注目のロシア経済

世界情勢を考えていく上で、どうしても注目される存在なのがロシアです。国連の常任理事国であり、核保有国でもあるロシアの存在は大きいものです。そんなロシアだけに、できるオヤジはロシア経済について知っておくべきでしょう。

ロシア経済は最近回復傾向にあるとされています。また、ロシア経済回復のポイントは原油価格と言われているのです。今回は、そんなロシア経済を中心に紹介していきたいと思います。

 

ロシア経済が回復傾向に！

ロシア経済は近年低迷していました。経済成長率は2015年が－3.7％、2016年が－0.2％と経済状況は悪化していたのです。しかし、最近は回復傾向にあり、2017年の経済成長率は1.5％となっています。

2018年もプラス成長になることが予想されており、ロシア経済は回復傾向にあるとされているのです。経済状況が悪化していた理由は、原油価格の下落と経済制裁にあります。

 

ロシア経済回復のポイントは原油価格！

ロシア経済回復のポイントは、原油価格にあると言われています。実は、ロシアの輸出総額は、約6割が石油・天然ガスなどとなっています。さらに、ロシア政府の歳入の約4割が石油・天然ガスが占めているのです。それだけに、ロシア経済は原油価格と連動しており、ロシア経済の回復は原油価格が重要となっているのです。

実際に、ロシア経済が悪化していた2015年の原油価格は、40ドル台に急落しています。翌年も30～40ドル台と低迷していたのです。しかし、ロシア経済がプラスに転じた2017年には50ドル台にまで回復しています。このように、ロシア経済は原油価格がポイントとなっているのです。ちなみに、2018年は60ドル台にまで上昇しており、ロシア経済は今後も回復していくのではないだろうか。

 

ロシアが中東にこだわる理由！

ロシア経済が原油価格と連動していることが分かったと思います。このことから、ロシアが中東にこだわる理由が理解できるのではないでしょうか。中東は原油国が多く、中東の情勢によっては原油価格に大きな影響を与えることになります。

そのため、ロシアにとって中東は重要であり、こだわっているのです。ロシアとしては、中東情勢が乱れて原油価格が上昇する方が嬉しいのが本音なのです。

 

ロシアにとって日本も重要！

ロシアにとって、実は日本も重要な存在となっています。なぜなら、ロシアの原油輸入の約6％が日本向けとなっているからです。つまり、ロシアからすれば、日本は重要な「お客様」となっています。ロシアは北方領土問題があるにも関わらず、日本との関係を築こうとする理由は、原油の存在ひいてはロシア経済につながっているからなのです。

逆に言えば、日本は北方領土問題解決のチャンスでもあります。上手に経済というカードを使うことができれば、北方領土問題が解決に向かう可能性があるのです。ロシアとの関係を保ちながら、北方領土問題をキレイに解決させてほしいものです。

 

ロシア経済の今後

ロシア経済の今後についても、原油価格と連動していくことになります。そして、今後のロシア経済は、さらに回復して復調していくのではないでしょうか。なぜなら、中東は混沌としています。まずイランがアメリカと関係が悪化しています。トランプ大統領はイランとの核合意を一方的に破棄し、イランとの関係が悪化しているのです。

さらに、イスラエル問題も再燃しています。トランプ大統領は、エルサレムをイスラエルの首都に認めると発表しており、イスラエルとパレスチナの間で軍事衝突が起こっているのです。

このように、中東の情勢が混沌となることで、原油価格は上昇する傾向があります。現在の混沌が続けば、ロシア経済にとっては追い風であり、今後はさらに回復していくのではないでしょうか。今後のロシア経済に注目です。