ。男性のモテは年齢で苛烈なジャッジを受ける女性とは別。エスコートや会話術にファッションと、頑張れば頑張るほど報われるシステムになっている。
だが、ファッションへ多額の投資をする理由が「モテ」だけでいいのだろうか? メンズアイテムには悠久の歴史とロマンが詰まっており、嗜好品としても最高のクオリティを持つ。今回は特に手を伸ばしやすい、モテるハンドクリームの秘密を見てみよう。
ヤジアップ85点UP【きっちりオシャレなオヤジ】
①かっこいい:★★★
かっこよければモテる、は中学で卒業しよう。万人受けするブランドだからこそ、愛されているのだ。
②ウケ :★★★★★
多数の女性が知るブランドだけに、「え、それ使ってるんですか?」と話題になること請け合い。
③使い勝手 :★★★★
お値段以上の大容量、使っていくうちにクシャっとつぶれてコンパクトなアルミのチューブと使い勝手がすばらしい。
④嗜好品としての良さ:★★★★★
高品質なハンドクリームから最初に選ぶなら、ぜひおすすめしたい。気軽に使えて、きちんとオシャレ。ファッションアイテムとしての良さがある。
「Aesopレバレンス ハンドバーム」
販売元:Aesop
価格:3,080円
王道女性にモテるあのハンドクリーム
王道の女性とお付き合したいなら、Aesop(イソップ)がいいだろう。Aesopはオランダのメルボルンに1987年創業。数年先まで予約が埋まっている人気ヘアスタイリストのデニス・パフィティス氏が、顧客のためにシャンプーを開発したのが由来だ。デニス氏は「上質な音楽がゆったりと流れる中で、時間をたっぷりかける」接客スタイルを、Aesopにも継承した。
そのためAesopのフラッグシップショップでは、美術館のように余裕を持たせたディスプレイが目を惹く。そこで控えめな音楽に包まれて、自分に合うアイテムを、ゆっくり店員と話し合って選ぶのだ。まるで最高のスーツをしつらえるときのように、贅沢な気分でスキンケアアイテムを購入できる。価格は通常のスキンケアより割高に見えるが、どれも驚くほど大容量だから使ってみると「こんなに長くもつのか」と感動するアイテムばかりだ。東京・大阪・京都へのアクセスがある方は、ぜひ直営店を探してほしい。
さて、ハンドクリームには甘ったるくて男性には厳しい香りもある。その点、青いパッケージが目印のAesop「レバレンス」はスモーキーで、控えめながらセクシーな香りだ。いわゆるセクシーな香りというと、ムンムン漂う強烈なムスクを想像してしまう。
しかし、Aesopのレバレンスはビターオレンジ、ベルガモット、カカオなどスッキリとした、それでいて嫌味のない成分で構成されている。薄く手に引き伸ばすと、森林浴に誘われるような爽やかさが特長だ。
こちらがノーブランドのハンドクリームと比較したもの。下がAesopだが、ノーブランド品と比べてするすると伸びるから、べったりと肌に残らない。
塗った後の手もさわやかで、甘くない香りが男性向き。香りはあっさりとしているが、余韻は長い。マスキュリンらしさを売りにしたいなら、ぜひ採用していただきたいのがこちら。
手のひら全体に伸ばすとクリームがしっとり馴染み、文具やグラスを触ってもベトつかない。写真では結婚指輪をはめているが、一度リングを外してからハンドクリームを塗る仕草もセクシーだ。
よく、既婚男性は女性ウケを狙うあまりに妻の悪口を並べたり、結婚指輪を隠したりする。自分なりの「妻だけを見ているわけじゃないよ」というアピールだろう。しかし、殿方は結婚指輪を身に着け、妻を最高だと褒める男性がどれほど女性にモテるか、ご存知ではないようだ。
「〇〇さんって、奥さんの悪口を決して言わないところがカッコいいよね」と言われたいなら、堂々と結婚指輪を身に着けよう。ハンドクリームを塗るしぐさは、むしろ指輪を意識させるため効果的とすら言える。
ハンドクリームは嗜好品としてマニアも嬉しいアイテム
ハンドクリームを作っているのは、スキンケアやアパレル、そしてフレグランスの専門ブランドなど多岐にわたる。そして多くは、歴史を背負っている。それは「モテる」アイテムでも同じだ。
たとえば、「サンタ・マリア・ノヴェッラ」はそのひとつだ。1221年、世界最古の薬局とイタリアのフィレンツェに誕生。数百年たち、フィレンツェにはメディチ家が栄える。実はメディチ家、薬品やスパイス、香料で財を成した一族で、その名声から、今のMedicine(薬品)の語源になるほどだ。
「サンタ・マリア・ノヴェッラ」もそこでメディチ家の恩恵を受け、一族のために特注の香水を納めた。そして、メディチ家は権力を増すため、世界中の貴族へ娘を嫁がせる。そうしてメディチ家を通じ、サンタ・マリア・ノヴェッラは世界中に広がった。
画像は香水だが、サンタ・マリア・ノヴェッラのハンドクリームはレモンのみずみずしい香りが全身を包み込む。柑橘のヴェールをまとうような、それでいて洗練されたパフュームだ。歴史を背負い、街を闊歩してみよう。背筋がしゃんとして、それだけで立振る舞いに自信がつく。香りはクラシック音楽や古書を好むような、クラシカルな女性に刺さるだろう。
BYREDOでアート女子の心を射止める
最後に、アートやファッションに造詣が深い女性とデートをしたいなら、Super A Marketやストラスブルゴなどに展開されているBYREDO(バイレード/バレード)をお勧めしたい。シンプルな瓶からは想像できないほどの深い香りに、圧倒されるだろう。
BYREDOは2006年にベン・ゴーラムが創業。スカンジナビアや、インド民族文化、そしてヨーロッパの歴史を紡ぎ合わせた香水はひとつたりとて同じストーリーを共有しない。
代表的なラインである”Rose of No Man’s Land” (荒野のバラ)は、第一次世界大戦で何千人もの命を救った看護師へのオマージュとして作られた。採用されたターキッシュローズは男性がまとっても上品で深く、思わず女性が嗅ぎに寄ってくる深みがある。なお、筆者はこの香りがきっかけで「すてきな香りですね、これ、何ですか?」話しかけられたことが2、3度ある。香水はかなり悩むお値段だが、ハンドクリームならお手頃かつ嫌味もない。主に伊勢丹のオンラインショップで購入できる。
ハンドクリームにはそれぞれ歴史やテーマがあり、ただモテるだけではもったいない。また、女性のタイプによっても好みの香りは大きく異なる。ぜひ、好みのハンドクリームでモテと、恍惚の世界を手に入れてほしい。ハンドクリームを塗った両手で鼻を覆い、新しい世界へと誘おう。