北朝鮮分析サイト38ノースの運営母体が閉鎖へ
- 2018/04/19
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韓国政府系研究所が資金提供取りやめ
北朝鮮の研究分析サイトとして知られている38ノース。ニュースやワイドショーなどで、38ノースから引用した映像などが放送されているのを見たことがあるオヤジも多数いることでしょう。その38ノースの運営を行っているUSKI米韓研究所が閉鎖されるそうです。各メディアで報じられているように、結構な衝撃をもたらしています。
そもそも、北朝鮮問題に動きが出始めたこの時期に、38ノースの運営母体が閉鎖するとは、一体どういうことでしょうか?
報道によれば、米韓研究所は韓国の政府系研究機関から提供される、毎年20億円程度の資金で運営していたようです。今回、この韓国政府系研究機関が資金提供をやめることを決定したとのこと。
資金がなくなれば活動はできないわけで、閉鎖に至るのも自然な流れなのかもしれません。しかし、やはりこの時期に突如の資金ストップの背景はなんなのかが気になるところです。
これまた報道によりますと、どうやら韓国側がUSKIの2人の役員を解任するように要求し、USKIサイドが拒否したための出来事でした。スポンサーとして、意向に沿わないなら降りるというのは、それ自体は当たり前のことだといえます。
ただ、その意向がどのようなものだったか?ここについては、単に一団体の運営の話ではなくなります。何しろ、北朝鮮分析サイトの研究所と、韓国政府系団体との軋轢ですから、日本にまったく無関係とも言い切れません。
親北政権の誕生がすべて?
さて、現在の韓国政府は誰もが知っている「親北政権」で、率いているのは文さんです。解任の対象とされていたのは保守的な人物だったとも伝えられており、それならよくわかる話といえます。
要するに、西側の立ち位置の人間は好ましくないという判断なのでしょうか。それにしても、韓国政府、なんだか徹底していますね?
いや、韓国政府が直接指示したのかどうかはわかりません。それこそ、政府系団体の方で「忖度」が行われた可能性があります。もっとも、忖度する以前の問題で、政府系団体そのものが、USKIの人事を問題視していた可能性も考えられるところです。
この問題は、日本が直接どうこういえるものではないため、成り行きを見守るしかありません。これまで弾道ミサイルなどさまざまな北朝鮮の情報を伝えてきたのが38ノースです。なくなったら困る面は少なくないでしょう。目下のところ、38ノース自体は、スポンサーを探してサイトを継続させるとのことですが、これからも有用な情報を提供するサイトとして頑張ってもらいたいものです。
これ、トランプさんの耳にも入るんでしょうが、どういう反応を示すか注目しています。スルーでしょうか。
そんな流れの中で、韓国国内では朴前大統領に懲役24年の判決が出ています。もっとも、このあたりは、日本の司法制度とかなり異なります。中世といわれる日本の司法よりも無茶苦茶なのが韓国の司法であり、そのうち恩赦で出てくるのでしょうね。
歴代大統領が逮捕・有罪判決を受けるのは当たり前。でも、アッサリ出てくるのも普通。前政権を断罪するのが恒例行事であるため、罪状の真実よりも、重い判決が大事なのか?逆に、だからこそ恩赦で出てくる?どうせ明日は我が身??これって予定調和~。って、ラップ調になってしまいそうです。まったく不思議な伝統といわざるを得ません。
ただ、この伝統がいつまで続くかは未知数です。38ノースが分析している北朝鮮情勢は、ここから数ヶ月で劇的に変化する可能性を秘めています。
米朝首脳会談が実施されるのか、どのような内容になるのか。それによって、韓国の立ち位置も変わることが考えられます。ソウルが火の海になる事態を避けなければならないという点では、親北であるか否かは関係なく、韓国政府の責務です。
いよいよ、6ヶ国それぞれの国益がぶつかり合うステージに近付きつつあるのかもしれません。今回の38ノース騒動は、その序章なのでしょうか。