オヤジ臭が気になる!対策はよく聞く耳の裏だけじゃないゾ!【薬剤師アドバイス】

  • 2019/06/23
  • ボディメイク
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  • 木村 妃香里【薬剤師】
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「お父さん臭い!」と鼻をつまんでいた子供時代。いつの間にか自分が臭いと言われる立場になっていませんか?知らず知らずのうちに自分からオヤジ臭がしていたら嫌ですよね。とくに汗をかきやすい季節になると、一段と臭いが気になりやすくなります。

オヤジ臭いなんて言わせないためにも、今日から臭いの対策をしていきましょう。今回はオヤジ臭の悩みの原因から対策方法までご紹介していきます。

 

1.まずは自分が臭っているかどうか確認してみよう

まずは自分が臭っているかどうか確認してみよう

「自分はまだ大丈夫!」
「加齢臭なんて関係ない」

そんなことを思っている方ほど注意が必要。自分の臭いにはなかなか自分では気が付きにくいものです。自分の臭いは常に嗅いでいるので鼻が慣れてしまって、臭いかどうかがわからないんですね。自分では臭いを全く感じないのに、実は臭っていたなんてこともあります。

とくにオヤジ臭はある日急に臭い出すのではなく、段々と体から臭いが発せられるようになるのでとくに気が付きにくいものです。

ではどうすれば自分からオヤジ臭がするかどうかを確認できるの?と思いますよね。脂臭いようなあの臭いが体から漂っているだけで、一気に年を取った気にもなります。

オヤジ臭を確認する方法はとても簡単です。いつも寝ているときに使っている枕カバーを嗅いでみてください。皮脂の出やすい頭皮が接する枕カバーは、臭いの判別にとても適しています。

枕カバーを嗅いで臭いを感じた場合は、もしかしたらあなたもオヤジ臭を発してしまっているかもしれません。

 

2.オヤジ臭の原因

オヤジ臭の原因

しかしなぜ、男性はオヤジ臭が気になるようになってしまうのでしょうか。女性からオヤジ臭が漂ってくることはありませんよね。

 

2-1.オヤジ臭の原因は「ノネナール」

一般に加齢臭とも呼ばれるオヤジ臭。実は臭いの原因がハッキリとわかっています。

それが「ノネナール」という物質です。ノネナールは女性でも発生することのある物質ですが、あまり多くはありません。一方で男性では臭い成分の中にノネナールが混ざっていることが多くあります。

ノネナールは30代頃から分泌されるようになり、40代後半になると一気に分泌量が増えます。ノネナールが増えるほどオヤジ臭も強くなるので、とくに40代後半からオヤジ臭に悩まされる方が多いです。

私が以前働いていた職場でも、30代を迎えた男性からふわっとオヤジ臭が漂ってくることが何度かありました。

逆に50代近くの男性からはあまりオヤジ臭を感じたことがありません。あくまで私の経験にはなりますが、臭い初めの年齢の方だと「臭い対策を何もしていない」ことが多いので、もっとも注意が必要なのかもしれません。

 

2-2.皮脂が多い方はオヤジ臭に注意

オヤジ臭の原因となるノネナールは、皮脂から作られます。つまり皮脂の量が多い男性ほどオヤジ臭も発生しやすくなるということです。男性と女性とを比べた場合に、男性の方が皮脂分泌量も多いのでオヤジ臭も出やすいんですね。

私たちの皮膚にはもともと常在菌と呼ばれる菌が存在しています。常在菌は誰の体にもある菌で、普段なら体へ悪いことはしません。しかしこの常在菌が皮脂に含まれているヘキサデセン酸という物質を分解すると、オヤジ臭の原因となるあのノネナールが発生してしまうのです。

そのため皮脂分泌量がもともと多い方や、皮脂分泌が多くなる暑い季節はオヤジ臭の発生に注意しなければなりません。

 

2-3.ノネナールが分泌されやすい場所

ノネナールが分泌しやすい場所は、ずばり皮脂分泌量の多い場所です。具体的には頭皮や耳の裏、脇や胸元などが挙げられます。

「加齢臭が気になりだしたら耳の裏をしっかり洗え」と言われるのは、耳の裏からノネナールが分泌されやすく、しかも洗い残しが多いからなんですね。枕カバーを嗅げばオヤジ臭がするかどうかわかるのも、頭皮の皮脂量が多いのに関係しています。

 

2-4.「ジアセチル」もオヤジ臭の原因

皮脂分泌量の多いところから分泌されるノネナールとは違い、主に頭皮から分泌される臭いの原因物質がジアセチルです。頭部の臭いが気になる方はもしかしたらこのジアセチルが原因かもしれません。

