男の上着のVゾーンは、意味ありげな不思議空間

  • 2016/07/29
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公私混同疑惑の某都知事の上着がおかしい

公私混同疑惑でお辞めになった某都知事は、勤務態度だけでなく、服装においても大変ユニークな人物でした。特に、特徴的だったのがスーツ。政治家のファッションを念入りにチェックする物好きはごく少数でしょうが、ネットにたくさんある報道写真を見てごらんなさい。ありふれた2つボタンの上着が、なんだか妙に違って見えるのに気づくでしょう。
理由はボタンの位置。普通の2つボタン上着に比べ、ぐっと低い位置にボタンが配置してあるのです。では、なぜ?

参考:【岡田浩明の野党ウオッチ】蓮舫氏にも袖にされ…民進党は都知事選でも迷走 共産党など4党共闘も足かせになり都議団ともギクシャク…(1/3ページ) – 産経ニュース

 

Vゾーンの上下方向の深さが異様

上着の両襟にはさまれたスペースを、Vゾーンといいますね。初対面の相手と会うとき、人はまず顔を、次にVゾーンを見ると言われますが、Vゾーンはそれだけ強い印象を相手に与えます。特にものを言うのが、Vゾーンの上下方向の深さです。深くすると、“ゆとり”や“落ち着き”といった印象を与えることができます。年齢が高くなるほど3つボタンより2つボタンが似合うと言われるのも、このためです。
前知事の場合は、2つボタンの上着のボタン位置が普通はありえないほど低めです。2つ目のボタンを見るとわかりますが、これは普通腰ポケットの上部と同一線上にあるのが基本。ところが、前知事の上着(もちろんオーダーでしょう)は、それよりさらに低い位置にあります。これは、見た目の威圧感をつくり、自分を尊大に見せる演出以外の何ものでもありません。

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ビジネスウェアで繰り返される上着のボタン数の流行

女性ファッションに比べ、男性ファッション、特にビジネスウェアは、あまり激しい流行がないのが特徴です。その中にあって、数少ない例外が上着のボタン数。第1ボタンが下襟に隠れた飾りボタンになっている「段返り3つボタン」という例外はありますが、基本的には2つボタンか3つボタンかというその時々の流行が繰り返されています。
ちなみに、現在の主流は2つボタンですが、1〜2年前から3つボタンがじわじわ盛り返してきているという状況です。

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体型に合わせて選ぶのが、本来の基本

といった風にしのぎを削るボタン数ですが、実際のところを言えば、これはあくまでも業界が仕掛けた流行。本当の意味での流行り廃りではありません。なぜかといえば、上着のボタン数は、本来、体型に応じて選ぶべきものだからです。
簡単にいえば、2つボタンのVゾーンは逆二等辺三角形で深く、首が長く、胸元がすっきりして見えます。一方、3つボタンは、Vゾーンが逆正三角形に近く、浅めでお洒落な感じになりますが、太った人や首の短い人にはこれが逆効果。欠点が強調されることになります。
2つボタンか3つボタンかの決め手は、ここにあります。前知事は、どうやらその点でも常識外れだったようですな。

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