トランポリンが流行っているけど、どこが発祥の地なのか?
- 2018/09/23
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今度はトランポリン・ダイエットが人気です
次から次へと、良く考えるものだ。と、感心してしまうものといえばダイエット。
古くはルームランナーから始まって、エアロビクス、ダンベル体操、ビリーズブートキャンプ、ヨガ……と来て、今度はトランポリン?!
1日5分間、トランポリンで跳ねるだけで効果が出る!!
民放の情報番組で取り上げられたことをきっかけにブレイク。価格も数1,000円と比較的手ごろなこともあり、アマゾンや楽天でも軒並み良い売上げを記録しているようです。
またエクササイズ・ジムでもトランポリンを取り入れたメニューを導入。
照明を落とした環境の中、トランポリンの上で跳ね続けるという「暗闇トランポリンジム」なども続々オープン。世の中、ちょっとしたトランポリン・ブームが到来しているのです。
トランポリン第1号の誕生は1934年
スプリングなどで反発性を高めた布の上でジャンプする、こんなトランポリンは考えてみれば優れたアイテム。子どもならば大型遊具として遊ぶことができますし、2000年のシドニーオリンピックからは正式競技にも採用、本格的な体操器具でもあるのです。
そんなトランポリンの考案者は、体操の競技者だったアメリカ人、ジョージ・ニッセン氏。
サーカスの空中ブランコのセーフティネットから着想を得たニッセン氏は、コーチの助けを得て、1934年にトランポリンを試作。自身らの体操競技のトレーニングに用いる一方で、子どもたちにも紹介したといいます。
手ごたえを得たニッセン氏は第二次世界大戦前から戦後にかけて世界中を周り、トランポリンの普及に尽力、学校や軍隊などに納入をする一方でトランポリン競技を広げるために、1971年には「全米トランポリン協会」も設立しています。
日本では石川県がダントツに強い理由とは?
そんなトランポリンが、日本に入ってきたのは東京オリンピックのころ。
主に体操競技のトレーニング用として使われていたのですが、この面白さに着目したのが金沢学院大学の名誉教授・塩野尚文氏。
大学を卒業後、故郷の石川県で高校の教員を務める一方で、トランポリン部を創設することになるのですが、面白いのが対象を専業主婦に定めたこと。「ママさん教室」で気軽なエクササイズとして人を集める一方で、付いてきた子どもたちにもトランポリンを体験させて才能のある子どもを見出し、年少時から英才教育を施すという作戦に出たのです。
その結果、石川県は知る人ぞ知るトランポリン王国となりました。
そして、塩野氏が総監督を務める金沢学院大学クラブはトランポリンの国内大会で上位を独占、オリンピックの代表選手も輩出しています。
実は長寿にもトランポリンは有効?!
気軽なエクササイズとして、そしてハードな体操競技として、広く知られるようになったトランポリン。驚くのはオリンピックの正式種目に採用された2000年にも、トランポリンの考案者であるジョージ・ニッセン氏がまだ存命だったこと。
自身が考案して世界に普及させたトランポリンが、遂にオリンピック競技となった。これを目にすることができた感激は、ひとしおだったに違いありません。
そして、ニッセン氏が亡くなったのは2010年、86歳という長寿を全うしたのもトランポリン・エクササイズのお影だったのではないか? と、想像したりするもの。何しろ全身運動、ダイエットだけでなく長寿にも効果があるのがトランポリンなのかもしれません。
そして、器具と競技を発案したのがニッセン氏ならば、トランポリンなるユーモラスな名称を付けたのも、もちろんニッセン氏。
これはスペイン語で、プールの飛び込み競技の跳板を指す言葉「el trampoline」の響きを気に入ったニッセン氏が流用、商標登録をしてしまったことから始まっています。
ということでトランポリンが始められたのは20世紀半ばのアメリカ、当時、ニッセン氏はアイオワ大学の学生でしたから、アイオワ州が発祥の地ということになります。