ジアセチルの分泌は40代でピークとなり、50代から分泌量が減っていきます。40代特有のあのミドル脂臭の原因はジアセチルなのです。

 

3.もう臭わせない!オヤジ臭の対策方法

もう臭わせない!オヤジ臭の対策方法

オヤジ臭はノネナールという物質が原因で起こります。ではこのオヤジ臭を発生させないためには、どういう対策をすればよいのでしょうか。具体的な対策方法をご紹介します。

 

3-1.皮脂分泌量が多い場所は念入りに洗う

ノネナールは皮脂から発生します。つまり皮脂分泌の多い部位を念入りに洗うことで、オヤジ臭の対策が可能です。

・頭皮
・耳の裏
・脇
・胸元
・背中
・首の後ろ

上記のような皮脂分泌の多い部位はお風呂でしっかり洗いましょう。とくに耳の裏はうっかり洗うのを忘れやすいところです。忘れずにしっかり洗ってくださいね。

石鹸で洗うだけでもよいですが、よりしっかりとオヤジ臭の対策をしたい方は殺菌成分の入ったボディーソープを使うと効果的です。イソプロピルメチルフェノールやトリクロカルバンといった殺菌成分の入ったものを選びましょう。

殺菌成分に加えて消臭効果のある渋柿エキスや緑茶エキスも入っているとさらにGOOD。

 

3-2.汗をこまめに拭く

40代でとくに気になりやすいミドル脂臭の原因であるジアセチルは、汗とも大きく関係しています。汗に含まれている成分が常在菌によって代謝されると、臭いの原因であるジアセチルが発生してしまうのです。

ジアセチルの分泌は40代でピークに達するので、とくに40代の方は汗をかいたらすぐに拭く習慣をつけておきましょう。いつでも汗を拭けるように、汗拭きシートを持ち歩いておくとよいですね。

 

3-3.シャンプーはオヤジ臭対策ができる専用のものを

オヤジ臭の原因であるノネナールは、頭皮からも多く分泌されます。普通のシャンプーでしっかり洗うことでもいくらかは対策できますが、やはり専用のシャンプーを使うのが1番です。

オヤジ臭対策にバッチリな渋柿エキスや緑茶エキスなどが配合されたシャンプーを使いましょう。オヤジ臭対策となるとどうしても洗浄力が強いシャンプーを選びがちですが、頭皮の皮脂を落としすぎるとかえって皮脂分泌が高くなる原因となります。

入っている成分と、皮脂を取りすぎない洗い心地のものを選んで使うのがオススメです。

 

3-4.衣服はこまめに洗う

どんなにしっかり頭や体を洗ってもオヤジ臭がするのは、もしかしたら服に染み付いた臭いが原因かもしれません。衣服に染み付いた皮脂はなかなか取れないものです。オヤジ臭対策をするなら、衣服のケアも気にかけましょう。

衣服についた油汚れがなかなか落ちないように、オヤジ臭の染み付いた皮脂汚れもなかなか落ちるものではありません。いつも通りに選択してもオヤジ臭を取り去るのは難しいものです。

衣服についたオヤジ臭を取るには、漂白剤を使うのがオススメ。酸素系の漂白剤なら色のついた衣服でも使いやすいですよ。漂白剤が衣服齢臭,対策,部位に染み付いた皮脂を落としてくれるので、オヤジ臭が気になりにくくなります。

熱に強い素材でできている衣服であれば、熱めのお湯で洗うのも1つの方法です。お湯を使うことで染み付いた皮脂が落ちやすくなります。

また洗濯物は溜め込まずにこまめに洗うのも、臭いを染み付きにくくするのに重要です。

 

4.まとめ

オヤジ臭の原因は30代から分泌量が増えるノネナールと、40代で分泌量がピークとなるジアセチルが主な原因です。ノネナールは皮脂分泌が多いほど発生しやすく、ジアセチルは汗をかきやすい季節ほど発生します。

皮脂が出やすい部位をお風呂でしっかり洗う、汗をかいたらこまめに拭くことがオヤジ臭対策をする上で大切です。

オヤジ臭は対策することで抑えることができるので、「自分はまだ大丈夫」と思わずに早めに対策を始めましょう。

この記事の作者

木村 妃香里【薬剤師】
木村 妃香里【薬剤師】
薬学部を卒業後、一日に2,000人以上が来店する大型のドラッグストアで4年間勤務。「胃の調子が悪い」、「疲れが取れない」、「よく眠れない」などの誰もが抱えている、だけど気になってしまうような悩みの相談に乗ってまいりました。現在は「正しい情報を必要としている人に届ける」ことを目標に、日々健康や美容についての情報を発信しています。
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