５０代男性社員の不良在庫化

今、５０代特に男性社員が会社の中において「不良在庫化」しているといわれているのをご存知ですか。

不良在庫化というのは平たくいってしまえば、コストばかりかかって利益に貢献しない＝給料高いくせにちっとも働かねえじゃねえかよ！と下の世代から思われている、ということです。筆者は５０代ですが、この記事をネットで読んで大変なショックを受けました。

皆様からの反発を覚悟の上であえていわせていただくならば、５０代は、上の世代である「団塊の世代」に対して『バブルのいい時期にいい思いをして年金持ち逃げ』下の世代である「ゆとり世代」は『のんびりしすぎていて使えねえ』なんて思っている世代です。

バブルを引きずる

しかしながら冷静に、よくよく考えてみると５０代という世代もかろうじてバブルの時代にいい思いをできた最後の世代であるのも事実で、サラリーマンとしてようやく会社の戦力になり始めた時期、つまりサラリーマンとしての考え方やスタンスが固まる時期にバブルにまみれた世代であるわけですから、若いころにさんざん苦労した団塊の世代よりもある意味、心身ともにバブルにまみれてしまっているのかもしれません。

仕事で身銭を切るなんて冗談じゃねえよ。

いやいや、俺はそんなことないぞ。部下との飲み会でもおごってやることもあるしさ。よーくわかります。でも、それはあなたも楽しいからですよね。でもこういう場合はどうですか？　業務に有効なスキルを得るため、特に楽しくもない研修や勉強会、これを自己負担で受ける気持ちがありますか？　出張先のホテル代。本当は安くていいホテルはあるんだけれども、どうせ会社の金だからと、会社の規定枠いっぱいの高いホテルに宿泊したりしていませんか？

何よ、それのどこが悪いの？

いや、別に悪くありません。でも効率的な業務や業務効率の向上のために、あなたの部下の若い世代の人たちは、無理に高いホテルに泊まることもなく、積極的にスキル向上を目指して自己負担で様々な勉強をしているのも事実ですし、それに際して会社の負担がないからといって、あなたほど不満に思うわけでもありません。

彼らは社会人になった途端に既に不況でしたので、それが当たり前という環境の中で社会人としての考え方が出来上がっているからです。ある意味、５０代なんどよりもよほどしっかりした考えを持っているな、などと思ってしまいます。

今、５０代の男性には会社の中で向かい風状態です。人間年齢を重ねてくるとだんだん他人の意見に耳を貸さなくなってくるものです。いろいろと思うところはあろうかと思いますが、ここは筆者も含めて、いまいちど社会人としての自分の考え方と時代とのずれを点検してみませんか？