急成長した筋肉は単なるむくみ?本当の筋力強化は遅れて始まる
- 2018/02/05
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筋トレは10日で結果が出る?
筋トレは初心者程その効果が素早く、明確に、ハッキリと現れます。これは当たり前の話しではあるのですが、それにしても中には「10日で明らかに体がデカくなった!」自信たっぷりにいう人もいるくらいです。
実際にいろいろなアンケートや調査でも、筋トレを始めて(週に2~3回のペース)だいたい3週間くらいで筋肥大の実感を得ている初心者トレーニーが多いようなのです。
しかし、科学的な最新の実験によれば、この筋トレスタート後の約1ヶ月以内に起こる明確な筋肥大は本当の意味での筋肉量増加ではなく、単なる「むくみ」である可能性が高いという残念な事実が明らかとなってしまったのです。
今回は、初心者の肉体におきたむくみの正体と、実際に筋肥大が起こる期間について解説していきましょう。
先に起こるのは「むくみ」だった!
筋トレを行うと当然筋肉に損傷や炎症が発生します。筋肉は厳しい環境に適応するために肥大し、強化されていくのですからこれは当たり前の事象ですね。
そしてこの筋肉が破壊された時、細胞と細胞の間では「間質液」という水分が増加します。つまり突然かつ急速に進んだ筋肥大の増加はこの間質液によるむくであることが明らかとなっているのです。
筋肉の強さはそのサイズにおよそ比例します。つまり筋肥大がむくみではなく、本物であったなら同時に筋力も強くなっていなければならないわけです。
しかし各種実験の結果では初心者トレーニーに起きた短期間での筋肥大では筋力の向上が伴っていませんでした。この点からも、筋肥大は筋繊維が太くなって起きたわけではなく、残念ながら単なるむくみであったと理解しなければならないのです。
実際の筋肥大と筋力向上はいつ起こる?
では、実際の筋力向上はどのくらいの期間を経て始まるものなのでしょうか。これも科学的な研究によると約10週間、つまり2ヶ月は必要とされています。筋肉の断面積と発揮される筋力の推移をグラフ化した物を見てもこれは明らかで、筋肉のサイズはだいたい筋トレ始めて3週間目で優位に増加します(むくみを含めて)が、筋力についてはそこからかなり遅れて10週目から始まるのです。
筋力が強化されるには筋肉のサイズだけでなく神経系の発達も重要です。そのため筋肉のサイズが実際に大きくなってもさらにもう少し時間が掛かると考えるのが妥当なようです。
血液に対する筋損傷マーカーのチェックでも、筋肉のダメージは約3週間でピークを打ち、10週間経過後には著しい破壊は治まっているという結果となりました。つまりこの段階になれば、実際にサイズアップした分については本物の筋肥大と認識して間違いなさそうですね。
筋トレは続けることが大切です
というわけで筋トレを始めてすぐに筋肥大を実感したとしても、それは本当の意味での筋肉増強ではないという事がわかりましたね。
「もしかして自分は天才なんじゃないか?!」と感じた場合でもちょっと冷静になる必要がありそうです。
筋トレの素晴らしさはやればやっただけ、どんな人でも結果を得ることができるという点にあります。サッカーや野球など、多くの競技スポーツでは「センス」が大きなウエイトを占めます。筋トレにももちろん才能的な物が無いとは言いませんが、続けることによって誰でも満足のいく結果を得ることができるというのは他の肉体的な趣味や活動にはあまりない長所と言えるのではないでしょうか。
ボディメイクにおけるライバルは常に「過去の自分」です。今年の夏は去年の夏よりも引き締まった、カッコイイ体になれるでしょうか。他人と比べる必要はありません。自分と比べれば良いのです。そして一歩でも前に進んでいるのなら「貴方の勝ち!」と言えるのです。